日別アーカイブ: 2006年9月29日

無謀な代償


Muzann  USオープン3日目のパートナーのボートです。写真では分かりにくいですが、コンソールのダッシュボードが割れてごっそり抜け落ちています。悲惨です。ボクとブレット・ハイトがプラを断念した公式プラクティス2日目に無謀にもエコベイから出船、命からがら帰ってきたときに割れてしまったそうです。そりゃ、腰も悪くなります。この日は児玉さんと丸山さんもエコベイから出船を試みたそうですが、断念したようです。賢明な判断でした。無理をした人はトローリングモーターやエンジンを壊したり、リールのハンドルやロッドを折ったりと、たいへんだったようです。

真のROY、努力家ラオス系アメリカ人


Thanhle タン・リーは12歳のときにアメリカに移住したラオス系アメリカ人で、レイク・ハバスがホームレイクの南カリフォルニア出身のアングラーです。今はツアー転戦のためにフロリダに拠点を移しています。彼がエバースタートのウェスタンディビジョンに登場するのは2003年でした。ルーキーイヤーで年間20位、翌年は年間48位でした。そして、2005年にはハバス戦17位、クリアレイク戦21位、ミード戦優勝、デルタ戦4位と着実に実力をつけてAOYに輝きました。
 もともとツアー参戦を目標にエバースタート戦を戦ってきたタンは、今季念願のツアーデビューを果たし、安定した成績で年間11位で終了、見事チャンピオンシップ出場を果たし、チャンピオンシップを14位でフィニッシュしました。彼は今季ストレーンシリーズのサウスイーストディビジョンにも出場し、年間11位でフィニッシュしています。USオープンにも出場し、久しぶりのミードながら19位でフィニッシュし、安定した強さが印象的でした。彼はプラクティスをとことんするタイプとして知られています。来季のFLWはオフリミット&ノーインフォーメーションルールが適用され、スケジュールも様変わりします(せっかく引っ越したフロリダで来季はトーナメントがありません)。努力家タンが来季はどこまで活躍できるでしょうか?

GREATなマネークランク


Edomon  リッチが「これ知ってるか?」と見せてくれたのがエドモンの”爆”でした。「もちろん、持ってるよ」と答えると、「こいつはgreatなクランクだぜ」とべた褒めでした。

 日本では知る人ぞ知るバルサ製ハンドメイドフラットサイドクランクですが、日本よりもアメリカの方が知名度が高いのがこの”爆”です。現地では単にEDOMONとして呼ばれています。

Gabe  そもそも、EDOMONが有名になるきっかけは昨年のエバースタートのチャンピオンシップで惜しくも1オンス差で2位に甘んじたゲイブ・ボリバーの活躍でした。ノーフィッシュが多数のタフなピクウィック戦で、ゲイブはこのEDOMONオンリーのストロングパターンで通し、他のクランクではバイトがとれなかったとコメントしたのでした。その後、彼はスポンサーにも恵まれ、今季、ツアーで活躍、見事ROYを手にしましたが、ツアーでの活躍の陰にもEDOMONがあったそうです。ゲイブはいつも「EDOMONは世界一のクランク」と絶賛しており、FLWマガジンにも何度もその写真が掲載されています。

 それでは”爆”とはどこがすごいのか? 気になりますよね。ボクなりに解釈すると、フラットサイドらしくないのが最大の特徴といえます。厚めのボディーは浮力が高く、それでいてやや大きめのボディーは十分な重量があって、逆風下でもしっかり飛びます。アクションはとにかくワイド。大きく水をかき回して、アピールは抜群です。スローに引いても心地よいピッチでしっかり泳いでくれます。まさに広大なフィールドで広く浅く探るのにピッタリのサーチベイトです。製産数が限られているので、個人的には人気が出てもらっては困るぐらいです。他のハンドメイドメーカーのように、外注に出して名ばかりの別物にならないことを願ってます。

USオープン初日詳細レポート


Rich 初日のパートナーは大昔にこの大会を制したことがあるリッチ・タウバー。といってもボクにとっての彼のイメージはただのゲ●野郎。みんなに「へんなとこ連れて行かれるなよ」と笑われましたが、彼はアジアンのボクには興味ないようでした。イッシュみたいなのがタイプなのかな?
 来シーズンからはリッチはチャンピオンボートに乗るそう(スポンサーがコロコロ変わるのが彼の特徴)で、今回の試合にはボートが間に合わなくアングラーズマリンからのレンタルでの参戦でした。VERADOの250馬力は、めちゃくちゃ静かでアイドリング中なんか、掛かっているのが分からないほどでした。
 リッチの戦略は朝イチ、トップで一発大物狙いをし、その後、ウィンディーサイドをスピナーベイトで追加していくというものでした。戦略的にはOKなのですが、彼のボートポジションはトローリングモーターをハイスピードで踏み続けながら、岸ギリギリに平行にキャストするので、ボクにはすることが全くない状況でした。結果から言うと、リッチがバックラッシュしたときと、バスをキャッチしたときにだけが、ボクがまともに釣りができた時間でした。
 リッチの釣りですが、トップもスピナーベイトもフッキングのタイミングが早すぎて、掛かるべき魚までフッキングが原因で逃しているという状況でした。特にトップの場合、レイク・ミードの特徴なのですが、バイトがあっても乗らない場合、そのままアクションを続けると2度、3度とバイトしてくるので、早合わせは絶対禁物なのです。そんなわけでもったいないバイトを逃した後、なんとかスピナーベイト(ハートがスポンサーの彼ですが、キャストしていたのはリベンジ)とポッパー(RICO)でリミットメイクに成功。その後、ドロップショットとクランクベイトでボクが入れ替えに成功して7ポンド71(31位)で終了しました。この日はバネリベイ→エコベイ→テンプルバー(ここで給油)→ヴァージンキャニオン→キャッスルコーブと回って、はっきり言って走りすぎ。釣りをしている時間が本当に少ないストレスたまる1日でした。