最近のアメリカのブームは動画の影響を大きく受ける傾向にあります。「百聞は一見にしかず」というべきか、動画にウソ偽りはないからなんでしょうか。そして、ネットの力がそれに拍車をかけているのも事実です。たとえば、チャターベイトはトーナメントでウィニングルアーとなり、それがネット上のフォーラムで話題となり、ラドルアーのHP内の動画を見て、さらに注目が集まり、オークションで値が跳ね上がりました。スプロのブロンズアイフロッグは、デザイナーでもあるディーン・ロハスがビシバシとトーナメント中にフロッグでバスを釣って、大人気となりました。バストリックスのファットミノーもセビルのマジックスイマーもB.A.S.S.エリート戦やFLWツアーのテレビ放映がきっかけでした。昨年からKVDはどんな試合でもセクシーシャッドカラーのルアーをキャストする姿が何度もテレビで映し出されたのがきっかけです。
実は流行の兆しがあるビッグスプーンもまた、きっかけはテレビでした。数年前から密かにトーナメントでもビッグスプーンを使用し、実績を残していたケリー・ジョーダンが、あるテレビ番組でそのシークレットテクニックを披露したのです。私も偶然、その番組を見ましたが、スプーンの大きさにはかなりの衝撃でした。その後、ケリー・ジョーダンが使用しているスプーンの正体を知ろうと、インターネットのフォーラムでもあっという間に話題になりました。
ビッグスプーンはケリー・ジョーダンのホームレイクでもあるテキサス州レイク・フォークのローカルテクニックでした。ケリー・ジョーダンが使用していたスプーンは、ジョー・スペイツというオジサンが作るガレージメーカーのスプーンで、レイクフォーク湖畔のレイクフォークマリーナで売られているだけのローカルベイトでした。レイク・フォークでは実績のあるテクニックで、ケリー・ジョーダン自身もこのテクニックをレイク・フォークで磨いたのでした。ケリー・ジョーダンはエリートシリーズの試合にもこのテクニックを試し、密かにその有効性を実感していました。2年前のエリートシリーズ、ケンタッキーレイク戦では、ケリー・ジョーダンはビッグスプーンを使い、決勝進出し11位でフィニッシュしています。このとき、スプーンをキャストしているのをジョン・マーレイに見られ、後で尋ねられたそうですが、ケリーは秘密にして見せなかったほどだそうです。
ただ、ケリー・ジョーダンの秘密のスプーンテクニックは、徐々に知られるようになり、今年になって、一気に数社から同じコンセプトのビッグスプーンが発売されるようになったのでした。いち早くリリースしたストライクキングのセクシースプーンはKVDの活躍のおかげもあって、一気に有名になりましたが、他にもレイクフォークタックルからフラッタースプーンが発売されているほか、ケリー・ジョーダン自信もプロスタッフに名を連ねるタブ・タックルからもビッグスプーンの発売が予定されているそうで、ICASTでお披露目されるそうです。
月別アーカイブ: 2008年6月
ビッグスプーンがビッグブームに その2
ストライクキングのセクシースプーンには2サイズがあります。長さが4インチのものが0.8オンス、長さが5.5インチのものが1.3オンスあります。サイズとしてはかなり大きめです。カラーはシャッド系のペイントが施され、セクシーシャッドやチャートリュースシャッド、ネオンシャッド、ギザードシャッド、ゴールドバックといったナチュラル系の5色が用意されています。価格は6.5~8ドルと、ただのスプーンとしてはかなりお高めの設定となっています。
KVDのセクシースプーンテクニックは日本で今流行の跳ねラバやエギの釣りに少し似ています。KVDはセクシースプーンに7フィート4インチのジグ用のヘビーアクションロッドと20ポンドのフロロカーボンライン&ハイギアのベイトキャスティングリールを使用しているそうです。基本テクニックはキャスト後、ラインを張った状態で底までフォールさせ、底についたら力強くしゃくり上げ(KVDはhopとかsnap hardと表現)、再びラインを張ったまま底までフォールさせるというものです。バイトはたいていはフォール中にあるそうです。スプーンは自重がありますが、大きな面積が水を受けてヒラヒラと揺らめきながらスローに水平姿勢を保ちながらフォールします(KVDはflutterと表現)。KVDによると一回の跳ね上げで約6フィート底から切るイメージだそうです。
ケンタッキーレイク戦では、トップが水深約10フィートで両サイドに約20フィートに落ち込むレッジをトップからダウンヒルで狙ったそうです。トーナメント当日はカレントがほとんどなく、バスは底にタイトにつくのではなく、サスペンド気味だったそうで、フォール中にリアクションで反応したそうです。
アメリカで流行すると、多かれ少なかれ日本でも影響があるものですが、果たしてビッグスプーンはチャターベイトのように日本でもブームとなるでしょうか? トリプルフックがそのままついた今のスプーンではウィードが濃い昨今の琵琶湖で使うのは厳しそうですが・・・。
ビッグスプーンがビッグブームに その1
もうすぐICAST
もう5年前の話なんですね
24年間で初のDQ
日米の流行のいいところ取り
ノーマンのリトルNがボーン素材で問屋さんの特注オリジナルで発売されました。しかもカラーは今アメリカで飛ぶ鳥を落とす勢いのセクシーシャッドカラーです。まさに日米の今年の流行のコラボですね。リトルNを選んだというのもセンスの良さを感じさせます。来月の八郎潟遠征で試すのが楽しみです。
ボーン素材が”よく釣れる”というのは誤解を生みかねませんが、クリアABS素材に比べて比重が小さい素材の分、全体の浮力が増してアクションにも切れが増しそうです。ラトル音もより大きく反響して、最近のノンラトルブームのシャロークランクに一石を投じています(ちょっと大げさ?)。ノーマルのリトルNに比べてレンジがどれくらい浅くなるかも気になるところです。
ノーマンルアーって、ロングリップのディープダイビング系ばかりが定番ですが、ショートリップのリトルNも名作の一つです。ショートリップなので、リップがクリアでなくても見た目のボリュームはそう変わらないので、使う気がします。個人的にはロングリップはクリアな方が気分的に好きなもので・・・。今度はバンディット100か、モデルAの2A、ジョインテッドロングAあたりでボーン素材の特注を期待したいですね。