日別アーカイブ: 2009年2月16日

幻のワールドレコード その4


 1980-1990年代、最も注目を浴びたのがレイク・キャステイクです。レイク・キャステイクは1971年に完成、70年代中頃にはフロリダバスが放流されました。そして、1990-1991年にはレイク・キャステイクのピークを迎えます。この2年間だけで、4匹の20ポンドオーバーがキャッチされたのです。
Bobcrupi22_01lb_bass2  特に1991年3月、ボブ・クルーピーがキャッチした22.01ポンドはワールドレコードにわずか108g足りないというものでした。仮にニジマスを1匹食べていたら、軽くワールドレコードを更新していたことでしょう。ワールドレコードがキャッチされるのは、時間の問題と思われました。
 ボブ・クルーピーは一躍、時の人となります。というのも、ボブ・クルーピーは前年の1990年3月にも21.01ポンドというビッグフィッシュをキャッチしていたからです。今なお、20ポンドオーバーを2匹以上キャッチしているのは、ボブ・クルーピーただ1人です。ワールドレコードを更新するのは、ボブ・クルーピーに違いないと、全米のバスアングラーの注目の的となったのでした。
 ちなみに、ボブ・クルーピーが釣った2匹の20ポンドオーバーはともにライブ・クローフィッシュ(生き餌のザリガニ)でキャッチしたものです。生き餌と聞いて、ガッカリする人もいるかもしれませんが、生き餌を使えば誰でもワールドレコードクラスが釣れるというようなものではありません。バスの回遊ルートとタイミングをいかに把握しているかが重要なカギなんだそうで、ボブ・クルーピーはルアーを使っても釣りはうまかったそうです。ボブ・クルーピーは150匹以上の10ポンドオーバーをキャッチしているほか、4ポンドラインクラスのIGFAのワールドレコード17ポンド1オンスもキャッチしています。
2c83d0d0  当時、警察官だったボブ・クルーピーは、引退後レイク・キャステイクのガイドをしていましたが、最近はボブ・クルーピーに関する情報がまったく入ってきません。今は何をしているんでしょうか? 左の写真は最もよく見かける写真ですが、20ポンドオーバーのバスではなく、18ポンド6オンスのバス(当時はトップ25リスト入り)です。
 幸か不幸か、結局レイク・キャステイクからもワールドレコードを更新するビッグバスがキャッチされることはありませんでした。90年代前半のピークを過ぎ、その後は20ポンドを超えるようなサイズのバスはレイク・キャステイクからは姿を消してしまいました。