KVDは昨シーズン、ストライクキングのプロモデル・クランクベイト・シリーズ6を使ってエリートシリーズで2勝、今季もエリートシリーズ第2戦でストライクキングのレッドアイシャッド(写真上)を使って優勝しました。KVDはこれら3試合、すべて同じカラーを使っていました。それがKVDのアイデアだというセクシーシャッドです。これら3試合はすべてタイプの異なる湖で行われており、セクシーシャッドはまさに万能カラーであると証明したわけです。
KVDのプロモーション効果もあって、セクシーシャッドは昨シーズン話題を集めました。昨年のボクの選んだ流行語にもセクシーシャッドは入っています。
セクシーシャッドはメガバスのような特に凝ったカラーではありませんし、見ようによってはラッキークラフトがオリジナル?のチャートリュースシャッドにも似ています。ストライクキングは、さも「チャートリュースシャッドとセクシーシャッドは別物」と言わんばかりに、シャッダリシャスにはセクシーシャッドカラーとチャートリュースシャッドの2色をラインナップに加えています。
両者のカラーは今、アメリカで大流行で、数社が新色に加え始めています。バンディットからはセクシーシャッド、チャートリュースシャッドの両方、マンズからはチャートリュースシャッドが、ノーマンからはセクシーシャッドが登場しています。個人的にはノーマンのセクシーシャッド(写真下)を早く手に入れたいです。
月別アーカイブ: 2008年3月
小さな侵入者の脅威 その5
この問題をいろいろ調べているうちに、日本にも脅威の貝がいることが分かりました。カワヒバリガイといって、中国原産の淡水性の二枚貝です。1990年代に侵入し、すでに琵琶湖、淀川水系、木曽川水系、霞ヶ浦等で確認されているそうです。クアッガ貝やゼブラ貝と同様に定着性の貝で、大量発生して水路や導水管をふさぐ被害が出ているそうです。当然、環境省の特定外来生物にも指定されています。見た感じはゼブラ貝やクアッガ貝と違って黒く、海にいるイガイにそっくりです。
ところで、このカワヒバリガイという存在をボク達バスフィッシャーマンはどれくらい知っているんでしょうか? そういうボクも知りませんでしたが・・・。アメリカには各州にFISH&GAMEといった行政機関もありますが、日本にはバスフィッシャーマンに対して、注意を促すような機関はほとんどないのが現状です。金儲け以外に興味がない日本の某トーナメント団体や広告主の顔色ばかり気にしている釣り雑誌には期待できそうにありません。
日本のバスアングラー、特にトーナメントアングラーは日本各地を転戦したり、琵琶湖や霞ヶ浦で浮かべたすぐ翌日に他の水系やダム湖でボートを浮かべるというケースがあります。日本でコイヘルペスが流行したときでも、バスアングラーに対して、ボート乗り入れへの注意が発せられることはありませんでしたが、アメリカでLMV(ラージマウスバス・ウィルス)が流行したときは、アメリカではボート乗り入れへの厳しい注意が発せられました。日本はこのまま無警戒でいいのでしょうか? バラスト水同様、知らなかったでは手遅れになりかねません。日本の内水面の環境が悪くなったのは、何でもかんでもバスのせいにされて、「バス=害魚」のレッテルを貼られてしまいましたが、今度は「バスフィッシャーマン=外来種や病気をばらまいた元凶」と呼ばれないか心配です。
フロリダのマイナーワームメーカー発見
小さな侵入者の脅威 その4
クアッガ貝やゼブラ貝は、すでに全米各地で被害を出していますが、カリフォルニアに達したのは、昨年あたりからです。経緯は不明ですが、最初はレイク・ミード、レイク・モハベ、レイク・ハバス等のコロラドリバー水系で発見され、コロラドリバーから取水しているサンディエゴ周辺の各リザーバーに広がっていきました。このままの勢いだと、近いうちにカリフォルニア全土の湖で発見されるかもしれません。
