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バスフィッシング界のレジェンド その2


Billinoffice  ビル・ダンスは1940年生まれで、来年70歳(すっかり老けてしまいました)になります。テネシー出身で、彼が長年かぶり続けているトレードマークのキャップは、テネシー大学のベースボールキャップです。バスマスタークラシックには8回出場し、1970年、1974年、1977年の3度、B.A.S.S.のAOYに輝いています。そして、1980年、39歳のときにトーナメントを引退しています。ちなみ、釣り番組、ビル・ダンス・アウトドアーズはボクが生まれる前の1968年から放映されています。
 普通、3度もAOYを獲ると、偉そうにしそうな感じですが、ビル・ダンスって、本当に親しみやすいキャラクターです。日本のトッププロは、テクニック至上主義で、さも「オレだから釣れる」といわんばかりですが、ビル・ダンスを見ていると、「あれならオレでも釣れそう」って気にさせてくれます。これぞ、プロフェッショナルの鏡です。
 ビル・ダンスはこれまでのバスフィッシング界への貢献から、数多くの賞を受賞し、殿堂入りをしています。今もなお、ビル・ダンスのバスフィッシング業界への影響力は大きく、その証拠に現在も30を超えるスポンサーと契約をしています。ビル・ダンスのシグネーチャーモデルのルアーもこれまでに数多くありますが、中でも名作中の名作は、ファットフリーシャッドです。彼が裸足で踏んだり、鼻や指にフックが突き刺さるのも、偶然なのかファットフリーシャッドばかりだったりします。 
 ボクが初めてアメリカで実際にビル・ダンス・アウトドアーズの放送見たのは、まだ学生のときでしたが、感動したものです。初めて本物のビル・ダンスを見たのは、それから何年も経ったICASTショーでしたが、緊張しすぎて、結局何も話しかけることができませんでした。いつかまた、どこかで会えたら、今度こそ話しかけてみたいものです。

「あるルアー」の真実


Imgp1144  最新号のバサーにジョー・スペイツのフラッタースプーンの特集記事が載った影響で、再び日本でビッグスプーンに注目が集まっているようです。相変わらずのアマケン節で、”過去2シーズンでもっとも熱かった「あるルアー」の真実。”というサブタイトルでしたが、釣り人としての一番知りたい肝心なところが何も書かれていない内容でした。これが得意の”秘密のなんとやら”で、読者を煽るのがとても上手だな、と感心させられました。
 ただ、アメリカでも入手が非常に困難なルアーに6ページもカラーを使うバサーという雑誌の編集スタンスはとても素晴らしいと思います。広告の数に比例する提灯記事ばかりの他の雑誌とは大違いですね。
 残念なのは、結局、この記事を読んでも、ビッグスプーンって、どんな場所で、どんなタックルを使って、どうやって釣るのか全く分からないことです。ボクも過去にこのブログでビッグスプーンに関して、いろいろ紹介しましたし、実際に使ってみたのですが、まだキャッチできずのままです。そこで、ボクが何を語っても説得力がないので、参考になる動画を紹介しましょう。
 まずは今年のエリート・シリーズのケンタッキーレイク戦でのKVDがセクシースプーンで釣っているシーンです。KVDと同船したマーシャルが撮影したものをYou Tubeにアップしたもので、非常に貴重な動画です。
 続いて、やはり今年のFLWツアーのケンタッキー・レイク戦のテレビ放送の模様です。こちらは全部で45分もありますが、この中で最終2位でフィニッシュしたケンタッキーレイクのロコ・アングラーのデビッド・ヤングとラリー・ニクソンがジョー・スペイツのスプーンで釣りまくっています。ちょうど、開始から6分ぐらいがデビッド・ヤングの、27分ぐらいがラリー・ニクソンの見所です。デビッド・ヤングはフッキング向上のために、トリプルフックを連結して使っています。
 この2つに共通するのは、キャスト後、ボトムまでヒラヒラ・ユラユラとフォールさせ、着底後に大きくシャクって、再びフォールを繰り返し、フォール中のバイトに素早く掛け合わせるスタイルです。そして、バイトをミスしても、追い食いのように再びバイトがあったりします。百聞は一見にしかず。動画を見るとよく分かります。この釣りはボクが得意なワイルドアイ・スイムシャッドの釣りにも似ています。ちなみに、エリートシリーズのケンタッキーレイク戦では、ボビー・レインがバークレーのソルトウォーターマレット(ワイルドアイタイプのスイムベイト)で優勝しています。
 実際にバスを釣ってはいませんが、カリフォルニアのクリア・レイクのロコアングラー、ランディー・マクビーJr.がビッグスプーンの使い方を丁寧に解説しているこちらの動画もどうぞ。

