月別アーカイブ: 2010年9月

また残念な不正事件


 USオープンの不正事件に続いて、またもや残念な事件が発覚しました。景気が悪いと、こういうニュースを耳にする機会が多くなるんでしょうか?
 今回はフロリダが舞台です。アメリカは高額賞金の掛かった試合は1人で出船することはありませんが、ローカルの小さなトーナメントでは、チーム戦や1人参加も可能です。今回はそんなローカルトーナメントで事件が起こりました。
 逮捕されたのはセドリック・ジェローム・ペリー、31歳。数多くのローカルトーナメントで優勝を続けるセドリックに疑惑の目が向けられ、フロリダ州のフィッシュ&ワイルドライフ・コンサーベーション(FWC)のスタッフたちは約1カ月もの間、セドリックの監視を続けたというのです。
 セドリックは8月10日のローカルトーナメントに出場し、またしても優勝したのですが、湖上のセドリックは丸1日監視をされていたのでした。FWCのスタッフはセドリックがトーナメント中にグッドサイズのバスをキャッチするのを1度も見なかったそうです。このときは証拠不十分で、泳がされたわけですが、セドリックは翌週のローカルトーナメントにも出場し、監視されているとも知らず性懲りもなく不正を働いたのでした。
 今度は監視は二手に別れ、一方はセドリックを監視、一方はセドリックのトラックを監視したそうです。セドリックのトラックの中には大きなクーラーが入っていて、エアーポンプが動いていたそうです。
 その後、何も知らずにトラックに戻ってきたセドリックはクーラーをボートに持ち込み、クーラー内のバスとライブウェル内のバスを入れ替えたそうです。セドリックはまたしても優勝できるウェイトを持ち込んだそうです。
 これが決定的な証拠となって、セドリックは逮捕されたわけですが、自供によると、セドリックは別の湖で事前にバスをキャッチして用意していたそうです。セドリックは詐欺罪で捕まったわけですが、フィッシングライセンスも持っておらず、ライセンス不所持とバッグリミット違反(1日に6匹以上のバスを同時にキープした違反)でも罰せられることになるようです。
 何回も連続して優勝したら、さすがに怪しまれると、なんで分からないんでしょうか? 釣りを知らないんでしょうね。日本でも、釣りを長年やっている人なら、あり得ないとすぐ分かる非常識な釣果を自慢している人っていますよね。バス釣りを純粋に楽しめないなんて、かわいそうな人たちです。

悲しい現実


 先日の琵琶湖釣行ではシャローの奥に台風の影響でか、吹き寄せられたバスの死骸を数多くみました。一つのマットに3匹も4匹もバスが浮いていたりします。かなり大きそうなヤツまでチラホラ。ビックリするぐらいの数で、それもバスばかり・・・。コイやブルーギル等の死骸はないのに・・・。トータルで何十匹のバスの死骸を見たでしょうか・・・。

 すべてとは言いませんが、多くがライブウェルに拉致されて、夏の高水温の劣悪環境の中、半殺しにされて、残酷な写真を撮られた後に、マリーナでポイ捨てされたかわいそうなバスたちの末路だと思われます。こんな光景はアメリカでは見たことがありません。臭いも強烈ですが、そんな惨状を見て悲しくなってしまいました。
 なぜ、日本の多くのバスアングラーはバスという魚を愛せないのでしょうか? 琵琶湖はアメリカ人が羨むほどの稀なビッグバスレイクとなっていますが、年々バスの数は減っています。このままでは近い将来、琵琶湖のバスフィッシングはますます下降線をたどることでしょう。お客さんが減って一番困るのは、マリーナ関係者やガイドさんたちなのに、みんなお気楽です。
 ボクだって、自分が釣ってリリースした魚の100%が生還しているとは思いません。フックを呑まれることだってあります。ただ、少なくとも釣れたバスには敬意をはらって、可能な限りダメージが少ない状態で1分1秒でも早くリリースをしているつもりです。トーナメントでキープをしなければならないときは、ライブウェル・トリートメントや氷を使って、細心の注意を払います。トーナメント団体も夏場はトーナメントを控えたり、州の法律で夏場は競技時間が短かったりもします。
 ボクはネットなんかほとんど使いませんし、基本はサイズも測りません。今回釣れたビッグバスも長さを測る際は、ウッチーに濡れたタオルを用意してもらい、ボクは準備ができるまでバスを水の中に漬けてエラに水を通して待っていました。別に自慢するわけではなく、当たり前の行為です。間違っても、カンカンに焼けたボートデッキにバスを押しつけるような拷問はしません。
 あのビッグバスは結局、何ポンドだったのか分からずじまいでした。12ポンドぐらいだったのか、それともそれ以上あったのか・・・。ライブウェルにキープして、誰かにスケールを貸してもらえれば、量ることができたかもしれませんが、後悔は全然していません。来春、無事にスポーニングをして、将来ボク達に感動を与えてくれる子孫を数多く残してくれれば、何より嬉しいです。

