日別アーカイブ: 2008年6月25日

もう一つのDQネタ その2


 5月24日に「もう一つのDQネタ その1」を紹介しました。実は”その1”としたのは、続きを書くためだったのですが、すっかり遅くなってしまいました。実はFLWツアー第4戦のビーバーレイク戦でも話題となるDQネタがあったのです。
 FLWビーバーレイク戦は2日目が終了した時点では、ジョージ・コクランは11位で、トップ10カットできていませんでした。実際、FLWのサイトでも当初、そう発表されていました。ところが、その後7位で予選を通過したはずのジョエル・リチャードソンは2日目のウェイトがDQとなって102位まで後退し、ジョージ・コクランは繰り上げで決勝ラウンドに進んだのでした。
Joelrichardson  ジョエル・リチャードソンにとっては不運なDQでした。初日3番目のウェイトを持ち込んだジョエルは、2日目も前日釣ったポイントにまっすぐ入ろうとしましたが、そこにはすでに先行者がいました。FLWのルールでは先行者がいた場合、先行者の50ヤード以内に近づいて釣りをしてはいけないことになっています(厳密には守られていないことが多いですが・・・)。そこで先行者が移動するのを待つために、近くのコーブに入って釣りを始めたのでしたが、そこはなんとノーボートエリア(立ち入り禁止)だったのでした。ノーボートエリアを知らせるブイは浮かんでいたのですが、このときは大増水でブイが移動して見えにくい位置にあったのも不運でした。
 ジョエル・リチャードソンはこのエリア内ではバスをキャッチすることはありませんでしたが、他の選手に指摘され、その場でオフィシャルに電話をして、事情を説明しました。この時点ではDQの判断をされなかったジョエルは、そのまま釣りを続行し、ウェイインもしたのですが、後になってオフィシャル側からDQを告げられたのでした。
 FLWはB.A.S.S.に比べると寛大な団体と知られています。ジョエル・リチャードソンがオフィシャルに電話した際も、ノーボートエリアでバスをキャッチしたかどうかを尋ね、その後釣りを続行させたように、今までのFLWだったなら、ジョエルはDQとならなかったのかもしれません。ところが、前回のグレッグ・プーの事件以来、FLWには否定的な意見が多く寄せられ、FLWはけじめをつけるためにもジョエルをDQとするしかなかったのかもしれません。それもまた、ジョエルにとっては不運だったといえるでしょう。1998年から毎年FLWツアーに参戦しているジョエルにとっては1999年のオキチョビー戦優勝以来のトップ10カットのはずだったのですが・・・。