月別アーカイブ: 2008年7月

究極のエコシンカー


P2_stonze  パラトラックス社はヨーロッパで盛んなコイ釣りのタックルを販売するメーカーですが、その中のラインナップの一つ、”ストンズ・システム”がICASTで出展されたようです。写真を見れば一目瞭然ですが、天然の石をシンカーに加工したもので、究極のエコシンカーというわけです。
 中通しタイプのキャロライナシンカー以外にもドロップショットで使えそうなシンカーもあります。なんとも冗談のようですが、メーカーとしてはかなり真面目で、クリアウォーターのスレた魚には天然にはないシンカーの光沢や転がる異音にも敏感に反応するので、カモフラージュ効果の高いシンカーが重要というのです。そのため、石のタイプも湖底(川底)に合わせて選べるように、様々なタイプの石が用意されています。ただ、天然の石のために1個1個の形は不揃いで、重さはバラツキがあるようです。
 そういえば、昔USオープンの参戦したとき、ドロップショットシンカーがなくて、石を拾って、結んだ経験があります。比重が小さくて、釣りづらかった思い出があります。はたして、ストンズ・システムはアメリカで受け入れられるでしょうか? ちなみに価格はおもり1個あたり1.95ドルとかなり高めです。

夢のコラボ


Dsgoby  いよいよ今週、エリートシリーズは第10戦をレイク・エリーで迎えます。レイク・エリーといえば、ビッグスモールマウスをゴビータイプのワームで釣るのが定番です。毎年、北部のトーナメントが数多く開催されるにつれて、ゴビー系のワームもどんどんリリースされています。
 バスマグネット・ルアーズはカナダのルアーメーカーで、最近のアメリカの流行を反映したどこかで見たことあるような、でも少しアレンジしたラインナップが特徴ですが、本場カナダということもあって、当然ゴビー系もあります。それがドロップショット・アイキャッチャー・ゴビーです。ホロー(中空)目玉付きのバストリックス系のドロップショット用ワームでサイズは3.5インチです。アメリカで人気のゴビー系とバストリックス系の夢のコラボというわけです。本家のバストリックスにもない形ですが、ジグヘッドを内蔵させてリグると心臓ベイトのように扁平なボディーが効いて、左右に大きくダートしそうな感じで、なかなか面白そうです。

ハドルストンのメタル版?


Maxota  ICASTで発表されたルアーの中で、ボクが非常に興味を持ったのがマクソタ・ルアーズのストラグリング・シャッドです。
 カテゴリー的にはスプーンやメタルジグの変則形になると思うのですが、テールにオリジナルのアルミ製ブレードが装着されています。これがちょうど、ハドルストンのテールのような役割で、水流抵抗を受けて、ブルブルとアクションし、ボディーまでバイブレーションを伝えます。スティディーリトリーブでもいいですが、フォール中でもしっかりアクションするので、リフト&フォールで狙うのも良さそうです。このテールはなかなか面白いアイデアで、いろいろと活用できそうな感じです。
 サイズは4.5インチで0.8オンス、フックは片方のサイドだけ、トリプルフックが1つ装着されています。価格は17.97ドルだそうです。ちょっと高いですね。
アクション動画

グリーン・リールの復活


Curado_e_image_familyimagesingleima  2006年にモデルチェンジしたばかりの2代目キュラド、キュラドDシリーズが今年早々に廃盤になるという噂を聞きました。実はアメリカの通販サイトでキュラド200DHSVを購入しようとした際に、「在庫のみで今後の入荷予定はない」と言われたのです。その後、バスプロショップなどでも在庫切れのままとなっていたのですが、先日行われたICASTショーで、ついに3代目キュラドがお披露目されたようです。
 初代のキュラドは10年以上のロングセラーを続けた名品だっただけに、2代目はかなり早いモデルチェンジとなります。ボク自身、2代目キュラドは2台所有していますが、かなり気に入っていたのですが・・・。
 キュラドのモデルチェンジには、他メーカーの追い上げの影響があったと思われます。最近のアブやクァンタムは、外観がシマノやダイワにそっくりとなって、安価でクオリティーも年々よくなっています。2代目キュラドの200DHSVは自重が9.8オンス(約275g)と、今の時代としてはかなり重めのリールとなっていましたが、シマノとしては200ドルを切る普及版リールしては、上級モデルとの差別化を図る意味でも、このあたりで十分と判断されたのでしょう。ところが、実際は2代目キュラドは初代モデルほどの売れ行きはありませんでした。
 名品キュラドの復活をかけ、シマノは3代目キュラド、キュラドEシリーズを発表しました。トレードカラーでもあるグリーンを2台目以上に強調し、スペックもよりシンプルになって、アメリカ人にも分かりやすい表示となっています。200サイズはギア比別に200E7と200E5となっています。ボクのお気に入り200DHSVが200E7になったというわけです。自重も7.6オンス(約213g)と60g以上の軽量化となっています。もちろん、糸巻き料はそのままです。しかも価格は179.99ドルと値段も安くなっています。その他のスペックはシマノのホームページを参照してください。とにかく、高級リールが買えないボクとしては発売が待ち遠しいです。

