今回のバスマスタークラシックでは1~5位までのうち4人がテキサスリグにはストレートフックを使用していたとコメントしています(ちなみにもう1人はジグのみでテキサスリグはなし)。今やアメリカではストレートフックが完全に主流です。
いよいよ日本でもストレートフックの良さがじわりじわりと見直され始めているようですが、まだまだ正しく理解していない人もたくさんいるようです。なんとなく、最近の流れでストレートフックを試して、その良さを理解できずにオフセットフックに戻ってしまう人もいるようです。
ストレートフックとオフセットフックの両者の特性を正しく理解し、それぞれの利点を生かした使い方をすれば、釣果は間違いなく向上するはずです。
フッキングパワーの伝達の良さとフッキング率の良さを混同してしまっている人がよくいます。常識ですが、フックポイントの向きの延長戦上にラインアイが近いほどフッキングパワーのロスが少なくなります。ただし、両者が一直線上に近いほど、さらにフックポイントとラインアイの距離が近いほど(ショートシャンクほど)すっぽ抜けが多く、フッキング率が悪くなってしまいます。
つまり、EWG等のインライン系のオフセットフックの場合、フックポイントがバスの口の内側のどこかに触れることができれば、フッキングパワーはロスなくフックポイントに伝達されますが、触れない限りはすっぽ抜けが多発してしまうことになります。すっぽ抜けは先端のシンカーが大きくなればなるほど、バスの口が大きくなればなるほど顕著となります。また、仮にフッキングしても唇側だったり、侵入角度が浅い分、バスの口の中で縫い刺しとなって、掛かりが浅い傾向となります。いくらフッキングパワーがロスなく伝達されても掛かりが浅ければ、結局バラシは起こってしまいます。
反対にストレートフックはフッキング時にラインアイとフックポイントがゲーブ幅の分だけ離れた軌跡をたどりますので、すっぽ抜けしにくく、フッキング率が高いといえます。また、フックの掛かる位置も口の奥側になる傾向が高く、さらに貫通することが多くなります。
つまり、同じ線形の同サイズのフックの場合、ストレートフックの方がすっぽ抜けは少ないですが、より大きなフッキングパワーが必要となるわけです。フッキングパワーが足りないと結局途中でバレたり、反対にフッキングパワーが強すぎると、フックが伸ばされるケースも出てきます。