月別アーカイブ: 2009年4月
理想のフックキーパー
ロッドのフックキーパーって、付いているロッドと付いてないロッドがありますが、いつも不思議に思うことがあります。たとえば、クランキング用のグラスロッドなど、ハードルアーを使うことを想定されたロッドには、たいてい付いていますが、正直、トリプルフックはフックキーパーがなくてもガイドフットやリール(ベイトのカバーの部分)など、どこにでもフックを掛けることができます。一方で、フリッピングロッドやピッチングロッドなどワーム主体で使うロッドには意外とフックキーパーが付いていませんが、これがとても不便です。
ヘビダンで使用するときは、シンカーを止めるフックキーパーがないとシンカーがブラブラして、ボートで移動中などにラインが絡まってとても厄介です。また、テキサスリグやノーシンカーのワームを使う際もワームをブラブラさせたままボートで走るわけにもいかず、扱いに困ります。仮に普通のフックキーパーが付いていたとしても、ワームをリグった状態では、フックをフックキーパーに掛けることができません。特にストレートフックのパンチングの場合、フックポイントはワームのボディの中で、ポイントを出してはいけません。一度出してしまうと、癖が付いてすぐにフックポイントが顔を出してしまいます。
そこでボクがいつもお世話になっているプロショップのジャンキーズの山田店長に相談し、ボクの理想とする形のフックキーパーを試しにフリッピングロッド2本に装着してもらいました。これなら、フックポイントが出ていなくても、簡単にフックのゲイブ部分に引っ掛けることができますし、ヘビダンのシンカーも止めることができます。スレッドの色まで、ボクのフェンウィックのロッドに合わせて、かっこよく仕上げてくれました。仕事も早く、これぞ”プロ”ショップといった感じです。1本あたり1500円で仕上げてくれるので、同じような悩みを持っている方がいれば、ジャンキーズにロッドを持ち込んではいかがでしょうか?
幸運を呼ぶネックレス
レバーブレーキーVS.ドラグ
ボクのスピニングリールにはドラグが付いていません。磯釣り用のレバーブレーキ付きリールを長年愛用しています(ただし、シーバスやハードルアー主体の場合はドラグ付きを使用)。理由は簡単で、どんな高級なリールのドラグよりも自分自身の人差し指を信頼しているからです。このリールを使うようになってから、ラインブレイクはほとんど皆無で、常にこちらが魚に対して主導権を握れるので、取り込む時間もかなり早い自信があります。ドラグがジージーと鳴らないので、トーナメント中、ボクがバックシートでポンポン釣って、リミットメイクしたことに気がついていないパートナーがいたほどです。
1日5匹程度の釣りやあまり細いラインでは気にならないのかもしれませんが、6ポンドクラスのラインを使って、1日に20匹も30匹も釣れるような状況なら、ドラグ付きのリールならラインがヨレてたいへんですが、レバーブレーキ付きリールなら丸1日トラブル知らずです。こんな素晴らしいリールなのに、バスを釣っている人でこのレバーブレーキ付きリールを使っている人をほとんど見たことがありません。本当に不思議です。
ボクがアメリカ人の釣りを見て、下手くそだなあと感じるのがスピニングリールの操作です。ほとんどのアメリカ人って、ドラグの使い方を知らないというか、全然ドラグのポテンシャルを使いきっていません。その典型がアイクです。バスが引くと、いつも手でラインを引っ張り出して、しまいには切られたりしています。まるで、「ダイワのリールのドラグなんて俺は信用してないぞ」といわんばかりで、スポンサーメーカーとしては、逆効果もいいとこです。(話が少し逸れますが、以前、KVDがラインを切られて、タックルを湖に投げ捨てる映像が流れたことがありますが、スポンサーにとってはいい迷惑です。プロとしては最低の行為です。)反対にドラグがユルユルで、スプールが滑っているのに、リールを巻き続け、ラインをヨリまくっている人もいたり・・・。正直、アメリカ人に数万円もする高級なスピニングリールは、豚に真珠といった感じです。
ところが、なかには上手いアメリカ人もいます。そのほとんどがバックリールといって、リールを逆転して使っています。日本には便利なレバーブレーキ付きリールがあるのに、アメリカでは存在すら知られていません。アメリカでレバーブレーキ付きを売り出すと、けっこう認知されるような気がするのですが・・・。
目玉付きネコリグ用ワーム
昨日、アメリカでジグヘッドワッキーが大流行と書きましたが、実はネコリグも流行っています。アメリカでは一部、ディ●●・リグなんて呼び方もされますが・・・。
最近では昨年のFLWウェスタンシリーズ・コロンビアリバー戦を制したデビッド・クロムがスワンプクローラーのネコリグだったと明かしていますし、コアングラーのウィニングルアーには度々スワンプクローラーがなっています。その影響もあって、以前はアメリカではスワンプクローラーのレギュラーカラーはプローブルーとウォーターメロンシード、グリーンパンプキンの3色だったのが、今ではカラーバリエーションが増え、日本でも見たことがないようなカラーがショップオリジナルで並んでいます。
今回紹介するプロ・スイムベイト社のプロショットもまた、ウェブサイトのハウツーを読むと、ネイルシンカーを刺してワッキーで使うのがシークレットと紹介されています。たしかに6インチボディーに目玉が付いたこのストレートワームは本来はドロップショット用として作られたと思いますが、ネコリグでよさそうです。6本入りで3.99ドルと、アメリカではちょっとお高めですが、目玉が付いているのでこんなもんでしょうか?
