日別アーカイブ: 2010年9月11日

悲しい現実


 先日の琵琶湖釣行ではシャローの奥に台風の影響でか、吹き寄せられたバスの死骸を数多くみました。一つのマットに3匹も4匹もバスが浮いていたりします。かなり大きそうなヤツまでチラホラ。ビックリするぐらいの数で、それもバスばかり・・・。コイやブルーギル等の死骸はないのに・・・。トータルで何十匹のバスの死骸を見たでしょうか・・・。

 すべてとは言いませんが、多くがライブウェルに拉致されて、夏の高水温の劣悪環境の中、半殺しにされて、残酷な写真を撮られた後に、マリーナでポイ捨てされたかわいそうなバスたちの末路だと思われます。こんな光景はアメリカでは見たことがありません。臭いも強烈ですが、そんな惨状を見て悲しくなってしまいました。
 なぜ、日本の多くのバスアングラーはバスという魚を愛せないのでしょうか? 琵琶湖はアメリカ人が羨むほどの稀なビッグバスレイクとなっていますが、年々バスの数は減っています。このままでは近い将来、琵琶湖のバスフィッシングはますます下降線をたどることでしょう。お客さんが減って一番困るのは、マリーナ関係者やガイドさんたちなのに、みんなお気楽です。
 ボクだって、自分が釣ってリリースした魚の100%が生還しているとは思いません。フックを呑まれることだってあります。ただ、少なくとも釣れたバスには敬意をはらって、可能な限りダメージが少ない状態で1分1秒でも早くリリースをしているつもりです。トーナメントでキープをしなければならないときは、ライブウェル・トリートメントや氷を使って、細心の注意を払います。トーナメント団体も夏場はトーナメントを控えたり、州の法律で夏場は競技時間が短かったりもします。
 ボクはネットなんかほとんど使いませんし、基本はサイズも測りません。今回釣れたビッグバスも長さを測る際は、ウッチーに濡れたタオルを用意してもらい、ボクは準備ができるまでバスを水の中に漬けてエラに水を通して待っていました。別に自慢するわけではなく、当たり前の行為です。間違っても、カンカンに焼けたボートデッキにバスを押しつけるような拷問はしません。
 あのビッグバスは結局、何ポンドだったのか分からずじまいでした。12ポンドぐらいだったのか、それともそれ以上あったのか・・・。ライブウェルにキープして、誰かにスケールを貸してもらえれば、量ることができたかもしれませんが、後悔は全然していません。来春、無事にスポーニングをして、将来ボク達に感動を与えてくれる子孫を数多く残してくれれば、何より嬉しいです。

P1000716