日本にスポッツ? その1


Spots2  日本にもスポッツ(スポテッドバス)がいるのでは? という話をよく耳にします。なかには「これはスポッツだ」と断定している人までいます。ボクは北は八郎潟から西は広島、南は和歌山・四国とあちこちで釣りをしたことがありますが、30年近くバスを釣ってきて、日本でスポッツを見たことは一度もありません。雑誌等で、数多くのバスの写真を見ていますが、やはり日本のスポッツを見たことがありません。ボクの個人的な見解としては日本にスポッツがいる可能性は限りなくゼロに近いと思うのですが・・・。
Spots6  そもそもスポッツという魚を知っている人が日本ではほとんどいません。本物を見たことすらない人が「これはスポッツだ」と言うから話がややこしくなります。スポッツはラージマウスやスモールマウスとは生物学的に別種です。ノーザンラージマウスとフロリダのような見分けが難しい亜種ではありません。スポッツの見分け方で基舌骨上のザラザラの歯の有無なんてものが、まことしやかに紹介されていますが、このザラザラという表現自体があいまいで判断基準としてふさわしくないと思うのです。そんなことよりも、スポッツは釣り人なら一目で違う魚だと分かります。口はスモールマウス並みに小さく、全体に流線形の体形です。例えば、釣り人ならスズキとヒラスズキ、チヌとキビレの違いぐらい一目で分かりますよね。「ラージかな? スポッツかな?」と迷うようなことはほとんどないぐらい、両者は明らかに違います。
 韓国にもスポッツがいるという話をよく耳にします。しかし、韓国の雑誌や映像を見た限りでは、やはりスポッツはいないでしょう。韓国の釣り人と話をしたことがありますが、やはり可能性はゼロに近いと思いました。以前、スカパーで韓国のトーナメントの模様が放送され、優勝した某ワールドプロがどこからどう見ても明らかなラージマウスを釣って、「ラージマウスはこんなに高いジャンプやファイトはしませんから、これはスポッツです」とメチャクチャな解説をしていたのを覚えています。
Spots5 スポッツという魚は外見の違い以上に、ラージマウスとは習性が大きく違います。冷水を好み、群れを作りやすく、シャローからディープまで生活圏がかなり広いです。ディープから一気に浮上してトップウォータールアーにバイトするほど、ルアーへの反応は激しく、同サイズならスモールマウスやラージマウスよりもファイトは強烈です。スタミナ抜群で、最後の最後までランディングは気が抜けません。もし、日本に本当にスポッツがいたら、それこそ大問題ですし、すぐに大きなニュースになるでしょう。もし突然、真冬でもバズベイトやトップウォーター、スイムベイトやハードルアーにガンガン釣れる釣り場が出現したら教えてください。おそらく日本にスポッツがいるということになるでしょう。とにかく、スモールマウスが年々増えて社会問題化して、釣り人への風当たりが悪くなる昨今に、いるはずもないスポッツをわざわざいると言うのは、いかがなものでしょうか?

日本にスポッツ? その1」への4件のフィードバック

  1. GRANBASS

    コメント、キワドイ指摘、ありがとうございます。しばらく、この内容で続きますので、とりあえず、今はコメントは控えさせて下さい。

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  2. スキニーディッパー

    琵琶湖のスポッツ…あれには参りましたねえ ただでさえ風当たりの強い琵琶湖でしかもその辺の事情を十分承知のはずのあの人が新たな火種になるような記事を掲載して・・・それをわざわざ自社のHPのブログに掲載した某ショップにもあきれましたけど

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  3. oni

    昔は八郎潟はスポッツ系なんて言われてたし、俺も信じてたな~。
    でもアメリカでスポッツ釣ってからは「なるほど違う魚だわ」って感じです。
    でも琵琶湖でスポッツ釣って雑誌にデカデカと載せてたアメリカ経験豊富な某有名プロもいたけど・・・

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  4. カツオ

    私の近所(東播)でも舌歯のついたバスがよく釣れます。よろしければその辺のところを詳しく教えてください。

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