月別アーカイブ: 2008年12月

スプーンの可能性


   今年、話題となったビッグスプーンについて、以前いろいろ紹介しました。日本のショップでもセクシースプーンをたまに見かけますが、さすがにあまり売れていないようです。まあ、1000円もするスプーンなんて、そうそう売れませんよね。トリプルフックむき出しで底まで沈めたら、根掛かりでいくらあっても足りませんし、琵琶湖じゃグラスを引っかけまくって釣りになりません。
 でも、このスプーンというジャンル。大きなポテンシャルを備えてそうで、個人的にはかなり注目しています。スプーンのスイミングによる揺らめきは、チャターベイトほど強すぎず、フットボールジグのスイミングほど弱すぎず、日本のフィールドにはけっこう向いているような気がします。
 実は今季、懐かしのシルバーミノーを久しぶりに実釣で使い、その可能性を大いに感じることができました。昔からウィードレススプーンというジャンルがあるのは、それなりの理由があるというわけですね。さすがにシルバーミノーそのまんまでは、フッキングも悪いし、物足りない部分がありますが、近いうちに日本でウィードレススプーンのブームがやってくるかもしれません。特に最近の琵琶湖は年々グラスが濃くなっているので、出番はきっとあると思います。ところで、話は逸れますが、ジョンソンルアーって、今はバークレーに吸収されていたんですね。
Silver_spin_ripper_b_4_large  今、個人的に注目しているのは、ニーマイヤー・ルアーズのレッドリッパースピンリッパー(写真)です。レッドリッパーは以前日本でも売っていて、ボクも持っていたんですが、どこに行ったのか行方不明となっています。当時はこのルアーの持つポテンシャルに気がつかなかったのですが、改めて動画を見ると、欲しくなってきました。

トリプルトラウトを超えるか!?


 リップレス・ジョイント・スイムベイトがアメリカで流行の兆しがあると紹介しましたが、ビッグベイトの世界にもニューカマーが続々登場しています。もちろん、ベースはトリプルトラウトなんですが、よりリアルになっているのが最近の傾向です。この傾向はちょっと前の日本の状況を見ているようです。今までただの釣り人だった人たちが、自分で趣味で作っているうちに、ネット等で売り出して、それが注目されるようになって調子に乗ってメーカーとして本格的に販売を始めるというケースです。ただ、オリジナルを生み出す力がないので、どれだけ生き残れるか疑問ですが・・・。深刻な不景気のアメリカで60ドル以上もするルアーが以前のように売れ続けるわけもないし・・・。
Snacksizetrout  カリフォルニア州クリアレイクがホームレイクのジョッシュ・セント・ジョンが立ち上げたJSJベイトは、そんな中では比較的注目されているメーカーの一つです。7インチサイズ、2連結のトリプルトラウトタイプのスナックサイズ・トラウト(価格は75~80ドル)を売り出し、一部のマニアの中で話題となっています。人気の理由はトリプルトラウトにはない完全なフローティングモデルがある点です。ウェイクベイトとして最近ではかなりの実績が上がっているようです。また、来季にはブルーギルタイプがリリース予定となっていて、こちらも注目です。
動画はコチラ

22匹保証付き


Catch22main  ハード系リップレスジョイントベイトが流行の中、キャステイク・スイムベイトからはあえてソフト系の新製品で勝負をかけてきました。新製品の名は”キャッチ22”といって、以前発売されていたプラチナムソフトベイトの進化版です。
 キャッチ22の面白いところは、根掛かりやラインブレイクでロストしない限り、1個で22匹以上釣ることをギャランティーしている点です。つまり、22匹釣る前にボディーが壊れたり切れたりすれば、送料の7.5ドルを添えて送り返すと、返品交換してくれるというのです。
Catch22banner  ソフト系のスイムベイトはハード系に比べて弱いので、割高感があります。特にジョイント系はボディーが薄い部分があるので、どうしてもそこから切れやすい欠点があります。そこで、キャッチ22はその欠点を解消するべく、頭部からテールにかけて2本のインナーアーマー・ファイバーを通しているのが特徴です。ファイバー自体は軟らかいので、ルアーのアクションを損なうことはありません。動画でもいい動きをしています。
22guaranteebasslogo  キャッチ22はラインスルー構造になっているので、ヒット後はビッグバスが激しいヘッドシェイクを繰り返しても、ルアー自体はスライドしてバラシを軽減するほか、ルアーへのダメージを軽減する効果もあります。
 ルアーはスローシンキングの4インチと6インチ、スローシンキングとフローティングの2タイプの8インチと10インチがあり、値段は16.99~29.99ドルとなっています。
 どこから22という数字が出たのか不明ですが、日本で22匹釣ろうと思えば、何年掛かるんでしょうか? 

