月別アーカイブ: 2008年6月

微波動系?


Producthome2  日本もアメリカもシャッドテールワームのスイムベイトが大人気ですが、さすがにみんなが投げてしまうと、バスもスレてしまわないか心配になります。そんなときに違う波動のワームをスイミングさせて狙うと爆釣なんてことがあるかもしれません。
 ウィングマン・ルアーはそんなニーズから生まれた?”微波動”系スイミングワームのキットを販売するメーカーです。このキットには10コのジグヘッドと4インチシャッドウィングルアーが4本、3.5インチのシャッドウィングルアーが10本、4インチのウィングマンルアーが4本、3インチのウィングマンルアーが20本、2インチのウィングマンルアーが12本入っているそうです。値段は34.99ドルだそうです。
Ripple  アメリカではこれまでも数多くのルアーキットを販売するメーカーが登場し、テレビCMを使って話題となっては忘れ去られてきましたが、このメーカーは果たして生き残ることができるでしょうか? どうもキット販売って、短期で売り逃げようって感じがして好きになれません。本当にいいものなら、バラで買えるようにするべきだと思うのですが・・・。4本(しかも1色ずつ)しか入っていないワームなんて使えません。
動画はコチラ

ストレーン・デルタ戦 2日目レポート


 アメリカのトーナメントでは、ウェイイン終了後にもらえるレシートに翌日のパートナーの名前と連絡先が書かれています。ストレーンシリーズ・デルタ戦は2日目のパートナーは聞いたこともない名前のハンター・スクランダー。ロコの選手だということは分かりましたが、FLWのサイトで検索しても過去に出場履歴が残っていません。とりあえず、携帯に電話をしてみると、なんと初日は25ポンド7オンスも釣って7位につけているというではありませんか。これはラッキーかも。こちらがいろいろ質問しても、無口で「好きなものを好きなだけ持ってきたらいいよ」と言うだけで、何も教えてくれませんでした。
Imgp5185  当日の朝、待ち合わせの場所でビックリしたのですが、ボクのパートナー、ハンターは18歳現役の高校生でした。普段は父親とデルタで釣りをしているらしく、父親のボートを借り、今回は父親の釣り友達がハンターを助けていました。ハンターはセントクロイのフリッピングロッド1本だけをデッキに用意し、1/4オンスのジグにフルサイズのダブルワイドビーバー(ウォーターメロンレッド)をトレーラーとしてセットし、前日もこれだけで釣ったということで、今日もこれ以外使うつもりはないというのです。ボクは言うと、10本も用意してきたのに・・・。
Hunter2  ハンターはアシではなく、リップラップの変化をボトムに沿ってジグをスイミングさせるスローな釣りで、本命のストレッチを何往復もする作戦で、タイドの変化がカギだと教えてくれました。ボクはヴィクセン、フロッグ、ビーバーフリップ、逆刺しビーバー、ネコリグ、ドロップショットと次々と手を変えて、ボクが最初にスモールリミットに成功しました。それでもハンターは全く動じることなく、同じ動作を黙々と続けていました。
Imgp5187  その後、タイドが動き始め、急に食い気がたち、ドロップショットで4ポンドクラスのグッドサイズを連続で4匹ヒットさせたのですが、フッキングが甘いのか、ジャンプされて同じパターンでバラしてしまいました。かなり落ち込みましたが、ネバーギブアップを自分に言い聞かせました。一方のハンターは次々とビッグフィッシュをキャッチし始めました。結局、ハンターが23ポンド12オンスで暫定5位、ボクは16ポンドイーブンで、16位まで順位を上げることに成功しました。
Hunter3  それにしてもハンターのハートの強さはたいしたものでした。高校生が初トーナメントでボーターとして出場し、初日好スタートを切っているにもかかわらず、緊張感も気負いも感じられないのです。途中、8ポンドクラスを2匹もバラしたのですが、集中力を保ち、バイトが遠のいても自分のスポット、ルアーを信頼して、黙々とキャストを繰り返したのです。最終的にハンターは決勝ラウンドに残り、5位でフィニッシュとなりました。ハンターは大学進学するそうですが、将来はプロになりたいと言っていました。ハンターの将来がすごく楽しみです。

