月別アーカイブ: 2010年2月

バラさないフック


Tt_h_spintech_hooks6  昨日のKVDのトレブルフックに続いて、面白いフックを紹介します。バスターベイトのスピンテック・トレブルフックは、フックアイの部分がローリングスイベル状になっていて、フックがクルクルと回転する仕組みになっています。
 おかげで、ヒットしたバスがジャンプしたり、ヘッドシェイクしたり、ローリング(バスってあんまりしませんが・・・)しても、フックが外れにくいというわけです。
Hook_spintech_011  もともと、バスターのプロップランナードレッジャーなどはフックハンガーにはスイベルが埋め込まれていて、どんなフックを装着してもクルクル回る構造になっていました。同じようにバラさない工夫としては、ラインスルー構造のルアーも同じ効果があります。
 このスピンテック・トレブルフックはなかなか凝っているわりには、外見は意外にシンプルです。ただ、肝心のフックが何処製なのかは分かりません。フックポイントやフックの強度も重要なので、その点が気になります。

KVDのトリプルフック


Kvdimaged  今回のクラシックのウィニングルアーは、またしてもお馴染みのマネーベイト”レッドアイシャッド”だったわけですが、今回ボクが注目するのは、KVDはレッドアイシャッドのフックをマスタッドの彼のシグネーチャーモデルのエリート・トリプル・グリップ・トレブルフックに交換していた点です。
 このフックはマスタッドのトリプルグリップのリファインモデルで、レッドアイシャッドの前後とも#2サイズのフックに交換していたそうです。
 このフックの最大の特徴はショートシャンクということです。同サイズのフックに比べれば、2番サイズぐらいシャンクが短く、フックのシェイプはやや内向きのベンドとなっています。ショートシャンクな分、一回り大きいフックに交換してもフック同士が絡む心配がなく、結果フックアップ率が向上するというわけです。
 一般的にショートシャンクのフックは掛かりが浅く、バレやすい傾向がありますが、このフックはフックポイントが従来よりも20%鋭く、さらにラウンドではないベンド部でしっかりバスの口をホールドし、バラシを軽減するそうです。
 もちろん、フックはストロングワイヤー仕様で、一回り大きいフックに交換することで、さらにフックが伸ばされる心配がないそうです。最近のアメリカではバイブレーションにはブレイドラインが主流で、ラインが伸びない分フックへの負担が大きく、柔なフックでは伸ばされて大事なキッカーフィッシュを逃すことがあります。
 今回の試合でも、たった1匹のキッカーを逃していれば、もしかしたら優勝賞金の50万ドルを逃してしたかもしれません。そんな1匹1匹の価値を分かっているKVDが長年テストして、デザインしたフックというなら、説得力がありますよね。マスタッドのホームページでは、KVDがこのフックの有効性について語っている動画もあります。

極太リビングラバー その2


Imgp2194  極太リビングラバーをいろいろ巻いたり装着したりしてみました。もはや、別物です。張りのあるラバー一本一本がビヨヨーンと意志を持って動きます。このアピール力はかなり強そうです。実釣で試すのが楽しみです。

Y字系


Ynot_product_shot2  スタンレーからY字形状のYノットというリングボディーのツインテールワームが発売されました。4インチサイズと3.5インチサイズがあり、テール部の先端はサイドワインダー同様にエアーチャンバーになっているのが特徴です。
 このエアーチャンバーのおかげでテールがしっかり底で立ち、威嚇するザリガニのようにバスにアピールしてくれるそうです。もちろん、このエアチャンバーの中にラトルを挿入することも可能です。アクション動画もYou Tubeでアップされていて、なかなかそそられるアクションをしています。これはいろいろ使い方がありそうです。

極太リビングラバー


Imgp2183  アメリカからお取り寄せの荷物が到着しました。といっても、バームクーヘンではありません。極太リビングラバーのバルク売りです。あのモップジグに巻かれているラバースカートです。
 モップジグもなかなかブームになりませんでしたが、最近はブーヤーからもモップジグ系のAジグが発売されたり、バスマスターマガジンの記事で特集されるなど、徐々にモップジグの認知度が上昇中です。日本でもバサーで特集記事が掲載されたり、OSPからゼロワン・ストロングが発売されて、モップジグに注目が集まっているようです。
Imgp2189  このラバーがどれくらい極太なのかというと、写真の通りです。上がファイン・ラウンドラバー、真ん中がレギュラー・ラウンドラバー、下がヘビー・ラウンドラバー(極太ラバー)です。そのボリュームは一目瞭然です。浮力のあるリビングラバーはシリコンラバーとは水中でのアクションが全然違います。もちろん、両者にはそれぞれ一長一短あるわけですが・・・。極太の張りのあるラバーがフレアする水押しアクションにまだまだ慣れていない日本のバスはきっといい反応してくれるはずです。
 これで今シーズンは自作モップジグやモップ”ざびえる君”、モップ”スワンプドンキー”、モップ”チャター”で釣ってみたいと思っています。たっぷりあるので、欲しい方はメールください。

優勝記念セール


Kvd_header

 KVDがクラシックを優勝したことで、彼のスポンサーでもあるバスプロショップは1週間限定の優勝記念セールを始めました。100ドル以上の買い物ならアメリカ国内の送料が1ドルというものです。こういう盛り上げ方って、うまいですね。全米の多くのアングラーがKVDの優勝の恩恵を受けるわけです。日本のKVDファンには何か恩恵ないんでしょうか・・・。