バスフィッシング界のレジェンド その1


Linelureemail300x283  過去1週間、過去30日のボクのブログのキーワード別検索エンジンからのアクセス数で突然ダントツのトップに躍り出たのが”ビル・ダンス”です。
 いったい、なぜ?って感じです。今さら急にビル・ダンスが注目される理由が分からず、ボクも原因究明に検索しまくったのですが、どうやらブルーパーズの動画があちこちで紹介されたのが原因のようです。でも、ビックリしたのが、みんなビル・ダンスを全然知らないんですよね。偉大な彼を”おっさん”呼ばわりしているブログがたくさんあるようで、彼の名誉挽回のために、ビル・ダンスについてウンチクを語ってみましょう。
 この動画はもう40年以上も続くビル・ダンス・アウトドアーズというテレビ番組のNG集をまとめたものです。中にはヤラセっぽい映像もありますが、このビル・ダンスのキャラクターこそが長年番組が続く人気の秘密です。普段は真面目に釣りをしていて、バス以外にクラッピーやキャットフィッシュなども釣ります。今も現役で最新の番組はネットから見ることもできます。オープニング・ソングは今も昔のままです。
 ビル・ダンスはただの鈍くさい”おっさん”ではありません。子供の頃、ダイワのファントムシリーズのロッド(PPB561MLF)&リール(SM15)をお年玉で買い揃え、ストレーンのラインを巻いて、ワクワクしながら釣りに出かけたボクには、ビル・ダンスは憧れのスーパースターでした。といっても、当時はビル・ダンスがどんだけすごいのか、全く分かっていませんでしたが・・・。故・西山徹氏の著書を読みあさったボクには、ビル・ダンスはとにかく雲の上の存在だったのでした。
 まあ、最近の人がKVDを崇拝するのと同じような感覚でしょうね。とにかく、ボクのアメリカ志向の始まりは、間違いなくビル・ダンスであり、小学校の頃に嫌がらずに英会話教室に通ったのも、小学校の卒業文集に「将来はアメリカでバスプロになる」なんて書いたのも、彼がいたからこそなんです。

いよいよ開幕・・・


 あと約2週間もすれば、アメリカです。来季は1月から試合があります。出場するのはFLWウェスタンシリーズのレイク・シャスタ戦。レイク・シャスタ(カリフォルニア北部)は2005年のバスマスターオープン以来ですから、かなり久しぶりです。
 1月のレイク・シャスタなんて生まれて初めてですし、1月に試合をするのも初めてです。なんか、もうすぐ試合が始まるって気が全然しません。気分はもうすぐお正月です。
 2008年の1月にはレイク・シャスタでストレーンシリーズが行われているんですが、その時の模様の写真(下3枚)を見ると、まさに凍えそうな雪景色。行くのが憂鬱になるような光景が広がっています。まだ、準備は全然していませんが、防寒対策はしっかりしておかないと酷い目に遭いそうです。
 ところで、こんな寒そうな景色の中、釣れるの?って思うでしょうが、たぶんそれなりに釣れると思います。というのも、ターゲットは低水温なんて、全然へっちゃらなスポッツなんです。ベンズメンダーのエアー抜きの位置がスポッツもラージと同じ位置でOKなのか、それだけが気がかりですが・・・。

Shasta3

Shasta2

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ウィードレス・プロップベイト


Imgp1119 今日もコタツ・フィッシングです。用意するのはスクリュードアップバレットとスクリューアイ(ヒートン)、カップワッシャーとスイッシャー用のプロップなど。
 スクリューアイは径のなるべく細いものを用意します。ボクはスミスから出ている1.27ミリを用意しました。これをスクリュードアップバレットの先端側から挿入するのですが、スクリュードアップバレットの穴の径の方が細いので無理に回していくとスクリューアイが折れてしまいます。スクリュー部分をライター等で熱して刺すといい感じです。また、スクリューは奥深くまで入れる必要はないので、スクリュー部分をニッパーでカットしてもいいです。あとは写真のようにプロップやカップワッシャーをセットします。
Imgp1117 プロップのサイズをいろいろ用意しておくと面白いと思います。写真のようにスタッガーやデスアダーのテール部分をカットして、このプロップをセットすればウィードレスのプロップベイトの完成です。水面で使ってもいいですし、プロップはチラチラと控えめなフラッシングとカチカチという音を立て、中層を引いても面白そうです。
 また、プロップのかわりにスイベル付きのブレードやスイベルなしの直付けブレードをセットして用意しておくのも面白そうです。直付けブレードはカップを上向きにセットすると、ブレードが左右にスウィングして、独特のアクションをします。