現在のカリフォルニアは、クアッガ貝やゼブラ貝に対してヒステリックな反応で、カシータスをはじめ多くの湖でボートの乗り入れを規制しようという動きがあります。カシータスに続き、キャステイクやペリスでも乗り入れが禁止されるという噂が出ていますし、すでにレイク・カチュマは14日間以上、他の湖にボートを浮かべていない状態でなければ、乗り入れを規制する動きがあります。以前紹介したパーディー・レイクは南カリフォルニアナンバーのボートの乗り入れの規制が始まったそうです。また、あのクリアレイクでも先日、真剣にボートの乗り入れに関する検討会議が行われたようです。結論は出ていませんが、あのクリアレイクでそんな議論がされるのは、この問題がいかに深刻かがうかがい知れます。
美味なシャッド
Leaders of BASS world meet leader of free world
クラシックを制したアルトン・ジョーンズがWBTのチャンピオンシップを制したジュディー・ウォングとともにホワイトハウスを訪れ、ブッシュ大統領と会談したニュースがB.A.S.S.のサイトで紹介されていました。アルトン・ジョーンズって、スキーターのトーナメントシャツ着たイメージが強く、スーツを着ていると、誰だか分かりませんね。
ブッシュ大統領は親子二代続いて、バス業界とは縁があります。B.A.S.S.の雑誌や新聞にもよく、ブッシュ大統領は登場しますし、最近でもFLWマガジンにFLWのロゴが入ったシャツを着たブッシュ大統領の写真が載ったりしていました。B.A.S.S.やFLWの会員はかなりのものですし、彼らの支持を当て込んでのことなんでしょうが、それでもアメリカではバスフィッシングが広く認められた証でもあり、羨ましい限りです。
昨日紹介したナショナル・ガードもそうですが、バスアングラーというのは、比較的保守的な人が多いんでしょうね。
http://sports.espn.go.com/outdoors/general/news/story?id=3311058
小さな侵入者の脅威 その3
今、カリフォルニアで深刻な事態をもたらしている元凶は、クアッガ貝(QuaggaMussel)とゼブラ貝(Zebra Mussel、和名はカワホトトギスガイ)です。Musselとはイガイ科の定着性(岩などに付着する)の二枚貝の総称のようです。ともに外来種の淡水性の二枚貝で、大きさはクアッガ貝が最大で20mm、ゼブラ貝が最大で15mmと小さな小さな貝です。
クアッガ貝はウクライナから、ゼブラ貝はロシアのカスピ海から、大型タンカーのバラスト水に紛れて、セントローレンス川を遡って、五大湖に侵入してきました。五大湖で初めて発見されたのは、80年代ですが、その後、ミシシッピリバーからオハイオリバーへ、その後全米各地へものすごい勢いで生息域を広げているところです。
アメリカでは特にゼブラ貝が悪名高く、各地で甚大な被害を出しています。これらの貝は非常に繁殖力が強く、1個の貝が年間に数百万個の卵を産むそうです。どこにでも堅いものに無数にビッシリと定着し、電力発電所や上下水施設、農業用水等の入水口や導水管内部に大量に繁殖すると、取水が不可能になったり、導水管内部を詰まらせたりして、さまざまな利水施設の運用・管理に莫大な影響を与えています。中には停電を引き起こした例もあります。また、スリップやプライベート桟橋などにボートを浮かべっぱなしにしていると、船外機やボートのハルにも定着し、ボートを痛めたり、冷却水が詰まって送れず、故障を引き起こす原因にもなっています。
ゼブラ貝は成体1個で毎日1.5リットルの水を濾過する能力を持っているそうで、ゼブラ貝が大繁殖すると、水は澄みきってしまうそうです。そう聞くと、水質浄化に良さそうな気もしますが、水中の栄養分を一人占めした結果、藻類が激減し、さらにそれに依存していた小魚や動物プランクトンも減り、生態系のバランスが大きく崩れてしまうそうです。また、これらの貝は五大湖の在来の二枚貝の表面に付着したり、ザリガニの殻にまで付着して、直接生物を死に追いやることも知られています。
日本にはゼブラ貝もクアッガ貝もまだ発見されていませんが、環境省の特定外来生物のリストに入っていて、その侵入が警戒されています。