最近の衝動買い


Img_1108  ラッキークラフトの名作”RCクランク”の名を受け継ぐウェイクベイトモデルがついに発売になりました。ウェイクベイトフェチとしては、発売前から気になっていたので、これは買わずにはいられません。わざわざアメリカから通販サイトで購入したら、日本のショップにもすでに並んでいてショックでした。
Img_1111  購入したのはRC1.5WKです。ボディー形状はジェラルド・スウィンドルモデルのGDSミニSSRに似ていて、これを少しスリムにして伸ばしてジョイントボディーにしたような感じです。ジョイントボディーだけに、大きな左右のウォブリングで前後のボディーをカチカチぶつけるアクションを期待しましたが、アクションはロール気味のウネウネ系でジョイントボディーの良さがあまり生かされてません。ラトル音も控えめで、アピール力はバンディット・フットルースには遠く及ばない気がします。
 ただ、立ち上がりはよく、小さなリップは早引きでも「潜らず・飛び出さす」理想的に水を逃がしている感じです。ハイピッチな動きではありませんが、大きくトルクのある引き波を作り出し、早引きこそがこのウェイクベイトの良さを発揮するような気がします。ビッグフィッシュでも安心な4番サイズのトリプルフックが前後に付いて、フック同士の絡みがないサイズなので、フッキングは良さそうです。

ストレーン・デルタ戦初日レポート


Imgp5183  初日のボクのパートナーはアート・ローランドです。いい歳の少し太めのおじさんで、デルタを中心に活躍するロコアングラーで、過去には2005年ストレーンシリーズに全戦出場して、ランキング3位でフィニッシュした実力もあります。
 ボクはてっきりスローな釣りを展開するフリッパーなんだろうな、と想像していたんですが、これが大間違いでした。デルタを知り尽くしているだけにタイドに合わせてランガンを繰り返す、かなりアグレッシブな釣りをしました。
 朝イチはタイドがまだ上がる最中だったので、水深の変化に合わせて、RC1.5(赤にリペイント)、エドモン、LV100、ブザービータータングステンをローテーションさせながら釣り、2人揃ってリミットメイクに成功しました。ところが、ボクが釣った5匹目の2ポンド半はエドモンを丸呑みしていて、フックが運悪くえらのところに掛かって出血してしまいました。ウェイインまでには時間があるし、死んでしまうと1/2ポンドのペナルティになるばかりか、入れ替えをすることも許されません。これよりも小さいキーパーも持っていましたが、絶対にもっとデカイのが釣れると信じて、リリースする決断をしました。
 その後はフリップやスイムベイトのランガンでピンポイント打ちに変更して、ボクは非常に釣りづらい展開となり、少し焦りましたが、アートの本命ポイントはシャーマンレイクでした。この日は風が強く、シャーマンに行くのはかなり怖かったのですが、アートのドライブテクニックはかなりの腕前でした。案の定、シャーマンはボク達だけの貸し切り状態でした。
 アートのメインベイトはチャターベイトタイプのルアーでした。ヘッドは大きめの1/2オンス、ブレードが黒く塗られていて、ブラック&ブルースカートにゲーリークローをトレーラーに使って、グラスの上すれすれをスローにリトリーブする釣りでした。そして、次々とグッドサイズをキャッチし、4ポンドクラスまで入れ替えするぐらいにウェイトアップに成功し、23ポンド2オンス(初日13位)でウェインしました。
 一方のボクはいろいろ試すものの、リズムが合わず、なかなか5匹目が釣れず、前で次々とデカイのを釣るのを見ながら、かなり焦ってしまいました。見よう見まねで、チャターベイトをキャストするのですが、まったくバイトがなく、結局ロボワームのヘビダンフリップに変えてからキャッチすることができ、最終13ポンド6オンスという不甲斐ない成績で出遅れてしまいました。

