スポッツという魚は釣り人なら、一目で見分けが付くぐらいラージマウスとは違う種だと書きましたが、スポッツを見たことがない人にとっては、それでは納得がいかないかもしれません。ただ、釣り人の感覚で一目で分かるという表現が最も正しく言い当てていると思います。初めてスポッツを釣ったときの感覚は、初めてスモールマウスを釣ったときと同じくらいの感覚です。
釣り人ならスズキとヒラスズキの違いは一目で分かります。いちいち、形態的な特徴を見て確認しないと違いがはっきりしないようなものではありません。水族館で遠目に泳いでいてもすぐに判別ができるはずです。逆にスズキとヒラスズキの形態的な特徴の違い(判別法)を明確に答えられる人の方が少ないんじゃないでしょうか? そんなことは学者のすることで、ボク達釣り人には不要なんです。
現在、日本でスポッツが釣れると騒いでいる人たちは、どこからどう見てもラージマウスを、無理矢理にスポッツだとこじつけるための理由探しをしているにすぎません。そこまでしてスポッツだと思いたい真意がボクにはまったく理解できませんが・・・。その理由づけの根拠となっているのが、形態的な特徴の違いです。ただ、実際のところ、その頼りの形態的な特徴の違い、いわゆる判別法自体があいまいなのが現実です。そもそも、これが完璧という判別法すら存在しないかもしれません。
A.J. McClane著のFreshwater Fishes of North Americaという有名な図鑑があります。アメリカでは釣り人の間でバイブル的な存在です。ボクも持っているのですが、この本ですら60年代から70年代にかけてまとめられたものらしく、この本の中ではショールバスはまだレッドアイバスの亜種として紹介されています。つまり、ボクとしてはこの図鑑の内容すら、鵜呑みにはできないと思っています。実際、他の文献や資料では微妙に表現が異なっていたりします。ただ、この図鑑を見たことすらない人もいると思うので、スキャンして貼っておきます。あくまで一つの参考資料としてください。
ノーザン・ラージマウスバス
フロリダ・ラージマウスバス
ノーザン・スモールマウスバス
ノーザン・スポッテッドバス
アラバマ・スポッテッドバス
ウィチタ・スポッテッドバス