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フロッグのスカート交換 その2


Img_1970  履き替えるラバースカートは、好きなカラーや本数を組み合わせて、真ん中でダンゴ結びをします。この結びコブが抜け防止になりますし、スカート1本1本のズレ防止にもなります。スプロのフロッグは結びコブ1個、スワンプドンキーは結びコブ2個が収まりがいいです。
 古い劣化したスカートは引っこ抜き、新しいスカートフィネスのイージープルを使います。慣れると簡単にできますが、スカートの本数が多くて、結びコブが大きくなりすぎると足の付け根部分に入れるのが難しいです。スペアスカートをいろいろ用意しておくと、釣り場で簡単にスカートを交換することもできます。
Img_1971  スカートは本数が少なく短い方が首を振らせやすくなりますが、本数が多く長い方がアピール度が増します。スカートが長くても、しっかり首を振らせることができたら、一人前です。スカートが長いと、バスが足の方にバイトをしてフッキングミスを心配する人がいますが、実際はそれほどでもありません。バスはフロッグの頭から食ってくることが多いからです。ライギョとは捕食のスタイルが違います。
 スカートは単純に交換するだけでなく、油性のサインペンで模様付けすると、格段に釣れそうになります。

今年は北浦でアメリカドリーム


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 今年で3回目になる桐山孝太郎さんのKota’s American Dreamの詳細がホームページでアップされました。今年は10月31日に潮来マリーナで開催されるようです。昨年までは利根川でしたが、今年は北浦が舞台です。すでにエントリー受付も開始されていて、エントリーの先着順にボートスタート番号がもらえるそうなので、早いフライトを獲りたい人はエントリーを急いだ方がよさそうです。

 参加費は1艇あたり1万円で、リミットは30cm以上3本で競われます。優勝チームは来年のバスキャット・インビテーショナルに招待されるほか、今年からは新たな試みで、桐山孝太郎さんと1週間アメリカで過ごす旅を競うBコースもあります。

フロッグのスカート交換 その1


 フロッグのラバースカートって、古くなると水を吸って腐ってきます。最初はベトベトし始めて、スカート同士がくっついて動きが悪くなり、さらに放っておくと溶けてボディーや他のスカートまでベトベトに犯されてしまいます。使用後にしっかり水を切ってからボックスに戻すと、スカートの寿命はいくらか伸びますが、それでもいつかは劣化します。
 当然ですが、シリコンスカートなら劣化しないのですが、フロッグに関しては水に浮く、ラバースカートが断然釣れます。特に断面が丸いラウンドラバーの方が動きがいいです(ボクはラバージグは断面が四角いフラットラバー派)です。最近はラウンドのシリコンラバーを使っているフロッグもありますが、ボクは好きではありません。シリコンラバーはカラーが豊富で魅力ですが・・・。
 ラウンドラバーにはファイン、レギュラー、極太(モップジグ用)がありますが、日本で簡単に手にはいるのはファインとレギュラーです。スワンプドンキーはファインですが、スプロなどその他のフロッグはたいていレギュラーです。
 ファインラバーは動きがよりナチュラルで、ワンアクションごとにしっかりクビを振らせて、スカートをゆっくりフレアさせてバスに見せて誘うのに向いています。一方、断面が細い分、水を吸って劣化するのも早いです。レギュラーラバーは動きがやや硬いですが、クイックな動きでスカートの水押しが期待できます。
 スカートの交換はスカートが劣化していなくても、いろいろ試すと釣りの幅が広がります。カラー違いや長さ違い、本数の多い少ないなどをいろいろ用意しておいて、釣り場で交換するのも楽しいです。その際、フィネスのイージープル&ベントニードルがあると便利です。これはフックの交換などでも便利なアイテムです。