レイク・ミードの将来


Imgp5049  ネバダ州レイク・ミードは観光地のラスベガスからも近く、毎年USオープントーナメントが開催されることもあって、日本人が最も多く訪れた湖の中の一つだと思います。
 レイク・ミードといえば、砂漠の中の湖でラージマウスがメインの釣り場でしたが、ここ数年で状況が大きく変わろうとしています。というのも、年々スモールマウスが魚影が濃くなって、釣れるサイズもどんどんよくなってきているのです。
Imgp5080  ボク自身、USオープンには9度参加したことがありますが、スモールマウスなんて、釣ったことも見たこともなかったのが、4年前ぐらいから小型のスモールマウスが一部のエリアで釣れるようになり、昨年あたりからはキーパーをスモールマウスで揃えるのも難しくなくなってきました。そして、スモールマウスが釣れるエリアもどんどん拡大しています。
Tim  先月のFLWシリーズ戦では優勝のロイ・ホークはラージマウスパターンでしたが、上位陣の中には安定したスモールマウスでパターンを組んだ選手が数多くいました。レイク・ミードがホームレイクのティム・クリンガーまでがスモールマウスをメインに釣っていたぐらいです。スモールマウスが優勝パターンになる日もそう遠くなさそうです。

様変わりするデルタ


Imgp5173  カリフォルニア・デルタはアメリカ人が一度は訪れたいビッグバスの聖地の一つです。今年も数多くのトーナメントが行われ、数多くのビッグバスがキャッチされています。そのデルタが今年大きく様変わりしています。
 デルタといえば、フリッピングの生まれた場所であり、フロッグゲームの本場です。春から秋にかけてはグラスやモスが豊富で、グラス攻略が重要なカギとなっていました。ところが、今年、デルタにはグラスやモスがほとんどありません。FLWシリーズで訪れた3月、グラスが少なくて不思議に思ったのですが、5月にストレーンシリーズで再び訪れても、状況はあまり変わっていませんでした。
Imgp5178  実は今、デルタでは毎日のようにペレット状の除草剤が船から大量に撒かれていて、グラスが枯れてしまっているのです。この除草剤は昨年、クリアレイクでも撒かれたものと同じらしいです。除草剤はグラスは枯らしても、チュールは枯らさず、生物にも無害ということらしいですが、正直、影響がありそうな気がします。今はまだビッグバスがいますが、グラスが少なくなることで、今後バスの成長にも影響が出そうな気がします。グラスがないことで、広大なフラットエリアのフランクトラクトは、常に濁っていて、バスは身を潜めるグラスが少なく、シーライオンに毎日大量に食べられているのも心配です。
Imgp5174  グラスがないことで、一番大きく変わってしまったのが、デルタの釣りスタイルです。クランクベイトやバイブレーション、ライトリグが有効になってきているのです。実際、今回のストレーンシリーズでは、クランクベイトで面白いようによく釣れました。例年のこの時期のデルタは30-50cmダイブでもグラスに突っ込みすぎて使いものにならないことがあるのですが、今年はロータイドでもクランキングが有効でした。また、ビッグフィッシュ狙いでは、スイムベイトも人気となっています。
 特に面白かったのが、エドモンでした。ノンラトルで、高速でもブリブリ動くエドモンはとにかくよく釣れました。レンジがピッタリだったのかもしれませんが、プラクティスでは3-4ポンドクラスが入れ食いになることがありました。プラクティスパートナーのジャスティンには散発でしか釣れないので、エドモンを貸してあげると、1投目から5投連続でヒットして、ジャスティンはそのまま本番まで封印したほどでした。ジャスティンはトーナメント初日、そのエドモンで30匹以上のキーパーをキャッチしたそうです。ライトリグも有効になってきていて、今回のストレーンシリーズでは優勝したコアングラーはスワンプクローラーのネコリグを使ったとコメントしていました。一方、フロッグが楽しめるエリアが激減しているのは寂しい限りです。ボクの一番大好きなデルタが今後どうなってしまうのか、少し心配です。 

