悲しい現実


 先日の琵琶湖釣行ではシャローの奥に台風の影響でか、吹き寄せられたバスの死骸を数多くみました。一つのマットに3匹も4匹もバスが浮いていたりします。かなり大きそうなヤツまでチラホラ。ビックリするぐらいの数で、それもバスばかり・・・。コイやブルーギル等の死骸はないのに・・・。トータルで何十匹のバスの死骸を見たでしょうか・・・。

 すべてとは言いませんが、多くがライブウェルに拉致されて、夏の高水温の劣悪環境の中、半殺しにされて、残酷な写真を撮られた後に、マリーナでポイ捨てされたかわいそうなバスたちの末路だと思われます。こんな光景はアメリカでは見たことがありません。臭いも強烈ですが、そんな惨状を見て悲しくなってしまいました。
 なぜ、日本の多くのバスアングラーはバスという魚を愛せないのでしょうか? 琵琶湖はアメリカ人が羨むほどの稀なビッグバスレイクとなっていますが、年々バスの数は減っています。このままでは近い将来、琵琶湖のバスフィッシングはますます下降線をたどることでしょう。お客さんが減って一番困るのは、マリーナ関係者やガイドさんたちなのに、みんなお気楽です。
 ボクだって、自分が釣ってリリースした魚の100%が生還しているとは思いません。フックを呑まれることだってあります。ただ、少なくとも釣れたバスには敬意をはらって、可能な限りダメージが少ない状態で1分1秒でも早くリリースをしているつもりです。トーナメントでキープをしなければならないときは、ライブウェル・トリートメントや氷を使って、細心の注意を払います。トーナメント団体も夏場はトーナメントを控えたり、州の法律で夏場は競技時間が短かったりもします。
 ボクはネットなんかほとんど使いませんし、基本はサイズも測りません。今回釣れたビッグバスも長さを測る際は、ウッチーに濡れたタオルを用意してもらい、ボクは準備ができるまでバスを水の中に漬けてエラに水を通して待っていました。別に自慢するわけではなく、当たり前の行為です。間違っても、カンカンに焼けたボートデッキにバスを押しつけるような拷問はしません。
 あのビッグバスは結局、何ポンドだったのか分からずじまいでした。12ポンドぐらいだったのか、それともそれ以上あったのか・・・。ライブウェルにキープして、誰かにスケールを貸してもらえれば、量ることができたかもしれませんが、後悔は全然していません。来春、無事にスポーニングをして、将来ボク達に感動を与えてくれる子孫を数多く残してくれれば、何より嬉しいです。

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悲しい現実」への15件のフィードバック

  1. GRANBASS

    自らを”琵琶湖アングラー”と名乗る人が、こんなコメントをするのは、まさに悲しい現実ですね。ただ、こんな人間と同じと見られたくない人は、釣ったバスをキープしてマリーナに持って帰るのはやめた方がいいですよ。

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  2. 琵琶湖アングラー

    ブラックバスなんか湖にポイ捨て!あたりまえ!
    オマエの脳内は腐ってな!!!!!!!!!!!

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  3. GRANBASS

    HD様 
     コメントありがとうございます。ボクはいつでも反論大歓迎ですよ。反論コメントを承認しないような、そんな小さい人間ではありません。それは過去のコメントを見ていただければ、分かると思います。
     ボクは、ただただ大好きなバスフィッシングをいつまでも楽しみたいから、みんなでバスを大事にしようと訴えているんです。下手くそのボクでは、年々日本でバスを釣るのが難しくなっています。これ以上難しくなってほしくないんです。
     トーナメントに関しては、日本ではまず出ません。過去20年で参加したのは、1度、桐山さんに誘われてアメリカンドリームに参加しただけです。アメリカではたとえ、トーナメントによってバスが減っても、その経済効果で、行政がバスを増やす努力をしてくれますが、日本では誰もバスを増やしてくれません。せめて、バスアングラーぐらいは、バスの味方になってやりたいと思うからです。
     だから、”命の尊さ”うんぬんを語っているつもりは、毛頭ありません。そんな偽善者じゃあ、ありませんよ。そんな風に勘違いして受け取られてしまうのは、ボクの文章力の無さが原因なんでしょうね。反省します。
     ボクはバスフィッシングなしで生きていけません。人生に刺激と生き甲斐を与えてくれ、多くの友人を引き合わせてくれた大事な大事なバスフィッシングをいつまでも楽しみたいという、自分勝手な願いなんです。