懐かしいニコルス


 ニコルスと聞いて、懐かしいと感じる人はバスフィッシング歴がけっこう長い人が多いんじゃないでしょうか? 今から10年以上前は、パルセーター・スピナーベイトが日本のあちこちのショップで売られていました。目玉のないシンプルなバレット形状のヘッドにコンパクトな作りの非常にバランスのいいスピナーベイトでした。ブレードとヘッドはニコルスお得意の厚いコーティングで、クリスタル系のラメがキラキラと輝き、釣れる気にさせてくれました。今でも現役の人もいるでしょうが、ヘビーワイヤーにアメリカンフックという最近の日本の流行とは逆のせいで、今ではすっかり見かけなくなってしまいました。
Fs3__09607  そのニコルスですが、今も健在です。最近、地元のテキサスで流行のビッグスプーンをリリースしました。名前をレイク・フォーク・フラッタースプーンといいます。ラメラメフィニッシュがいかにもニコルスらしいです。長さは5インチですが、5/8オンスと1.125オンスの2サイズがあり、フォールスピードで使い分けることが可能なようです。サイズは8.99ドルです。

アメフトジグ・カタログ


 昨日、アメフトジグのフックの流行を紹介しましたが、どんなメーカーが同じようなフックを採用してフットボールジグを販売しているか、一部を紹介したいと思います。一昔のアメリカは大きなラインアイのごついジグフックにバンド付きのラバースカートをそのままセットした大雑把な作りのジグばかりでしたが、最近のアメリカではがまかつのジグフックにハンドタイイングまでしているものも増えてきて、日本のジグと比べても決して見劣りすることがなくなってきました。むしろ、カラーのバリエーションでは、アメリカのジグの方が釣れそうです。しかも値段が小売りで3ドル台でお手頃です。

デレック・レミッツ・シグネイチャー・ジグ/オメガ・カスタムタックル
Ozark20special_sm  フットボールジグの使い手、デレック・レミッツのシグネイチャーモデルです。横アイのフックはどこのメーカーが表記されていません。ラバーはシリコンラバー、ラウンド・リビングラバー+ティンセル、シリコンラバーとラウンド・リビングラバーのコンボなど、デレック・レミッツの好みのセレクトが用意されています。スカートはタイイングではなく、バンドでセットされています。1/2、3/4、1オンスの3サイズで、価格は4.29ドルとアメリカのジグとしてはかなり高めの設定です。
http://omegacustomtackle.com/

エリートシリーズ・フットボールジグ/スキニー・ベア
Elite_34  非常にバランス良い出来です。フックはがまかつ製(横アイ)で、ラバーはシリコンラバーとラウンド・ファイン・リビングラバーのコンボをワイヤーでタイイングされているハイクオリティー仕様です。ヘッドのペイントも凝っています。エリートプロのジョン・マーレイが使用しています。1/4オンスから1オンスまでの5サイズで、価格は3.45ドルです。
http://www.skinnybearbassjigs.com/elite.php

パーフェクトジグ・フットボールシリーズ/ストライクゾーン・ルアー
Footballjig  ヘビースピナーベイトのレッジバスターが有名なストライクゾーンからは25色の豊富なカラーラインナップが特徴のフットボールジグが販売されています。フックはがまかつ製(横アイ)で、スカートはチャターベイトにも使われているEZスカートを採用しています。スカートが前方に行きにくいのでラインアイまわりのラバーの絡みが軽減されます。サイズは3/8、1/2、3/4オンスの3サイズで、価格は2.99ドルと安めです。
http://www.strikezonelure.com/

フットボールジグ/ダンディー・ベイツ
661  西海岸のメーカーで、デルタ・キング、ボビー・バラックが使っています。フックはがまかつ製(横アイ)で、シリコンラバーのバンドスカートをセットしています。シリコンラバーのカラーを3色組み合わせたセンスの良いカラーナインナップが特徴で、かなりのこだわりを感じます。サイズは3/8、1/2、3/4オンスの3サイズで、価格は2.89ドルと安めです。
http://dandybaits.com/default.asp

