年別アーカイブ: 2009年

They bite it like crazy.


 今年のエリートシリーズ・ケンタッキーレイク戦で同湖を得意とするKVDがボビー・レーンとの接戦を演じて2位でフィニッシュした際に使用していたプロトのディープクランクが発売されたようです。
Hl_h_strikeking_series6xd  ストライクキングのプロモデルクランクベイト・シリーズ6XDは今年のICASTで話題となったルアーの一つです。エクストラディープという名の通り、シリーズ最大潜行能力の水深20ftまで潜るそうです。フリー・フローティング・ラトルチャンバーズと、たいそうな名前が付いた仕組みになっているようですが、具体的にはどうなっているんでしょうか? サイズは3/4ozで、価格は5ドル台です。
 KVDは絶賛でこんな風にコメントしています。
"This thing is amazing. When it gets down to its running depth it moves back and forth as it travels along. It looks like it’s hunting or rooting or searching for something. It may be the most realistic action I’ve ever seen in a crankbait. They bite it like crazy."

ラインスルーなヤツら その2


Imgp0785  もう10年以上前の話ですが、12月にレイクフォークに釣りに行ったことがあります。その時期はテールスピンジグのリフト&フォールが定番中の定番で、外道のホワイトバスやクラッピーの入れ食いに混じって、良型のバスが釣れる楽しい釣りを経験しました。

 このとき、最初は持っていたリトルジョージを使っていたのですが、バラシの連発で、3匹に1匹はバレるぐらいでした。フォール中のバイトで瞬時に掛け合わせるので、フッキングが浅く、ジャンプされると簡単にルアーが飛ばされました。そこでガイドのオススメのラインスルータイプのローカルベイトに変えた途端にバラシがほとんどなくなったのを覚えています。実際、多くのアメリカのメーカーがラインスルータイプを販売していて、今ではラインスルータイプの方が主流に感じます。ラインスルーだとラインが傷ついてしまうと心配する人もいるようですが、鉛は軟らかいので全然問題ありません。鉛のバレットシンカーを使ってラインが傷付くのを心配する人がいないのと一緒です。
 日本ではテールスピンジグって、バス用ではほとんど普及していませんし、今ではむしろシーバス用というイメージが強くなっています。でも、当然のことながらすごくよくバレます。バレやすさはバス以上です。でも、どこのメーカーもラインスルーを出してきませんね。個人的にはすごく不思議です。

ラインスルーなヤツら


 トーナメントでもプライベートでもせっかくの貴重なバスがジャンプ一発で、バレてしまうのは悔しいものです。特にバレやすいルアーの代表といえば、バイブレーション、テールスピンジグ、ビッグスイムベイトなどなど。いずれもルアーに重量があって、ジャンプされるとルアーが大きな力で左右に振られてしまうのが原因です。
 バラさないためにはロッドを水中に突っ込んでジャンプさせないことも大事ですが、アメリカ人はよく考えます。ルアーをラインスルー構造にすれば、フッキング後はルアーとフックが離れてしまい、バスがいくら暴れても口元はフックだけとなってバラシを大きく軽減することができます。
Imgp0781  キング・オブ・バイブレーション、ビルルイスのラトルトラップには、ラインスルータイプが発売されています。テールスピンタイプで、テールフックは付いておらず、フッキング後はルアーボディーが完全にバスの口から離れるようになっています。フックはゴム栓のついたヒートで止まっているので、バスがヒットして暴れるまでは固定された状態となるように工夫されています。なかなかいいアイデアですが、ハードプラスチックルアーの場合、ラインスルー部をソリッドにしないといけない分、ルアーの内部の空気室が減ってしまい、アクションに切れがなくなってしまうのが難点です。

