アメリカではストレートシャンクフック回帰の傾向があります。特に大きなシンカーに小さなワームを使うマットフリッピング(パンチング)ではシンカーが邪魔をして、オフセットフックではシンカーとフックポイントが一直線となってフッキング時のすっぽ抜けが多発します。以前、FLWで活躍するフリッパー、JTケニーから教えてもらったスネリングという方法を、ロドリやバサーの別冊・裏技本にも紹介しましたが、要はアイにラインを結ばず、アイにラインを通して、シャンクに内掛けまたは外掛け結びすることで、フッキング時にフックポイントが起き上がってすっぽ抜けを防ぎ、フッキング率を上げるというテクニックです。最新号のバスワールドのイマカツ先生によると”スコーピオンフッキング”というらしいです。さすが命名の天才です。
1匹キャッチできるのとすっぽ抜けるのとで、天と地の差が出るアメリカのトーナメントシーンでは、フッキング率向上こそが最大のテーマの1つです。すっぽ抜けでバラすと、ウェイト的にもったいないというだけでなく、その後のメンタルな部分でも引きずってしまいます。
実は今、そんなスネリング専用にデザインされたフックがリアクション・イノベーションズから発売され、アメリカでは秘かなブームとなっています。名前をBMF(バッド・マザー・フリッピング)フックといってアメリカで5本で5ドルもする非常に高価なものです。昨年、アンドレがデザインし、JTケニーをはじめとする多くのプロがモニターリングに参加して修正を加えて完成したフックで、今では数多くの有名トッププロが使っています。
このフックの特徴はショートシャンク超ワイドゲイブであるにもかかわらず、強烈なフッキングが自慢のイッシュ・モンローをもってしてもフックが伸びる(折れる)ことがなかったという太軸シャンクと、掛けたバスは絶対に逃さないという狙いの大きなバーブとワームのズレを防止する大きな2本のスライスと、完全クローズのラインアイがスネリング時の糸かみによるラインブレイクを防ぐというものです。
アンドレやトミー・ビッフルなどはさらに熱収縮チューブでより大きなスライスを作って、ワームのズレを完全に防止しています。トミー・ビッフルが優勝したエリート、レイク・オネイダ戦では、テレビでもしっかりBMFフックとスイートビーバーが映っていました。トミー・ビッフルは今季の成功の陰にすっぽ抜けによるバラシを軽減できたことで精神的に助けられ、結果、迷うことなくフリッピングに集中できたと言っています。
最新のアメリカのフリッピング事情に関してFLWマガジンで紹介された記事と同じものが、FLWのウェブサイトにもアップされていますので、興味がある方は読んでみてはいかがですか? スネリングの方法がイラストでも紹介されています。
http://www.flwoutdoors.com/article.cfm?id=144916
oni様 初コメントありがとうございます。これからもちょくちょくコメント下さい。バス1匹数百万円という世界でトーナメントを戦う人たちが、フッキング率を少しでも上げようとして考えた結果ですので、ストレートフックは説得力がありますよね。日本でもイマカツ先生がデザインしてノガレスとかから出るんでしょうかねぇ。
確かにこのフックは素晴らしいです。
そもそもフックはストレートもオフセットも必要で、オフセット偏重の日本市場がおかしいですね。僕はいわゆるパンチングの時にはフリッピンチューブを除きほぼストレートフックですし、試合の時もストレートを多用します。
まぁ大先生も今更・・・って気がしますが、得意ですからね、後から来て「俺が元祖や!」的な発言は。