日別アーカイブ: 2008年4月18日

唯一無二の名作クランク その2


Imgp4831  ボクの知る限り、スピードトラップほどハイスピードでリトリーブできるクランクベイトは他に見当たりません。大きなスクエアリップは、ワイドなアクションをイメージさせますが、クランクベイトといえば、浮力と低重心を生かすために、腹部側を小さく、背部側を大きくするデザインが一般的ですが、スピードトラップはまったく逆の発想です。スクエアリップの延長線がそのまま真っ直ぐ背中に向けて続くような美しいフォルムで、エッジの効いた背中のラインはリップで受けた水流を左右にスムーズに受け流す整流効果があるのだと思います。ただ、スピードトラップの特徴でもある背中のくぼみは、ただのデザイン上のアクセントで特に何か大きな効果はないと思います。
Imgp4837  腹部側の角度はちょうど120度となっていて、トリプルフックがピッタリとボディーに沿うデザインとなっていて、ベリーフックの横揺れを抑える効果があります。ボディー腹部の最大横幅はトリプルフック#4サイズの横幅とほぼ同じで、大きすぎず、小さすぎない絶妙なサイズのスクエアリップとの相乗効果で高いウィードレス効果を発揮します。
 内部構造はメインの固定ウェイトとボディ内を自由に動き回るラトルボールが一個のシンプルな構造です。ラトルボールはキャスト時の重心移動的な役割もあり、後方から見ても空気抵抗の少ない形状をしていて、重さの割には意外とよく飛びます。スピードトラップは”シン・ウォール・コンストラクション(Thin-Wall Constraction)”をうたい文句にしており、薄いボディ 壁で作られています。内部にも固定ウェイト以外に余分な仕切りを一切排除して、最大限の浮力を引き出しています。
 スピードトラップはシャローランニングにカテゴリー分けされますが、意外に水深2m近く潜ります。ただ、潜行角度が急ではなく、リップがグラスに突っ込みすぎず、グラスの切れもよく、ウィードレス効果も高いので、タイド(潮の干満)によってグラスのトップが水深1mから2mぐらいの範囲で変動しても、同じルアーでカバーできるメリットがあります。そのあたりがカリフォルニア・デルタでご当地ルアーとして長年実績を積み上げてきた理由ではないでしょうか?

起き上がりこぼうし


Bassn_lineup  フィンテックはワイオミング州のメーカーでカナダにもオフィスを持つ北部系のメーカーです。そのため、バス用以外にもウォールアイ用のタックルも充実しています。最近ではエリートプロのデイブ・ウォラックやクラーク・リーヘムがプロスタッフとして参加しています。
 日米でワームを底で立たせるのが、ちょっとしたブームとなっていますが、倒れても倒れてテールが起きあがる、まさに”起き上がりこぼうし”のような面白いジグヘッドがあります。
 今回紹介するナックルボールジグももともとはウォールアイ用で、ワーム以外にエサをセットして使うこともあります。ナックルボールの面白いところは、オリジナルデザインのフックにヘルメットのようなヘッドが取り付けられているところです。そのため、重心はヘッド部に集中して、ユラユラと揺れながらフックが常に立ち上がるというわけです。ワームのヘッド部分は完全に”ヘルメット”でカバーされる(メーカーはこれをクレイドルエリア:ゆりかごと表現しています)うえに、ラインアイも飛び出していないので、ゴミ絡みやワームのズレが少なく、着底時は常にヘッドのみがボトムに接しているので、感度もよく、根掛かりも少ないというのが狙いのようです。ワームはフックポイントを剥きだしにも、ウィードレスにもセット可能です。

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