公式プラクティスが始まりました。雰囲気は最高。事前情報では「数もサイズも狙える」と聞いて、楽しみにしてきたんですが、ぜんぜん釣れません。水位が例年よりもかなり高く、魚の付き場が分かりません。
月別アーカイブ: 2010年9月
ランチは点心
カリフォルニアに到着
いつものベース基地となるカリフォルニアの友人宅に到着。車で1時間で、パンチングパラダイス”デルタ”があるんですが、明日のはアリゾナに向けて出発です。これから、持っていくタックル準備します。
今シーズン最終戦へ
ウッチーがガイド開始
想像してみてください
トーナメントではデッドフィッシュペナルティーがありますが、これは「ウェイインするまでバスの息があるかどうか」が重要なのではなく、「ウェイイン後、元気にリリースする」のが真の目的です。ところが日本ではウェイインさえ完了すれば、後はバスが死のうが生き延びようが知ったこっちゃない、というのが実態です。アメリカの多くのトーナメントでは、リリースボートが用意され、ウェイイン後のバスはオフィシャルが水質のいいエリアまでバスを運んでリリースをします。水温が高くて水質も悪いマリーナの奥にポイ捨てするのはリリースとは言えません。
以前にも触れたことがありますが、ある調査によると、バスのトーナメント後のリリースによる生還の確率は、水温が18度以下の季節では94%ありますが、水温が26度を超える時期では、61%しか生還できないというのです。水温が高くなればなるほど、この数字は低くなるそうです。
これはライブウェルがしっかり装備されたバスボートが中心で、リリースボートが用意され、数多くのボランティアやスタッフがテキパキと大会を運営するアメリカでの話ですから、日本ではそれ以下の数字となるでしょう。アメリカでは、リリースエリアはオフリミット(釣り禁止)となって、ウェイインされたばかりの体力を回復していない弱ったバスが、すぐに再び釣られるのを防ぐ工夫もされています。
よく氷をいっぱい入れて水温を下げればいいと思っている人がいますが、ものには限度があります。確かに表水温は下層の水温よりも高いので、表水温を循環させるだけだと夏場はバスがすぐに弱ってしまいます。だからといって、キンキンに冷たい水ではバスもショックです。何度も急激に水温が変化するのもよくありません。さらに市販の氷をそのままライブウェルに入れるのもよくありません。氷が溶けた水は酸素が溶けていない場合があるからです。理想は間接的に冷やして長時間一定水温をキープすることです。
先月ボクも参加したフォレストウッドカップでは、友人に教えてもらったある方法が役に立ちました。その方法とはペットボトルに湖の水をくんで持って帰り、中にレジュベネイドを入れ、冷凍庫で凍らせることです。試合中は1本ずつペットボトルのフタを外してライブウェルの中に入れました。中のレジュベネイド入りの氷は時間をかけて徐々に溶け出すというわけです。
また、初日のパートナー、アンディー・モーガンのボートにはクールウェルが装備されていました。クールウェルは氷を利用して、ライブウェル内の水を間接的に冷やし、一定水温をキープする装置です。試合当日はとんでもなく暑く、試合途中で氷を買い足しに行ったほどです(写真)。アンディーはライブウェル内の水温計を常に気にしていました。ワールドランキング7位の一流プロは、バスに対するケアも一流でした。BRUSH動画のあのプロとは天と地の差です。
スロットルールの意義
来週の”グッと!地球便”
アマチュア釣り大会のあり方
釣り大会は必ずしも競技である必要はありません。家族やカップルで気軽に楽しめるお祭り的なイベントもあっていいはずです。過去にも何度か紹介したことがありますが、テキサス州レイク・フォークで9月17-19日の3日間、ビッグバス・スプラッシュが開催されます。賞金総額50万ドルですから、とんでもない規模です。
マクドナルドがスポンサーのこの大会は、毎年恒例の街をあげての大イベントですが、競技ではありません。一発大物のアマチュア大会です。お祭り大会ですから、参加者が純粋にバスフィッシングを楽しむことが第一優先で、釣りの腕を競うわけではありません。
期間中3000人を超える人が参加するというこの大会は、1日だけ参加することもできますし、3日間すべて参加することもできます。参加費は1日110ドル、2日間で160ドル、3日間で210ドルです。
この大会の素晴らしいところは、参加者はいつでもバスをウェイインできるという点です。つまり、釣れたらすぐにウェイイン会場に持ち込んで検量してもらい、できるだけバスへのダメージを軽減してリリースすることができるというわけです。検量時間は朝の6~7時、7~8時と1時間毎に分けられていて、各時間毎に持ち込まれたバスのサイズの順位が1位から12位まで決定され賞金(1000ドル~200ドル)が出ます。もちろん、複数回バスを持ち込むこともできます。最終的には3日間に持ち込まれたすべてのバスの中で、大物順に順位が決められ、優勝と2位にはトラックとバスボートのセットがプレゼントされます。一発大物でトラックとバスボートがもらえるわけですから、不正も心配ではありますが・・・。そこはスポーツマンシップの国ですし、何より街をあげての大イベントですから、不正をするにはそれ相当のリスクもあります。
レイク・フォークはアメリカの中でも特にバスのケア(観光資源保護)に関してうるさい釣り場です。レイク・フォークにはスロットルールがあって、16インチ(40.64cm)以上24インチ(60.96cm)未満はキープできません。ライブウェルに一時入れることさえ許されません。キープできるのは16インチ未満か、24インチ以上となります。
毎時間24インチオーバーのビッグバスが持ち込まれるわけではありませんから、16インチ未満のバスで賞金1000ドルをもらうチャンスもありますし、16インチ未満のバスの中での3日間の最大ウェイトにも2500ドルのボーナスがあります。その他ピッタリ賞など、いろいろなオプションが用意されています。
プロの真似事をして、3本や5本のリミットで競技する大会ではなく、日本でもこんなお祭り的な大会があってもいいと思うんですが・・・。より多くの人が楽しめるのは、こういう大会の方が楽しいでしょうし、本気で釣りの腕を競いたいなら、少数精鋭でやった方が分かりやすいでしょう。とにかく、結果として駆除大会になっているトーナメントは、その大会自体のあり方について考え直してもらいたいものです。
ダラス在住で”バスフィッシングをこよなく愛する広島県人”さんに、ぜひこんな素晴らしい大会(運営方法も含めて)をレポートしてもらいたいです。
http://www.sealyoutdoors.com/index.html