まず最初に、これから話す内容は、特定の個人を中傷する目的ではありません。むしろ、登場する2人をリスペクトしています。基本的なボクのスタンスとして、アメリカにボーター参戦している日本人は、成績に関係なく立派だと思っています。言葉も文化も違う国で挑戦するのは並大抵のことではありません。本当の苦労は出場している人にしか分からないと思いますが、ボクはボクなりにその苦労は分かっているつもりです。
「プロとしてのプライドがあるなら、コ・アングラーでは参戦するべきではない」とボクが友人のバブに言った際、「日本のプロはどうなんだ?」と逆に問い返されたことがありました。実は同じような質問は過去にもほかの人から何度もされたことがあります。
大森さんは1996年のインビテーショナルで優勝し、97年にはトップ100にプロとして出場を果たしたにも関わらず、軽い気持ちで98年トップ100にアマで1試合だけ出場して、あっさり優勝してしまったことがありました。当時の日本では、「さすが! おめでとう」といった声ばかりでしたが、当時のアメリカでは「優勝経験まであるプロがアマに出て優勝」というイヤミな声があったのを覚えています。
並木さんは97年に名誉あるバスマスタークラシックに日本人として初出場を果たします。並木さんは96-97年シーズンのトップ100に出場し、見事クラシックの切符を手に入れました。アメリカのすべてのプロトーナメンターにとって、クラシックは目標であり、夢の舞台だと思います。一度でもクラシック出場を果たすと、プロトーナメンターにとって箔が付きます。並木さん自身はB.A.S.S.の試合を1999-2000年シーズンを最後に現在退いてはいますが、名誉あるクラシッククォリファイアーという肩書きは一生付いて回ります。その並木さんでさえも1度だけコ・アングラーとして出場し、自らの肩書きに傷を付けたことがありました。並木さんは2003年FLWツアーフル参戦を前に2002年FLWツアーのオールドヒッコリーレイク戦にコ・アングラーで出場してしまいました。並木さんとしては久しぶりのアメリカ復帰を前に軽い肩慣らしの気持ちだったと思いますが、アメリカでは必ずしもそうは見られませんでした。
大森さんも並木さんもルール違反をしたわけでもないので「個人の自由でしょ?」と言われたら、それまでですが、プロとしては軽率だったと思います。プロトーナメンターには同じ土俵でしのぎを削るライバル達がいます。たとえ個人の自由でもライバル達のプライドまで傷つけてはいけないと思います。
昔の話をむし返してたいへん恐縮ですが、これはいつか機会があれば紹介したいと思っていた話です。特に日本人バッシングがあったわけでもありません。また、アメリカ人は比較的、他人を干渉しない国民性なので、すべてのアメリカ人が2人の行為を「けしからん!」と怒ったわけでもありません。ただ、日本とアメリカでは時として見方に温度差があるということを知ってほしいと思いました。もちろん、2人はその後の大活躍で、過去の汚点なんか完全に払拭してしまいましたけど・・・。
長々と4回に渡ってつまらないことを書いてしまいました。ボクのコ・アングラーとしてのスタンス、プロへの熱い想いがうまく伝わったでしょうか? ボク個人の主観的な意見があるのも事実ですから、その意見を押しつけるつもりもありません。ご意見があれば、お聞かせ下さい。
コ・アングラーについて その4
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