ラインスルーなヤツら その4


Img_1899  すっかり冬になってしまいました。こう寒くなると、釣りに行くのも億劫になってしまいます。そうなると、コタツに入ってルアーいじりのシーズンインです。来シーズンのことを考えながらいろいろルアーをいじるのはとても楽しいです。
 今回は最近紹介したラインスルータイプのスイムベイトを作る方法を考えてみました。用意するのはシャッドテールワームとスピナーベイト用のワイヤーシャフト、スクリュードアップバレット、海釣り仕掛け用の絡み止めチューブパイプ。
Img_1901  本当はちょっと硬めのチューブが理想ですが、家の中を探し回って出てきたのがこのチューブでした。サイズは5号の太めです。この内径だとスクリュードアップバレットと連結が可能となります。
 チューブにワイヤーシャフトを通して、シャッドテールワームに通します。コツは最初はワイヤシャフトだけの部分を通し、その後チューブごと押し込む要領です。
Img_1902  チューブが貫通するとワイヤーシャフトを抜き、先端にスクリュードアップバレットを接着して、ヘッド部にスクリューインします。腹側の余ったチューブをカットして完成です。
 後は、ラインを通してスプリットリング付きのトリプルフックに結べばOKです。ノーシンカーでも使えますが、レンジやスピードはガン玉をスプリットリングの上にセットして調整することも可能です。スクリュードアップバレットがあるので、ヘッドも丈夫でチューブが抜けることもなくなります。

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テキサスのプチブーム? その2


Sidewinder_worm_pic_copy_2  アメリカのバスフィッシングといっても、アメリカは広大で東西南北、気候や地形、地質&水質も違えば、ベジテーションもベイトの種類も違います。バスの種類も違えば、アベレージサイズも違います。日本でも琵琶湖と霞ヶ浦で釣りのスタイルが違うのですから、当然各州で流行や傾向があるものです。
 最近、テキサスのメーカーばかりがこぞってリリースする興味深いワームがあります。スイートビーバーやセンコーのような全米に波及するような勢いは今のところは感じられませんが、テキサス州では流行っているんでしょうか? 
 そのワームはリングワームボディにセンコーのような太めのストレートワームで、ここではリングスティック系と呼ぶことにします。
1179094_2  テキサス州はかつてフレンチフライのキャロライナリグが一世を風靡したことがあるように、キャロライナリグは定番で、レイクフォークタックルからはリングフライというリングワームとフレンチフライのハイブリッドワームが以前からありました。その後、そのリングフライが進化したのが同社の5インチサイズのジグザグ(写真中)、で微妙にテーパーが掛かっているのが特徴でした。おそらく、このジグザグがリングスティック系の元祖だと思います。
1700210  その後、グランデバスから4.5インチのラトルスネイクが発売され、最近では6.5インチのダイヤモンドバック(写真下)が発売されました。また、スタンレーからはYou Tube動画を貼り付けたサイドワインダー(写真上)が発売されました。このサイドワインダーはテール部にラトルを挿入できるエアーチャンバーがあり、ラトルを挿入しなければ、テールの浮力で底で垂直立ちするのがセールスポイントになっています。
 また、ハグズ・トルネードはサイドワインダーそっくりですが、4インチ、5インチ、8インチの3サイズがあります。
 これだけ次々と発売されると、何かあるんじゃないかと気になってしまうのが釣り人の性です。確かにアクション動画を見ていると、釣れそうないい動きをしています。クセのない形なので、テキサスリグからキャローライナリグ、ヘビダン、ネコリグと、何でもイケそうですね。

USラッキーが手に入るネットショップ


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 最近、ラッキークラフト専門のオンラインネットショップ”ハピネット・タックル”がオープンしたみたいです。メインは日本では手に入りにくいUSモデルで、まだまだこれからアイテムが充実してくるんだと思います。RCクランクがバスプロで通販しなくても、素早く手に入るのは嬉しいかぎりです。個人的にはアメリカでも手に入らない限定カラーを販売してほしいところですが、それはバスプロショップとの関係で無理でしょうか? ファットCBシリーズも近々入荷するみたいです。

 オープン記念セールなのか、12月28日まで大森貴洋モデルのT.O.スピナーベイトが399円となっています。これはかなりお買い得だと思います。

ラインスルーなヤツら その3


Mcabee  今年10月のクリアレイクの試合では多くの選手がタロンのラインスルーのスイムベイトをキャストしていました。実際、3日目までトップを走ったランディー・マクビーJr.はこのスイムベイトをメインにしていました。
Imgp0786  スイムベイトは大きなボディーが邪魔をしてフッキングが浅くなりがちですが、ラインスルーならしっかりフッキングさせることが可能です。一度、フッキングさせてしまえば、バスがどれだけ暴れても、ルアー自体は完全フリー状態になるので、バスの口にはフックしかありません。ルアーの重量でフックが振られることなく、フッキングも深くなります。また、キャッチ後、バスが暴れて高価なルアーを破壊されることもなくなります。スイムベイトのラインスルーはとてもメリットがあると思います。

不思議な価格設定


Zoomswimminfluke  ついにアメリカでズームのスイミン・スーパーフルークが発売されました。予想通りというか、まんまスーパーフルークのボディーにスキニーディッパーのテールを付けた形になっています。
 不思議なのはその価格設定です。スーパーフルークは10本入りで3ドル台で買えるのに、このスイミン・スーパーフルークは5本入りで4ドル台となっていて、1本当たりの単価は倍以上となっています。どうも、スイムベイトやバジングフロッグといった投げて巻くワームは値段が高くても許される傾向にあるようです。