喉の奥からFIZZING その2


 このブログで紹介してから、すごく反響があったベンズメンダー(Bends Mender)ですが、最近では個人輸入して販売している方もおられるようです。まあ、バスをケアする気持ちが生まれるのはすごくいいことですが、もっと大事なことはむやみにキープして半殺しにしないことです。よほどのディープで釣らない限りは、キャッチ後すぐにリリースすれば、エアー抜きをしなくても元気に元いた場所に帰っていくでしょう。
 最近、あるマリーナのトーナメントの模様をアップしているブログを見ましたが、ウェイインバッグも持たず、ランディングネットにバスを放り込んで検量に向かう醜い写真を見て悲しくなりました。これが日本の現状なんですね。
 話が逸れてしまいましたが、今週また釣りに出かけ、ベンズメンダーを試してきました。エアー抜きが不慣れなボクでも簡単にでき、かなり確信できるレベルまで分かってきたので、報告したいと思います。針を刺す位置は写真のグリーンの位置、喉の奥の真上、左右にピンクの部分(Crusherと呼ぶみたい)があるところのちょうど真ん中です。若干上下にずらして刺しても成功したので、だいたい左右のピンクの間なら大丈夫だと思いますが、喉に近いぐらいの方が無難でしょう。
 針はまっすぐ、つまり測線に平行に刺します。勢いよく刺すのではなく、優しくゆっくり刺しましょう。刺す深さですが、バスのサイズにもよりますが、それほど深くありません。1.5~2cmぐらいでしょうか? 耳をすましていると、プシューと浮き袋に貫通する音が聞こえるので、それ以上刺す必要はありません。刺しすぎると出血するみたいです。そのままでも空気が抜けていく音がしますから、わざわざ水中に浸けて、ブクブクとさせる必要はなさそうです。この方法は空気が抜けやすいのか、やりすぎるとバスが水中でバランスをとって泳げなくなってしまうようです。空気の抜きすぎには注意してください。アーロン・マーテンスも針を刺して、2、3秒ぐらいで抜いていました。

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プス~


 昨日は雨の中、久しぶりの琵琶湖でがんばりましたが、最後の最後までノーバイト、ノーフィッシュでした。やっぱり、琵琶湖は難しいです。
 同船者が釣ったバスに例のベンズメンダーを使用してみました。針を刺すと、プス~と空気が抜ける音がします。針の中に肉詰まりも起こらず、本当に簡単です。ただ、まだ経験値が浅いので、偉そうに語るレベルではないので、詳しいポイント等はもう少し経験値を上げてから紹介したいと思います。

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タニマチ募集


 12月に入って来季のFLWツアー、エリートシリーズ等のトーナメントの受付が始まり、来季の顔ぶれに関するいろいろなニュースが飛び込んできています。引退する人、スポンサーを失って参戦を断念する人、エリートからFLWに移る人、新たにツアーに昇格する人など、さまざまです。やはり不景気の影響もあって、スポンサー獲得に苦労しているようで、エリートシリーズもフルフィールドにならずに出場権の繰り上げが行われているようです。
Ricky  ところで、面白いニュースが入ってきました。2006年ストレーンシリーズ・チャンピオンシップのウィナーでもあるリッキー・D・スコット(アーカンサス州)が来季のFLWツアー全6試合のエントリーフィー2万4000ドル(4000ドルx6)を肩代わりしてくれる人を募集する興味深い試みをしています。要はエントリーフィーを払ってもらう代わりに、獲得した賞金はすべて折半しようという提案です。
 仮にリッキーが1戦でも優勝して賞金を10万ドルゲットすれば、5万ドルのペイバックがあるというわけです。すべての試合を50位以内でフィニッシュすれば、賞金は1万ドルx6試合で6万ドルとなるので、3万ドルが返ってきて、6000ドルのプラスとなるというわけです。もちろん、リッキーが1戦も賞金を獲得しなければ、2万4000ドルは掛け捨てとなります。FLWツアーのエントリー受付のデッドラインは迫っており、リッキーは誰も申し出がなければ、今季の参戦を断念するようです。
 はたして、そんなリスキーなギャンブルに乗ってくれるタニマチのような人が現れるんでしょうか? ちなみに2009年の彼のFLWツアーの成績は年間68位で、獲得賞金は2万2500ドルとなっています。まあ、個人的に応援する友人なら、乗ってみたい気がしないでもないですが、シーズン終了後に友情にヒビが入りそうで怖いですね。KVDやスキートぐらいの選手なら、喜んで投資するんですが・・・。
 まあ、こういうスタイルも今後は出てくるかもしれませんね。
リッキー・D・スコットのホームページはコチラ