http://www.proswimbaits.com/
”神が降りてきた”スピナーベイト
”神が降りてきた”男、ロイ・ホーク(写真上)について紹介しましたが、そのロイ・ホークがレイク・ルーズベルト戦で使用したウィニングルアーがペッパージグとペッパー・スピナーベイトだったそうです。
ロイ・ホークは1オンスのペッパー・スピナーベイトのスローリーリングがメインベイトだったと語っています。実はロイ・ホーク自身から直接もらったペッパー・スピナーベイトで、ボクは不思議な体験をしたことがあります。
それは昨年11月テキサス州ファルコンレイクで開催されたFLWシリーズ、イースト/ウェストフィッシュオフでの話です。初日、2日目とミスを連発し、大外したボクが最終日に引いたパートナーは、レイクアミスタッドでガイドをしているというキース・コムズ(写真中)でした。キースとは共通の知り合いがいたりして、スタート前にボート上でいろいろ話をしたのですが、キースが非常に興味深い話を聞かせてくれました。
キースは初日は4匹で13ポンド7オンスしか釣っておらず対戦相手に大きく差を開けられたのでしたが、前日の2日目は5匹で23ポンド5オンスを釣って少し挽回し、最終日の結果次第ではまだまだフォレストウッドカップの切符を手に入れるチャンスがありました。実はキースの前日のコアングラーはウェスタン代表のマーク・ホワイトだったのですが、キースが1匹もキャッチできないのに、スピナーベイトで5匹をあっという間に揃え、次々と入れ替えまでしたというのです。キースもスピナーベイトをキャストしたのですがバイトはなく、その後、コアングラーから分けてもらった同じスピナーベイトに変えた途端に、入れ食いを体験したというのです。そういいながら見せてくれたスピナーベイトが、ペッパー・スピナーベイトでした。
ペッパー・スピナーベイトはボクもたくさん持っているのですが、この試合の前に出かけたエルサルトでBカスタムでいい思いをしたので、今回はペッパーホウグを1個も持ってきていませんでした。慌ててボクはロイ・ホーク(彼はペッパーのプロスタッフ)を湖上で探し、スタート前に1個分けてもらいました。それが写真のルアーです。
そして、いよいよ試合スタート。キースは1投目からペッパー・スピナーベイトでキャッチし、その後もかなりのペースでヒットが続きます。一方のボクはすでにBカスタムをウェイト違い(カラー違い)で2タックルに結んでいたので、結び変えるのを面倒に思ってBカスタムをキャストし続けました。プラではBカスタムで釣っていたし、内心釣り負けるとは思っていなかったからです。ところが、あり得ないぐらいボクにはバイトがありません。リトリーブスピードなど、キースと同じように釣るのですが、全くバイトがないのです。ついついムキになってチェンジすることができませんでした。
結局、冷静になれたのはセンコーでリミットメイクに成功して、残り時間がわずかとなってからでした。そして、ペッパー・スピナーベイトにチェンジした途端、いきなり入れ替えサイズが連発したのでした。本当に信じられないぐらい次々と釣れたのです。もっと早くチェンジしていれば、ウェイトをもっと伸ばすこともできたはずでしたし、もしかしたらギリギリ、フォレストウッドカップの出場権も獲れたかもしれなかったのですが、時すでに遅しでゲームオーバーとなってしまいました。結局キースはペッパー・スピナーベイトのみで5匹、26ポンドをウェイインしたものの、対戦相手に一歩及ばずフォレストウッドカップ行きはかないませんでした。
ロイからもらったこのスピナーベイトは、スカートがダブル仕様(前にレギュラーカットスカート、後ろにファインカットスカート)になっていましたが、それ以外はブレードもありもののワース製?で、特に際だった特徴らしい特徴などありません。あえていうならヘビーワイヤー、ショートアームっていうぐらいです。なぜ、このスピナーベイトにバイトが連発したのか、今でも理解できないままですが、あの経験は衝撃でした。