オート・ハイドロスタティック


 ここ最近、トーナメントでアメリカに行くたびにバスボートの事故を耳にします。3年前のバスマスターオープンのクリアレイク戦当日ではロコのアングラーのボート2艇が転覆して2人が死亡しましたし、先月のストレーンシリーズ・デルタ戦のプラ中には、出場予定の選手が投げ出されて行方不明となって死亡しました。
Img_1094 そこで気になるのがライフジャケットの安全性です。ボクは10年近く、マニュアルタイプのボンベ式ライフジャケット、SOSベンダーを愛用してきましたが、果たして不意打ちの事故の際に、冷静に手動でプルタブを引くことができるのか不安になってきました。3月のゲーリー・ドビンズの落水事故では、ゲーリーは肋骨を骨折していますし、頭部を強く打っていたら意識を失っていたかもしれません。そうなれば、マニュアルのライフジャケットは全くの無意味となってしまいます。
 そんなことを考えると怖くなって、ついにオートマチックのボンベ式ライフジャケットを通販で買いました。購入したのは、ムスタング社のMD3183で、オート・ハイドロスタティックという最新のモデルです。通常のオートマチックタイプは雨や湿気でも突然ボンベが作動することがありますが、このハイドロスタティックタイプは水圧を感知して作動するそうで安心です。230ドルと高い買い物でしたが、ケチってなんかいられません。これで命が助かれば、安いものです。

FLWシリーズ、レイク・ミード戦3日目レポート


Imgp5131  トーナメント3日目のボクのパートナーはゲーリー・ムーア。もともとカリフォルニア・アナハイム在住でしたが、リタイアを機にベガス郊外のボールダー・シティに移り住んで、バスボートを購入したそう
です。ホームレイクとなったレイク・ミードでのビッグトーナメント開催ということで、出場を決意したそうで、FLW系のトーナメント参戦はコアングラーも含めて初めということでした。リタイア後の第二の人生にバスフィッシングを楽しむなんて、いかにもアメリカらしい話です。
 ゲーリー・ムーアは初日はリーフにプロップをぶつけるトラブルに遭い、2匹のみのウェイインで出遅れ、2日目はリミットメイクに成功、8ポンド6オンスをウェイインしていました。この日の作戦はメインレイクをクランキングで釣るというものですが、風を避けて、風裏のクリアウォーターばかりを狙うので、2人とも昼までノーフィッシュという悲惨な状況になってしまいました。そこで、一気にエコ・ベイまで走り、ウィンディーサイドを釣る作戦に変更してくれました。ボクはシャローフラットをスキニーディッパーのジグヘッドリグの超高速リトリーブにスモールマウスが反応するのをプラクティスで見つけていたので、これに賭けてキャストを繰り返しました。
Imgp5201  スモールマウスはリトリーブスピードが速ければ速いほど反応するようで、底が丸見えのシャローフラットのどこからともなく現れて、ヒット&アウェイで消えていなくなります。ボクはアメリカ出発前にシーバス釣行で練習したトリプルフック付きのジグヘッドを使っているものの、フッキングさせるのが難しく、掛かっても掛かりが浅く、バラシが連発。約3時間で20回ぐらいはバイトがあったものの、ランディングできたのが6匹、うち2匹がノンキーパーで、最後の最後まで諦めずにキャストを繰り返したものの、結局リミットメイクできず、4匹で帰着となってしまいました。結果はトータル19ポンド1オンスで11位でした。10位とは1オンス差、4位との差は1ポンド3オンス差で、あと1匹のキーパーで大きく賞金が違っただけに惜しい惜しい試合となってしまいました。

プロップ盗難防止


Imgp5134  レイク・ミード周辺はプロップの盗難が非常に多いそうです。特に泥棒たちは、トーナメントの日程まで把握していて、出場者が早くベッドに入るトーナメント前夜を狙う傾向があるそうです。トーナメント当日の朝にプロップがなくなっていたら悲惨としかいいようがありません。
 そのため、出場者は面倒でもモーテルでは毎晩プロップを外している人がいたり、盗難防止の装置を取り付けている人もいました。