2009年流行語大賞 in USA


Punchskirts  12月になり、今年も流行語大賞がニュースの話題になっています。ボクもこのブログで毎年、独断と偏見でアメリカのバスフィッシングシーンを賑わせた流行語大賞を発表してきました。そんなわけで、今年も考えてみました。”レイク・ビワ”や”フリックシェイキング”なんてのもありかな、なんて思いましたが、大賞は”パンチスカート”にしたいと思います。
Imgp0769  パンチスカートは今年生まれたばかりの新メーカー”ペイチェック・ベイツ”の第一弾としてリリースされたものです。要は”ざびえる君”の丸パクリで、ボクも何度か紹介したことがあります。ただ、ざびえる君よりも優れているのは、ビーズ部分が硬い素材でできているので、タングステンシンカーと当たってカチカチと音がする点と、釣れそうなカラーが揃っている点です。
Imgp0440  このパンチスカートは間違いなく来年、アメリカでさらに大ブレイクします。きっかけは今年6月に行われたカリフォルニア・デルタのストレーンシリーズでした。プロトのパンチスカートを使ったイッシュ・モンローとバブ・トッシュがパンチングで1位と2位を独占したのです。
 約3カ月後の9月、FLWウェスタンシリーズ、デルタ戦ではほとんどのパンチングをする選手が発売されたばかりのパンチスカートを装着しており、トップ10カットした選手のうちパンチングを取り入れなかったディー・トーマス以外のすべての選手がパンチスカートを使用していたのでした。この試合の模様がテレビで放送された後、パンチスカートは一気に全米で知られることとなったのでした。近く、イッシュ・モンロー自身もペイチャック・ベイツとのコラボで限定のオリカラ・バージョンをリリースする予定です。
Lane  そして、翌10月のストレーンシリーズ・ガンターズヴィル戦ではクリス・レーンがギャンブラー社のコピー品、KOハングオーバースカート(写真下)を装着したパンチングで優勝したのでした。ギャンブラー社はチャターベイトが流行した際もどこよりも早くコピーを出したように、流行には特に敏感なメーカーです。しかも、パンチスカートよりも少し安く販売するところはさすがです。ちなみにKOハングオーバースカートはジェイソン・クイーンのシグネイチャーモデルとなっていて、真ん中のビーズ部分がラバーでできているのがパンチスカートとの違いです。穴の内径が少し大きくて、フッキング時にラインアイが突っ込んでしまいそうで心配ですが、反対にザップのサスカートのような使い方も可能です。
Imgp0767_2  すでに何社かが追随する動きを見せていて、スキニーベアーからは鉛のボール球シンカーにスカートを巻くタイプをリリースする予定だそうです。アメリカではすでにこれらを総称して”パンチスカート”または”パンチスカートタイプ”と呼ぶ傾向があります。そういうわけで、このパンチスカートをあえて今年の流行語大賞としてセレクトしました。すでに来季に向けてFLWツアープロ、B.A.S.S.エリートプロの多くがパンチスカートを注目しており、パンチスカートは2010年のトレンドになることでしょう。

自作ウルトラヘビーシンカー


Imgp0471  今年ボクが出場したFLWウェスタンシリーズ、カリフォルニアデルタ戦(第3戦)の2日目のパートナーはロコではちょっと名が知れたロブ・リールという選手でした。顔と名前は一致するのですが、一緒に釣りをするのも話をするのも初めてでした。
 ロブ・リールは朝イチにクランキングであっという間にリミットメイクをし、タイドのタイミングを待って午後からパンチングをする戦略に変更しました。そこでロブが取り出したのが、超2オンスの自作タングステンシンカーでした。ロブは1.5オンスのタングステンシンカーにエクスキャリバーのTGバレルウェイト(キャロ用シンカー)の3/4オンスや1/2オンスを熱収縮チューブで連結して使っていたのでした。簡単なわりにはしっかり止まり、しかもピカピカの光沢をつや消しブラックにすることもできるナイスアイデアでした。
Imgp0470  アメリカには1.5オンスまでしかシンカーが売っていないので、他の誰も撃てないウルトラヘビーなカバーを撃ってアドバンテージを得るための秘策だったのでした。ボクは日本から2オンスと2.5オンスを持って来ていたので、ロブはビックリしていましたが・・・。
 このロブの連結シンカーですが、見ためはブサイクでしたが、本当によく活躍していました。ロータイド時は水がないようなシャローの奥の奥、みんなが撃てないような巨大なマットの遠く先にもスルリと落として、デカイのをキャッチしていました。
 試合後、ボクはロブにバレーヒルの2オンス半のシンカーをプレゼントしたところ、ロブは3日目に使ったそうですが、試合後、ファットなバレーヒルのシンカーよりもスリムな自作シンカーの方がすり抜けがよく、フッキング率も良さそうだと言っていました。