グッバイ、チャーリー


 フォレストウッドカップでは、ビッグニュースが次々と発表されました。中でもアングラーたちをビックリさせたのは、来季ウォールマートがスポンサーに帰ってくるというニュースでした。今季、ウォールマートの撤退を引き金に、数多くのスポンサーが撤退し、多くの有名FLW選手がチームを失ってしまいました。中にはこれを契機にB.A.S.S.エリートを目指す選手もいたり、ツアー参戦を断念した選手もいました。結果としてはこの1年は選手たちにとって踏み絵となった形です。
 来季、FLWはどれだけのスポンサーを獲得し、どんな顔ぶれがチームメンバーとなるか注目です。
 もう一つ、決勝のウェイイン前に大きな発表がありました。アーウィン・ジェイコブズがTブーン・ピケンズというおじいさんを連れてステージに上がったのでした。正直、ボクはこのピケンズをほとんど知りませんでしたが、アメリカではテレビでもよく顔を見せる有名人で、大統領選にも影響力を持つビリオネアーだと教えられました。
 2人はなにやら難しい話をして、上手く聞き取れなかったのですが、どうやらピケンズがFLWアウトドアーズの株主となって、ジェイコブズを助けて共同運営をするというものでした。中でもビックリは、ピケンズの一声で、フォレストウッドカップの賞金は10万ドル上積みされることになったことでした。
 ここまでが現場で発表された話ですが、ジョージアからカリフォルニアへ向かうドライブ中、もう一つの衝撃ニュースが入ってきました。それが、長年FLWの顔だったチャーリー・エバンスがFLWの社長兼CEOを退くという話でした。その人柄で多くのアングラーに愛されたチャーリーがいなくなるということで、ボク達は大きなショックを受け、話題もこの話で持ちきりとなりました。クビになったという話やチャーリー自らが引退したなど、噂もいろいろ流れましたが、真相は不明です。
 チャーリー・エバンスは1982年からトーナメントディレクターを務めていて、2004年からはFLWの社長兼CEOでもありましたが、コアングラーのボクの名前までしっかり覚えてくれていて、気さくに声を掛けてくれました。チャーリーに会えるのもFLWトーナメントの楽しみの一つだっただけに、ボクもショックでした。フィッシングエキスポでは「来月(9月)また会おう」と言って別れたばかりだったのですが、本当に残念です。また、どこかでチャーリーがウェイマスターを務める舞台に立ちたいです。

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その名はThe One


P1000657  コットンコーデルのペンシルポッパーって、日本ではほとんど人気がありませんが、アメリカでは特にジョージアやサウスキャロライナ、ノースキャロライナ辺りでバス用としても定番です。
 先月、ジョージアのレイク・レニアで開催されたフォレストウッドカップ直前に発売されたペイチェック・ベイツのザ・ワン(The One)はペンシルポッパータイプのルアーで、出場者の中でも多くの人がキャストしていました。近くのハーモンド・タックルショップでは、過去のフォレストウッドカップウィナーがボーンカラーを買い占めたなんて話もありました。
P1000659_2   ペンシルポッパーにしろ、ザ・ワンにしろ、最大の特徴はその遠投性能です。とにかく、投げてみれば分かりますが、真っ直ぐミサイルのように飛んでいきます。普通の同サイズのペンシルの2倍近く飛ぶかもしれません。小さなベイトキャスティングリールなら、スプールのラインがすべて出切ってしまうほどです。
 遠く狙ったところに真っ直ぐキャストできると、沖で突然発生するボイル(アメリカではブレイキングなんて表現します)を狙い撃つことが可能で、これがフォレストウッドカップでは一つの重要なキーとなっていました。
 ペンシルポッパータイプのルアーって、いわゆるウォーキングドッグとは少し違うアクションをします。首を左右に振ることに変わりありませんが、テールの位置はほとんど動かず、テールを支点にワイパーのように動きます。移動距離を抑えて、水しぶきを上げながら180度首振りターンします。
 バブ・トッシュはペンシルポッパーの使い手としても地元では知られていて、過去に多くの10ポンドオーバーをキャッチしています。そのバブ自らが作ったのがザ・ワンというわけです。ザ・ワンはサイレントタイプとラトルタイプがあって、ナチュラルとアピールで使い分けることができます。フックも3つ付いているので、フッキング率が高いです。写真はプラクティス中にザックが釣ったナイスキーパーのスポッツです。

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細部まで凝ったクローワーム


1655585  このブログでも度々紹介しているテキサスのワームメーカー、グランデバスから新たにメガクローズが発売されました。
 4インチサイズのチガークロー系のフリッピングベイトですが、パーツパーツの細部はかなり凝っているのが特徴です。個人的にはかなり気になるデザインです。パテント申請中だそうですが、何を申請しているでしょうか? 6本入りで4.49ドルと、アメリカのワームの価格も高くなりましたね。