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  4. HD

    はじめまして。初めてこのブログを拝見しました。
    そこまでバスを愛せとおっしゃるなら、いっその事バスフィッシングをやめてから言われてはどうでしょうか?
    文面をみていると、前田さん?(間違っていたらすみません)はトーナメントにも出ておられますよね?
    細心の注意を払ってるとありますが、そもそもライブウェルにバスを入れる事がダメージを与えるのであれば、トーナメントなんかに出なければいいのではないかと思いますが。
    バスフィッシングを趣味や仕事にする事や、トーナメントに出ることも含めて、ほとんどの人が各個人が自分で決めた事ですよね?
    本当にバスの事を愛して、命の尊さを本気でうったえるのであれば、いっそバスフィッシングそのものをやめてから、言うべきでは?
    文面にもリリースしたバスが100%生還してるとは思いませんとありますが、大きいダメージを防ぐには、小さいダメージは仕方ないというのはかなりナンセンスだと思いますが。
    各個人それぞれが色んな考え方をするのは当たり前だと思いますし、前田さんの意見に賛成する人も沢山いるでしょう。
    ただ、公の場で自分の意見を書き、コメントの受付もしている中で、自分に反する意見は出さないというのはいかがなものでしょうか?
    釣れたバスに敬意を払うとありますが、バスは人間の敬意なんてきっと望んでいませんよ。
    静かに水の中で暮らしたいのでは?

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  5. GRANBASS

    マーク様 情報提供ありがとうございます。正直、見るに堪えませんね。これがメーカーの看板を背負って、一般アングラーの鏡でなければならないプロアングラーの現実なんですね。ボクがメーカーの社長なら、即刻クビです。
     まあ、こんな動画を平気でアップしてしまうBRUSHにも問題ありますね。まったく問題意識がないんでしょうね。企画的にはボート上で1匹1匹検量しても何も問題なかったはずです。

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  6. マーク

    前田さん、今更新されているOS○プロスタッフのBRUSH動画見てください
    最後の計量シーンは悲しいです

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  7. こりき

    私も興味深く拝見しました。
    多分、ライブウェルの水温とか、正しいキャッチの仕方等々、知らない方が大半だと思います。
    私は、キャッチすることに興味がありませんので、ライブウェルを使う事はありませんが、マリーナでレクチャーする事が重要かも知れません。
    マリーナとしても、写真があれば問題なと思うので、その場でUSBとか使ってデジカメから写真をもらえばいいと思います。
    そうすれば、船上で写真を撮りリリースできる為、ライブウェルは使わなくてもいいのかなと・・・・

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  8. GRANBASS

    M様 ありがとうございます。”立場上言えない”という意味がよく分かりません。滋賀県に税金を払っているなら、ボク達以上に胸を張って、声を大にして言えるはずです。そもそも立場上言えるとか言えないとか、そんな危機意識もないマリーナばかりじゃないですか。どこのブログも醜い写真のオンパレードです。
     そもそも、滋賀県は本気でバスを駆除する気なんてありません。駆除なんて、不可能なのは滋賀県もよく分かっています。不可能だからこそ都合がいいんです。税金の無駄使い削減が叫ばれている昨今に、こんなバラマキが許されていること自体が問題です。

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  9. 前田さんの意見には賛成ですが、琵琶湖にはリリース禁止条例があります。
    プロガイドの方や、マリーナ関係者の中にも前田さんと同様の意見も持ってる方も沢山おられますが、立場上言えないのでは?
    遊魚船登録をしているボートで釣れた魚ならリリースをして良いってイメージがついておりますが、間違った認識です。

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  10. GRANBASS

    S様 いつも書いていますが、ボクは気にしません。S様の意図がよく分かりませんが、これは忠告なんでしょうか? 駆除の協力したいなら、駆除ボックスに入れればいいでしょうし、将来バスフィッシングを楽しみたいなら、釣ったバスには敬意を払おうと言っているんです。バスを半殺しにして、湖にポイ捨てするのはやめようと言っているんです。

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  11. マーク

    初めまして、いつも楽しく拝見させて頂いております。
    私も琵琶湖で釣りをしていますが
    ほとんどの人が「ライブウェルに入れて引きずりまわした後にフンガー持ちしたら死ぬから、最後に逃がしても駆除したのと同じやろ」と言っているのが現状です
    その場で逃がすと逆にこちらが非難を受けます
    厳しく聞こえるかもしれませんが、伝える側の日本のバスプロが腐りきっているのでこの先もすぐにはなおらないでしょう
    前田さんのブログを見て多くの人に伝わっていくことを願っています

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  12. Day Dramer

    はじめまして、こんにちは。
    いつも楽しく拝見させて頂いております
    全く僕も同じ思いでイッパイなのでコメントさせて頂きました、何故日本のバスアングラーはバスを大事にできないんでしょうか?不思議でしょうがないです。
    こないだのB.OPENも悲惨な状況だったらしく、正にバスアングラーによる駆除大会になってたそうです
    主催者側・プロガイドと本来ならバスがいなくなったら一番困る立場にあるのに何を考えているのか不思議な気持ちでしょうがないです
    このような記事をみて同じような気持ちを持ってくれるアングラーが増えればいいですね、応援してますので頑張って下さい!!

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