 日本のオンラインショップなら送料無料サービスなんて、けっこうよく見ますが、アメリカって広いですから、送料もけっこう掛かるんですよねえ。

KVDって・・・


I_mrk31458  KVDの強さの秘密は? なんていうコメントをいただいたので、KVDについてちょっと書いてみたいと思います。よく、みんなが「KVDって、凄いよね」と軽く言いますが、その凄さを理解していない人が多いです。KVDはあり得ないぐらい、とんでもなく、メチャクチャ凄いです。
 エリートシリーズは毎試合5000ドルのエントリーフィーを払って、50位で1万ドル、51位以下はゼロという過酷な試合です。全米トップレベルの選手が必死でしのぎを削って戦っています。トップ選手は契約金にも恵まれていますが、中堅クラス以下の選手は、毎試合、賞金を獲れるかどうかでまさに生活が掛かっています。
 エリートシリーズは公式プラクティスがたったの3日間しかありません。しかも、ノーインフォメーションルールがあるので、選手はオフリミット期間中または公式プラクティス中に、公な情報以外を収集すると”表向き”は失格になります。
 年に1度訪れるかどうかの湖に久しぶりにやってきて、たった3日間のプラクティスで事前情報ゼロで試合に臨むわけです。前の週まで他の湖でトーナメントを戦っている場合もあり、ほとんど寝ずに運転してやってくることもあります。しかも、どの湖も広大です。当然、3日間ですべてを回ることなんて不可能で、事前にエリアや戦略を絞り込む”山張り”が必要になります。「あっちも気になる、このルアーも気になる、このカラーも気になる」なんて気持ちでプラクティスをしていてはとても戦えません。自分の信じる戦略をやりきる強いハートも必要です。公式プラクティスでマリーナから出船して、まずはボートを右に走らせるか左に走らせるか、上流に向かうか、下流に向かうか、その瞬間にトーナメント本戦の勝敗が決まってしまうこともあるでしょう。
 その一方で、天候は安定しません。気象の変化にも対応できる経験値と応用力も求められます。一般に”勝つ釣り”と”賞金を獲る釣り”は違うとも言われます。プラクティスで勝てそうな強いパターンが見つかれば、勝負に出ますが、強いパターンが見つからない場合は、賞金圏の50位内を目指すことになります。また、強いパターンは時としてギャンブル性が高く、気象等の状況変化で大きく外すリスクも伴います。
 KVDはエリート50を2連覇、その後のクラシックを制した2005年シーズン以降、絶好調を維持し続けています。エリートシリーズ開幕イヤーの2006年はクラシックを5位、レギュラーシーズンはサンティークーパー戦の失格を除けば、残り10試合すべてで賞金圏、シングル入賞6回でした。2007年はクラシック3位、レギュラーシーズンはクラークスヒル戦の55位以外の残り10試合で賞金圏、シングル入賞4回(うち優勝2回)でした。2008年はクラシック3位、レギュラーシーズンはアミスタッド戦の56位以外は残り10試合で賞金圏、シングル入賞5回(うち優勝2回)でした。2009年シーズンはクラシックは30位と振るいませんでしたが、レギュラー8試合はすべて賞金圏、シングル入賞4回(うち優勝1回)でした。

 エリートシリーズのレギュラーシーズン4年間の通算は全41試合中38試合が賞金圏、シングル入賞19回(うち優勝は5回)。失格の1試合を除けば、最も悪かった試合でも56位でした。つまり、KVDは絶対に外さない安定感と約2試合に1試合は勝てる強力なパターンがはまっていることになります。これを「やっぱりKVDって凄いぜぇ」ととるか、「そんなん、ありえへんでぇ」ととるか・・・。常識的に考えれば、ちょっとあり得ないと思いませんか? KVDって本当に神なのかもしれませんね。神と戦わないといけない他のエリート選手は、ちょっとかわいそう・・・。

大森貴洋物語


Takahiroomorimrk39103  クラシックは惜しくも10位でフィニッシュした大森貴洋さんですが、先日、ニューヨーク・タイムズのスポーツ欄で大森さんがフューチャーされた"Bass Fishing Tour Is a Life Journey for Takahiro Omori"と題した記事が掲載されました。なかなか面白い内容です。
 それにしても、地方紙ではなく、ニューヨーク・タイムズですよ。一流スポーツ選手の証しですね。

ジャバセンコー


1188613  ハイパーシリーズが続々と登場するレイクフォーク・トロフィータックルですが、今度はセンコータイプのハイパースティックが発売されました。サイズは5インチで9本入り4.99ドルだそうです。
 センコータイプにジャバラ構造って、意味がないような気がするんですが・・・。いわゆるセンコータイプとして使うのではなく、全く違うワームとしてとらえた方がいいでしょう。テキサスでフォール中にどんな感じになるか、ちょっと興味湧きます。

懐かしくて新しい


Dsc_1496  デンシィティー・タックルはハンドポアーのリアル系フィネスベイト(ビッグなスモールマウス用のご当地ワーム)を販売するワシントン州のローカルブランドです。

 日本でもネクストワンが似たようなワームを販売したこともありましたが、今じゃあ、影も形もなくなってしまいましたね。

Ssb24  そんな懐かしい感じすらするデンシィティー・タックルのパニックミノー・シリーズに新たに加わったのがパニックミノー・ドロップスイムベイト(写真下)です。ジャバラボディーに小さなシャッドテールが特徴で、3.5インチという食べ頃サイズに、ハンドポアーならではの絶妙のカラーリングでいかにも釣れそうです。ハンドポアーでジャバラボディを流すのって、大変だと思うのですが、なかなかいい仕事してます。