残念な不正発覚 続報


Weight  今回のUSオープンでの不正発覚は、大きな波紋となって全米を揺るがしています。写真はマイク・ハートが実際に使用したというフック付きのオモリです。今回の試合で、マイク・ハートとペアを組んだノンボーターは共謀は問われていませんが、3日目のパートナーは、その日のウェイトが無効になったかわりにエントリフィーが返金されたそうです。どういう状況でバスの腹にオモリを仕込んだのかは分かりませんが、WONBASSのようなシェアウェイトトーナメントでは、ノンボーターがフロントデッキに立ってエレキを踏むことも許されているので、マイク・ハートがバスの入れ替え中に秘かにオモリを仕込むことは可能だったと思われます。
 アメリカの各フォーラムではこの話題で持ちきりで、当初は擁護派もいましたが、徐々に怒りや失望の意見が多数となってきています。中には「すべてのタックルショップはマイク・ハートの入店を禁止するべき」という過激な意見も出ています。
 その一方で、マイク・ハートと交流があったり、パートナーを組んだ経験のあるアングラーは、自身の保身に躍起となっています。
 マイク・ハートはナショナルレベルのプロアングラーではなく、ウェスタンでもその名前を知っているのは、限られているロコアングラーです。マイク・ハートは主に南カリフォルニアのチームトーナメントに出場していて、特にレイク・キャステイクやピラミッド・レイク、レイク・カシータスの試合では、過去3年で圧倒的な強さを発揮していました。日本でいうところのチャプターレベルの試合だと言えば、分かりやすいでしょうか。
 マーク・ハートの最近の戦歴をまとめてみました。ABAトーナメントでは103試合に出場し、10試合で優勝、61試合でトップ10。アングラーズチョイス・トーナメントでは、2010年の今季は1試合に出場し優勝、2009年は4試合で優勝、残り2試合でも2位と4位。WONBASSでは7試合中、6試合で優勝、このリージョンでは4年連続のAOY。NBW(ナショナル・バス・ウェスト)トーナメントでもこの同じリージョンで2シーズン連続のAOYとなっています。まさに荒稼ぎです。冷静に考えれば、かなり怪しい成績と言えるでしょう。
 すでにWONBASSに続いて、NBWやアングラーズチョイスも公式にマイク・ハートの永久出場禁止の措置を早々発表していて、まさにトーナメント界からの追放という異例の事態となっています。アメリカのトーナメントでは、優勝選手にポリグラフテストをするなどの慣例的なルールを設けている団体もありますが、それですら不正を完璧に抑止できるとは言えず、ルール変更をするにも限界があります。今後のチームトーナメントのあり方自体も問われています。

残念な不正発覚 続報」への15件のフィードバック

  1. GRANBASS

    Oni様 もちろん、極論を言っているわけで、Oni様が偽善者だと言っているわけではありません。言葉足らずで誤解を生んだら、ごめんなさい。
     2名乗船でもグルになれば、不正は防ぎきれませんが、少なくとも1人でやるよりは抑止効果があるでしょう。誰だって知られたくない秘密を共有するのは嫌でしょうから。
     本気で100%不正を防ぐのは無理でしょう。その意見には同感です。でも、可能性の芽はできるだけ摘んでやる方がいいでしょう。
     不正にも悪質なものと出来心みたいなものもあるわけですから・・・。

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  2. oni

    ここでいう不正行為はあくまでも競技などにおけるもので、死刑になるような不法行為とは別物ですよ。
    JBだろうがアメリカの団体だろうが不正は無くならないし繰り返されてますね。1名乗船だろうが2名乗船だろうがそれは同じでしょう。日本でもアメリカでも悪さをする人はいるものです。
    2名の方が抑止効果が期待できるので、マーシャルのような制度は是非とも実施して欲しいところですが(TOP50では部分的に実施してますね)、チーム制ではグルになってしまえば全く意味をなさないでしょ。
    不正が起きるのはアメリカでも日本でも同じですよ。歴史が証明してます。本気で不正されたら防ぐのは難しいですよ。

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  3. GRANBASS

    Oni様 よほどのことがない限り、コメントは承認していますことをお許しください。
     「不正行為を犯した人にも再生の道(釣りにかかわることでなくても)がある社会であるべき」という意見はもっともな意見だと思います。ただ、死刑廃止を訴えている偽善者は大嫌いですが・・・。
     不正をした人間を擁護するわけではないですが、人間なんて弱いものですから、魔がさすということはあるでしょう。だから、可能な限り不正が起こりにくいようにトーナメント主催者が対策を考えなければいけません。そういう面では1人乗船のトーナメントなんて最悪です。スポーニングベッドのバスを引っかけても分からないわけですから・・・。過去の教訓をまったく生かしていないJBは、またいつか不正をしてしまう人(ある意味では被害者)を生み出すことでしょう。