オールドファッション その4


Imgp0757  このパッケージを見て「懐かしい」と感じる人はボクと同じタックルボックス誌世代だと思います。もうすっかり過去の人のドン・アイビーノ(Don Iovino)は、昔、日本では最も有名なバスプロの中の一人でした。かつて、ブラスシンカー&ガラスビーズのシェイキング”ドゥードゥリング”を提唱し、フェニックスロッドのドゥードゥリングモデルに2500Cのドン・アイビーノチューニングモデルを組み合わせて持つのがステータスなんて時代がありました。
 ドン・アイビーノとは西海岸のトーナメントで度々会うことがありますが、どちらかというと怪しさ満点というか、正直すごいプロというオーラは微塵も感じません。実際、メジャークラスのトーナメントでは目立った成績はほとんど出していませんし、ドロップショットがアメリカで流行り始めた頃に、「あれはオレが考案して、日本人がパクッた」なんてセミナーで話しているのを聞いて、ボクの中での彼へのリスペクトは完全になくなりました。
Imgp0758  ただ、彼のオリジナルブランドでもあるドン・アイビーノ・ハンドポアード・カスタム・ベイツ(通称アイビーノ・ワーム)は非常に優秀なワームです。特にボクのお気に入りの6インチ・ストレートは本当によく釣れるワームで、今でも多くのウェスタンアングラーが秘かに愛用しています。アイビーノ・ワームは粗塩たっぷりが特徴で、この6インチストレートはドゥードゥリング用にデザインされたワームですが、ドロップショット(ヘビダン)が本当によく効きます。
Imgp0761  ロボワームの6インチファットストレートよりもボリュームがあって、それでいてロボ以上にソフトです。上手く表現できないのですが、スポンジのようなフワフワ感のある浮力の高いマテリアルです。ロボワームのようなボディーに光沢はなく、どちらかというと透明度の低い釣り場でサイズアップを図るときには欠かせないワームです。ただ、ロボワームと違って売っているショップが少なく、しかも売っていても在庫が揃っていない場合が多いので、いつも通販で買っています。50本入りというなんともアメリカンな売り方ですが、本気で使うと、すぐに使い切ってしまいます。

今さらな発見


 久しぶりの更新です。昨日は久しぶりにダム湖に釣りに行ったのですが、ビックリ・うれしい発見がありました。何年も愛用しているザップのインチワッキー・ジグヘッドですが、ヘッドにウェイト表示があるなんて、今まで全く知りませんでした。
 今までフックケースの中でごちゃ混ぜになったジグヘッドのウェイトが分からなくなり、1.8gだと思って釣っていたら、2.2gだったなんてことがよくありました。今まではいろいろ大きさを見比べて確認していたので苦労していたのですが、灯台下暗しというか、そんなことをしなくても一目瞭然で分かるようにウェイトが表示されていたんですね。一目瞭然といっても、本当に本当に小さな文字です。今日、教えてもらえなかったら、たぶん、今後も気づかずに、ずっと感覚で使い分けていたことでしょう。ところで、これってみんなの中では常識だったんでしょうか? 知らなかったはボクだけなんでしょうか? アメリカ人は絶対知らないはずです。今度自慢して教えてやろうっと・・・。
 それにしても小さな文字です。最近、老眼を意識し始めたボクにはかなり厳しいサイズです。中国人が米粒に書く文字のサイズなみです。樹脂タンの生計技術って恐ろしいですね。今さらながら感動してしまいました。

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