日別アーカイブ: 2009年2月14日

トーナメントのペイバック率とは その1


 先日、いつもコメントを入れてくれる"Living in Alabama"様からペイバック率に関するコメントをいただきました。日本ではペイバック率なんて気にしながらトーナメント参戦する人はいないと思いますが、アメリカではこのペイバック率は非常に大事です。
 例えて言うなら、よく出すパチンコ店とそうでないパチンコ店、よく出す日とそうでない日、どちらを選んでパチンコをするか、みたいなところでしょうか?
 アメリカのトーナメントは明朗会計です。フルフィールドといって定員を決め、定員に対して、賞金額がすべて公表されます。ペイバック率とは、エントリーフィー総額に対する賞金の総額です。たとえば、エントリーフィーの総額が1万ドルで、賞金総額が8000ドルだと、ペイバック率は80%ということになります。
 出場する側からすれば、ペイバック率が悪いほど、割に合わない試合となります。言いかえれば、トーナメント団体自体がそれで儲けていることを意味します。もちろん、団体は運営経費が掛かるので、ペイバック率を100%に近づけるためには、スポンサーの協力が必要となってきます。
 スポンサーからすれば、広告宣伝効果が大きい試合ほど、協賛金も大きく出せますが、広告宣伝効果が小さいローカルの試合では協賛金も出せません。一般にローカルの小さな試合ほどペイバック率は悪く、メジャーの大きな試合ほどペイバック率は高くなります。言いかえれば、エントリーフィーが安いほどペイバック率は悪く、エントリフィーが高いほどペイバック率は良くなるものです。考えれば当然で、団体が儲けていると思ったら、高いエントリーフィーなんてバカらしくて払えません。最近のUSオープントーナメントの出場者が激減しているのは顕著な例です。
 アメリカではトーナメント団体もたくさんあるので、選択肢が豊富です。結果、各団体が少しでもペイバック率を高くする運営努力をしなければ、出場者は減ってしまい、結果スポンサーも減り、団体自体の存続が難しくなるのです。
 一方の日本。選択肢もなければ、ペイバックは不透明。結果トーナメント離れする釣り人とスポンサー。残念ながら廃れるべくして廃れているといった感じがしますね。

幻のワールドレコード その2


 ジョージ・ペリーのキャッチしたワールドレコードの22ポンド4オンスのバスは写真が1枚も残っていなかったこともあり、その真偽が長年いつも話題となってきました。
 そもそもラージマウスバスが20ポンドを超えるまでに成長することなんて、ほとんどあり得ないことです。実際、現在のワールドビッグバス・トップ25リストを見ても、そのほとんどが過去20年にカリフォルニアでキャッチされたもので、ジョージア州はジョージ・ペリーのバスのみ、お隣のフロリダ州でも2匹しかリスト入りしていません。ちなみにアメリカ以外では日本が1匹だけリスト入りしています。
 一般によく言われることですが、カリフォルニア州でビッグバスが数多くキャッチされるのは訳があります。温暖なフロリダ地域よりも、適度に冬があるカリフォルニア州の方が脂肪を体内に蓄えやすく、ペレット育ちの脂肪分たっぷりの動きの鈍いニジマスが大量に放流されるので、バスは過食気味になる傾向があり、結果、他州ではあり得ないような巨大なサイズにまで成長できるのです。今となっては、確認しようがない75年以上も前の大記録を疑問視する声は多く、永遠に破ることができない記録とも言われてきました。
 ところが2005年、突然ある一枚の写真がジョージ・ペリーの遠い親族の持ち物の中から発見されました。古く色あせたその写真には巨大なバスが写っていました。写真にはジョージ・ペリー本人は写っていませんが、あの日、一緒に釣りに出かけたジャック・ペイジと思われる人物が写っています。写真はジョージ・ペリーがバスのウェイトを量ったといわれる郵便局の近くで撮られたものらしいのです。
 ジョージ・ペリーは生前、バスの写真を撮ったことを証言しており、写っているバスのサイズからも、幻のワールドレコードのバスにほぼ間違いないという結論に達したのでした。そして2006年、その写真はついに一般に公開されたのでした。ボク自身、ワールドレコードのバスの写真は残っていないものと教えられてきましたが、ついにその幻がボク達の前に現れたのでした。日本ではほとんど話題にならなかったので、初めて見る人も多いのでは?
参考資料
http://www.mrlurebox.com/GeorgePerryBass.htm
http://sports.espn.go.com/outdoors/bassmaster/news/story?page=BigBass_wr_lmb_Perry

Perrybassphoto