命がけのウィンターバッシング


 考えれば、ボートによるバスフィッシングってかなり危険な遊びです。特に冬は命がけです。10年ぐらい前はアルミボートでダム湖に出かけ、ガイドが凍る中、メタルジグで釣りをしたこともありましたが、今では怖くてできません。淡水の湖では、冬場は平気で水温が10度を切っています。そんな中、もし落水事故に遭うと、死を覚悟しないといけません。
 ボートが転覆した場合、ライフジャケットが正しく機能すれば溺死は免れます。ただ、冬の湖では体温低下による衰弱死の危険がまだ残っています。熱の伝導性が高い水中に体が浸かると、急速に体温は奪われていきます。一般に水温が10度を切った水中では、人間が意識を保持できるのは2時間ぐらいがやっとだそうで、体温が30度を切ってしまうと死んでしまうそうです。つまり、落水後はすぐに助けられて、体を温めないと危険というわけです。そう考えると、冬のバスフィッシングなんて、正直、怖くて出かけられません。
 冬でも寒さに負けずバスフィッシングに出かける人は、今一度、万一の落水事故を想定した装備を考える必要があるかもしれません。落水しても誰かに助けてもらいやすいようにライフジャケットには笛を付けておくのは有効だと思います。ムスタングスーツのような繋ぎタイプの防寒着は落水しても水が浸水しづらく、浸水しても水の出入りがないので、スーツ内の水温は体温に近い温度に保たれ、体温が奪われにくいそうです。また、ボート上にはい上がることができても、濡れたままボートを走行しては、さらに体温が奪われてしまうので、着替えや使い捨てカイロ、毛布等をボートのストレージ内に積んでおくのも重要でしょう。

ライフジャケットの安全性


 今年は日本でもアメリカでも落水事故の悲しいニュースをよく耳にしました。しかし、これは他人事ではありません。ボク自身、いつ事故に遭っても不思議ではありません。ボクも1つ1つと歳を重ねるごとに、今までなんとも思わなかったことが、怖く感じるようになり、最近は特に安全について考えるようになりました。
 例えば今年、ボクはPFDをマニュアルタイプからオートマチックタイプに買い換えました。落水時に気を失ったり、パニック状態となって手動で膨らませることができなかったら、PFDを着用している意味がまったくないということに今さらながら気がついたからでした。もちろん、今持っているムスタングのハイドロスタティックタイプも肝心なときに、本当に水圧を関知して膨らんでくれるのか心配がまったくないわけではないですが・・・。
 最近、アメリカでもこの手の話題をよく耳にし、あるネットフォーラムでは、膨張式派と固形式(浮力材式)派に分かれて、討論しているのを見ました。膨張式派は固形式よりも高い浮力を支持、固形式派は万一の膨らまない不安がない安心感のほか、浮力材自身がクッションとなって、骨折等のリスクも軽減される点を支持していました。
 ちなみにボクは膨張式派です。ただし、腰に巻くベルトタイプは論外ですが・・・。ボクは固形式を信じていません。固形式の浮力は膨張式に比べて浮力が小さく、気を失った状態で、仰向け状態で顔を空気中に出して浮いていられるか心配です。最近の固形式は動きやすさを追求するあまり、脇等を大きくカットして、浮力材が小さくなる傾向が強く感じられます。また、落水時の衝撃で肝心の命綱がスポッと簡単に脱げてしまう恐れもあります。ボクは少しだけ磯釣りの経験もありますが、磯釣りでは当たり前の股ヒモ(落水時の着脱防止用)装着が、バス釣りではまったく浸透していません。また、浮力材には寿命があって、発泡ウレタン自体の浮力が落ちていくこともあまり知られていません。固形式はクッション性があるので、昼寝には最高なんですが、いつも体重を掛けて寝ていると、ウレタン自身がつぶれて浮力が小さくなるそうです。
 そんなわけで、ボクは膨張式派なんですが、できれば、どちらのタイプにしても世話にはなりたくないものです。