スカーテッド・フットボールジグ/チョンパーズ
Skirtedfootballjigblack  スカーテッドとわざわざ表記しているのは、ヘッドのみでも販売しているからで、やや丸みのあるヘッドデザインが特徴です。やや大きめのマスタッド製フック(縦アイ)を使用していて、シリコンのバンドスカートをセットしています。サイズは1/4オンスから3/4オンスまでの5サイズと細かい設定となっています。価格は2個入りで4.39ドルです。
http://www.chompers.com/products.asp?cat=31

フットボールジグ/ジュエル・ベイト
34fbnew  ジュエル・ベイトといえば、エイキンス・スタイルのフロント・ショートカットのジグを連想しますが、こんなノーマルのフットボールジグも出しています。フックはマスタッド製(横アイ)で、シリコンのバンドスカートをセットしています。ヘッドフロント部がフラットになっているのが特徴です。サイズは1/2オンスから1オンスまでの4サイズで価格は2個入りで5.80ドルです。
http://jewelbait.com/

フットボールジグ/ウォー・イーグル
Ft7_phantom_brown_craw_large  フックはマスタッド製(縦アイ)で、シリコンスカートをワイヤーでタイイングしたモデルです。フロントをショートカットしたエイキンス風の作りで、1/2オンスと3/4オンスの2サイズで、価格は2個入りで5.69ドルです。FLWツアーのAOYレース暫定トップのアンディー・モーガンが使用しています。
http://www.wareaglelures.com/index.php

ブリット・マイヤーズ・エリートシリーズ・フットボールジグ/ジムスーベイツ
Football20120007  名前の通り、エリートプロのブリット・マイヤーズのシグネーチャーモデルで、フックはがまかつ製(横アイ)です。ラバーはレギュラーサイズのラウンド・リビングラバー(メイン)とシリコンラバー(サブ)のコンボでハンドタイイングされています。1/4オンスから1オンスまでの5サイズで、価格は3~4ドルとなっています。
http://www.jymsubassbaits.com/servlet/Categories?category=Britt+Myers+Elite+Series+Football+Jigs

プロシリーズ・フットボール/ペッパージグ
Pepper_casting  フックはがまかつ製(横アイ)でスカートはバンドでセットされていて、シリコンをメインにラウンド・リビングラバーとのコンボ、ティンセルやフラッシャブーとのコンボもあります。1/4オンスから1オンスまでの5サイズで、ヘッドカラーはスカートのカラーに合わせて単色で4色あります。価格は3.49ドルです。
http://pepperjigs.com/

スタンドアップ・プロ・フットボールジグ/プロライン
Blackchart  プロラインは古くからシャイナー形状のジグフックを採用していて、フットボール以外のヘッドにも同じフックを使用しています。フックはやや大きめのがまかつ製(横アイ)で、スカートはリビングラバーモデル(タイイング)とシリコンラバーモデル(バンド)があります。ヘッドのペイントも凝っています。1/4、3/8、5/8、1オンスの4サイズで価格は2.98ドルです。
http://www.phenixrods-proline.com/pages/jigs/index.htm

ピッグスキン・ジグ/ブーヤー
Boopigskinjig  最近発売されたばかりの新製品で、かなりのハイクオリティーです。フックはがまかつ製(横アイ)で、スカートはシリコンラバーとラウンド・リビングファインラバーのコンボをハンドタイイングしています。ヘッドは単色ですが、スカートカラーに合わせて塗られています。サイズは3/8、1/2、3/4オンスの3サイズで、価格は3.69ドルと、ブーヤーとしては高めの設定となっています。
http://www.booyahbaits.com/index.htm