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  4. oni

    Granbass様
    初めに貴殿のブログのコメント欄でこのような文章を書くことをお詫びします。
    774様
    僕が相羽氏を育てたかどうかは別にして、Granbass氏のブログでしかも相羽氏とも私とも全く関係のない話題において、どういう立場でコメントされたか理解に苦しみます(相羽氏とoniならそれは私の事だろうと多くの方が認識してるとの前提ですが)。
    当然ですが誰であろうとどの国のどの団体であろうとトーナメントの不正は許せませんし、悲しいことです。その点は私自身揺るがない気持ちです。だからと言って、不正をした人のその後の生き方を制限したり否定する権利は誰もありませんし、不正行為を犯した人にも再生の道(釣りにかかわることでなくても)がある社会であるべきだと思います。
    最後に、774様。
    こういう書き方をするなら、自分が誰かわかるようにして書きませんか。自分がわからないようにして他人を揶揄するのは便所の落書きみたいなもので下品な行為だと思います。

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  5. GRANBASS

     こういう内容の記事を書けば、彼の話題が出るのは予想されましたが、過去の追放された人のことよりも、何度も不正が繰り返されながら、今も特に対策らしい対策をしていないJBの方が非難されるべきでしょう。これはボクの個人的な意見ですが・・・。

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  6. GRANBASS

    名無し様 そうなんですか。彼は元気にやっているんですか。ボクが同じ立場なら、他人の視線が気になって、タックルショップや釣り場には行きづらくなると思いますが、商魂たくましいですね。

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  7. 名無し

    その点では相羽さんは幸せですよね
    バス業界を不正で追放されたにも関わらずに未だに多くのファンが居て、知り合いに仕事先を斡旋してもらい、今の仕事の営業の接待ツールとしてバス釣りを活用されて実際バス釣りを通して新たなる仕事をGETされてるんですから。
    しかも驚いた事に久々に接待ガイドで琵琶湖に浮いて即行でロクマル釣ってました(笑)
    腐ってもさすが元TOP50ですね。。

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  8. GRANBASS

     今回のように不特定のノンボーターを乗せての不正は珍しいですが、友人同士で参加するチームトーナメントでは、不正はかなりあるかもしれません。
     ただ、アメリカではそれなりのリスクがあります。バレたら賞金を返金しておしまい、というわけにはいきません。詐欺行為として刑事事件に発展しかねません。ニュースとして流れたら、釣りをしない近所の住人にまで知られることとなります。家族を失う可能性もあるでしょう。さらには、スポンサーから訴訟を起こされるケースもあるでしょう。
     こういうことが起こらないためには、その大きなリスクをしっかり知らしめる意味でも、不正を犯した人間は、”見せしめ”として徹底的に社会的制裁を受ける必要があるでしょう。

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  9. 川越

    しかし日米共々よくバレずに今までやってきましたね 向こうではやはりバスみたいにオモリをつけて・・××の刑とか(笑)言う人いないんですかね?

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  10. Living in Alabama

    話は少々脱線しますが、ルール違反もルール違反ですが、スポーツマンシップに則らない選手も結構おります。マーシャル制を採用する全米クラスのツアートーナメントで、あるマーシャルがパートナーになったプロの近くで何かしてる他のプロを見て「あれってルール違反じゃないの?」と聞くと、プロが「実はルール違反じゃないんだ。だから僕にはディレクターに訴える事ができないんだ。」という会話もちらほら聞こえてきます。もし、マーシャルになった友人・知人とか居たら、結構面白い話聞けるかも知れません。

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  11. GRANBASS

    川越さんからコメントあるだろうなあ、と予想はしていましたが・・・。
     今さら日本のトーナメント界(釣り業界)から追放された人間を擁護するつもりもありませんが、川越さんもいい大人なんだから、書き方は気をつけないと、川越さん自身が損をしますよ。
     マイク・ハートはいい歳のオッサンです。若くないです。

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  12. 川越

    アメリカにもアイバ虫みたいなスゴイ奴いたんですね。いくつくらいの選手ですか?

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  13. GRANBASS

     そう言われると妙に納得してしまいますね。確かに誰も見ていない状況では、多くの人間が悪魔の誘いに負けてしまうんでしょうね。だからこそ、エリートシリーズはオブザーバーを乗せ、その他の高額賞金のプロトーナメントはノンボーターを乗せるわけです。
     それにしても悲しい事件です。バスフィッシングが大好きだった(はず?)のに、結果として大きな代償を払うことになってしまったわけですね。もう、バスフィッシングは一生できないかもしれません。
     トーナメントって、勝ったり負けたり、その一喜一憂こそが醍醐味であり、悩んだり決断したり、その自分との葛藤・戦いこそが神髄なんだと思うのですが、金欲や名声欲が人間を狂わせるんですね。

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  14. 名無し

    まあバス釣りに限らずスポーツには不正は付き物ですよね。
    大リーグでも禁止されてるステロイドを使ったりオリンピックでも禁止薬物の使用が後々発見されたり。
    その度に大々的に報道されるんですが、要は厳格なルールがあっても破る奴は破るんですよね。
    人間とはそういう生き物です。
    全ての人間にクリーンを求めるのは不可能です諦めましょう。

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