追突注意


 意外にバスの首振り人形が好評で、どこで買えるの? なんて声までありました。こんな物がさりげなくバスの人形であるのが、アメリカではバスフィッシングが文化として根付いている証しであり、羨ましいですね。最近、見たケビン・コスナー主演の映画”スウィング・ヴォート”でもケビン・コスナー演じるバッドは、ずっとバスプロショップのキャップを被ってました。ちなみにザックのトラックはバスが窓を突き破ってます。
 ところで、今回ではないんですが、以前アメリカでもっと衝撃なものを見たことがあります。それはボールヒッチカバーなんですが、大きなバスの人形の形をしていて、大きな口がボールにバイトしているんです。凄いのはブレーキを踏むと、バタバタとシッポを振るんです。目も光るようですが、ボクが見たのは昼間なので気がつきませんでした。正直、後ろの車の人が見入って追突されそうですが・・・。動画はコチラ
http://www.hitchcritters.com/

Bass

バークレーの宣伝中


 ファルコン戦で一緒に泊まったRJベネット(写真)とザック・トンプソンはピュアフィッシングのプロスタッフなので、初日終了後の晩にテレビカメラが取材に来ていました。番組放送が少し楽しみです。

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パカ系ブラッシュホッグ


Netmadpaca  ネットベイト社って、ホームページの更新がぜんぜんできてませんが、新製品は精力的にリリースしていますね。今回新登場したのは、マッドパカです。レギュラーサイズが5.5インチで、ベイビーサイズが4.5インチのようです。
 写真を見る限りでは、個人的にかなりそそられるデザインです。ブラッシュホッグ系の細身のボディーにパカ系のフラップウィングが付いています。前方のレッグもカットして使うと、水流を受けて動きやすいデザインとなっていますね。
 来年のシーズン中には日本にも登場するんでしょうが、果たして流行るでしょうか? 個人的にはキャロでぜひ使ってみたいです。ベイビーのカーリーテールが旧タイプのブラッシュホッグのような動きをしてくれると最高なんですが・・・。

アンラッキーなジョニーB


 ジョニーBは今回は本当に不運でした。ハックニーと対戦マッチとなったのもついてませんが、帰りのドライブ中も悲惨でした。ロサンゼルス市内を走行中には、スピード違反でもないのに、ボート牽引して左車線を通ったというだけで警察に切符を切られ、さらにパンクまでしていました。
 笑えるのは、本人はパンクしているのに気がつかずに走り続け、ガソリンスタンドで給油中に隣りの人に指摘されて初めて気がついたのでした。おかげでタイヤは悲惨なことになっていました。ただ、ジャッキを使わずに上手に手早くタイヤを交換するのには感心しました。

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注目のティーン・エイジャー


 今回のファルコン戦で、一緒にドライブ&泊まった仲間の1人が写真のジョン・ビルヘイマーJr.です。ボク達はジョニーBと呼んでいます。彼はまだ19歳という若さですが、今季ウェスタンシリーズで年間15位でフィニッシュし、堂々フィッシュオフにクオリファイしました。ファルコン戦ではハックアタックとの対戦マッチと不運でしたが・・・。
 ジョニーBは来季FLWツアーに挑戦します。正直、なんて無茶な、という感じですが、本人はやる気満々です。ジョニーBは高校生だった16歳のとき、2006年のストレーンシリーズ、レイク・ハバス戦で優勝を飾り、大きな注目を集めました。そんな彼がツアーでどこまで通用するか、個人的に応援したいと思います。

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