アメフトジグのフックデザイン


Imgp6507  流行のアメリカンスタイルのフットボールジグですが、最近の主流は、シャイナーフック形状のジグフックを採用している点です。写真はデレック・レミッツデザインのフットボールジグです。日本ではボクが知る限り、こんなフックを使ったジグは見たことがありませんが、アメリカでは多くのメーカーがこのフックを採用しています。
 このジグフックは特にフットボールジグとの相性がいいようです。理由はいろいろあって、考えれば考えるほど理にかなっていて感心してしまいます。アメリカンルアー=大ざっぱでチープ、ジャパニーズルアー=ハイクオリティーという見方が一般的になりつつありますが、やっぱり物作りの真剣さ、奥深さではアメリカの方が完成度が高いような気がします。
Imgp6510  アメリカンフットボールジグは今やトーナメントシーンで欠かすことのできないほど人気です。今季もすでに何度もウィニングルアーになっています。高額の賞金が掛かったトーナメントで、トーナメンターが一番気にするのが、フッキング率の高さとバレにくさです。重い3/4~1オンスを使う”アメフト”ジグでは、バスがジグを丸ごと吸い込みにくく、ワイドゲイブでフックポイントがラインアイ(ボトム)から高い位置にあるほどフッキング率は上がると考えられています。一方、底をドラッギングでズル引いても、フックポイントが高い位置にある方が根掛かり少ないという人もいます。ただし、ラウンドベンドでワイドゲイブのフックほどバスが首を振ると、重いヘッドが前後左右に振られて暴れ、フックが外れやすくなってしまいます。実際、フットボールジグはバラシが多いイメージがあります。そこで生まれたのがこのジグフック形状というわけです。フックがしっかり貫通すれば、ちょうど鋭角のベンド部分でガッチリ止まるので、バスが首を振っても、ヘッドが暴れる心配がありません。実際、このフックではジャンプされてもバレにくいと実感します。
 また、トレーラーをやや上反り気味にセットすると、着底時にトレーラーが立ち気味になります。クロー系のトレーラーをセットすれば、ザリガニがツメを上げて威嚇しているようになり、バスへのアピール度も増すと思われます。そして、着底時の接地面積が小さい分、全体が低重心のバランスとなって、起き上がりこぼしのように底をズル引いた際にグラグラと不安定なヘッドの揺れを起こすこともできるのです。

水中アクションは必見


 ウァータック・アウトドアーズのソフトベイトは、見た目は不細工ですが、どれも個性的なラインナップが特徴です。ホームページ上では各ベイトの水中アクション動画をYou Tubeで紹介していますが、特に興味深いのがナイトロフロッグ(写真上)とサッグ(写真下)です。
Nitrofrog  ナイトロフロッグは名前の通りフロッグをイミテートしたワームで、サイズは3.38インチです。前方を向いた前足は水流を受けて後方にしなりながら、アクションを止めると再び前向きに戻り、キックテールの後ろ足はバタバタと水をかき回します。ストップ&ゴーの水中動画はかなりリアルなカエルです。ノーシンカーからウェイテッドフックでの使用が良さそうです。1パック5本入りで4.87ドルだそうです。
Thug  サッグはウェイク/スイムベイトと紹介されているように、ノーシンカーでリトリーブして使うようにデザインされています。独特のラッパのような形状の頭部は、水流を受けてリップの役目を果たし、ストレートリトリーブでも頭部を振りながら、まさにウェイクベイトのようの泳ぎ、大きな引き波を起こします。また、ポッパーのカップの役目も果たし、鋭くトゥイッチを入れると、前方にスプラッシュを起こすこともできます。こちらの動画も必見です。サイズは5.75インチで、1パック3本入りで5.79ドルだそうです。
 ほかにもまだ写真もアップされていない新製品が3タイプ予定されていて、説明を読むとどれも面白そうなので、どんな形なのかアップされるのが楽しみです。

ジョークなのか、マジなのか


Babyduck  ボクの大好きなカリフォルニア・デルタにはいくつかのロコ・メーカーがあります。その中の一つ、パーシュエイダー・プレミアム・バスベイツはバズベイトやスピナーベイトが人気ですが、他にもいろいろ面白いルアーも出しています。ベイビー・ダック・ベイツはデルタのフィッシングガイド、ランディー・プリングルが真面目にデザインしたルアーだそうです。ウッド製で主さが1.8オンスあるそうです。価格は16.99ドルだそうです。
 確かにデルタやクリアレイクではバスが水鳥(特にヒナ鳥)を食べるのは当たり前のように考えられていますが、これは少し安易な気がしないでもないです。ボクなら水鳥が水中を掻く足をイメージして、ブレードでも付けますが・・・。

ハイブリッドベイト


Shock_wave_minnow  先日紹介したリールのカスタムペイントのサイトは、ダイナマイト・カスタムルアーズというメーカーでもあります。スピナーベイトやバズベイト、ジグといった鉛ものが得意なメーカーですが、中でも目を引いたのがハイブリッドベイトというカテゴリーです。ショックウェイブミノーはチャターベイト系のブレイドとウェイテッド・スクリューロックフックを合体させたもので、写真ではバスアサシンのようなピンテールソフトスティックベイトがセットされています。
 これなら根掛かりの心配がないので、より濃いカバーの奥を攻めることができそうです。面白そうなので、ボクも作ってみようと思います。