月別アーカイブ: 2014年3月

ペイバック率について考える その4


 ついにエリートシリーズが開幕しました。過去にFLWツアー、RAYOVAC FLWシリーズ、B.A.S.S.オープンそれぞれのペイバック率について検証してみたので、最後にエリートシリーズについても検証してみたいと思います。
 特にこのシリーズは個人的に注目していました。というのも、昨年末、B.A.S.S.は今季のエリートシリーズの賞金の減額を発表していたからです。例年50位まで1万ドルあった賞金を41~50位を8000ドルにするというものでした。ちなみに今年のクラシックの賞金は実際50万ドルから30万ドルに減額されています。
 ところが実際にエリートシリーズが開幕すると、どうやら選手の苦情もあったせいもあり、最終的には50位まで1万ドルが支払われたようです。具体的には優勝が10万ドル、2位が2万5000ドル、3位が2万ドル、4位が1万5000ドル、5位が1万4000ドルで、それ以降は6位から12位まで500ドル刻みで6位が1万3500ドル、12位が1万500ドルとなっています。13位から50位までは一律1万ドルが支払われています。
 優勝賞金こそFLWツアーと同じですが、全体的には上位の賞金額がやや低めです。特に12位と50位では500ドルしか違わないわけですから、ポイントこそ大きく違いますが、日曜日まで決勝で試合をする分、翌月曜日から始まる次の試合の公式プラクティスに万全で臨めないので、次の試合に大きくハンデを負いかねません。
 詳しく計算すると、エントリーフィーは1試合5000ドルで108人が出場していますので、総額が54万ドルとなります。賞金額の総額は63万8000ドルとなります。つまり、パイバック率は約118%となります。選手のエントリーフィーの収入以上に、毎試合9万8000ドルを支出しているわけです。
 これだけ見るとFLWツアーの方がペイバック率が132%もあり、毎試合エントリフィー以上に20万ドルも支出しているので、FLWツアーの方がお得感があります。ただし、エリートシリーズはAOYレースにもきっちりと賞金を出しているので、これだけでは単純に比較できません。
ペイバック率について考える
http://granbass.blog.ocn.ne.jp/granbass/2014/01/post_9839.html
ペイバック率について考える その2
http://granbass.blog.ocn.ne.jp/granbass/2014/01/post_1fbc.html
ペイバック率について考える その3
http://granbass.blog.ocn.ne.jp/granbass/2014/01/post_7cec.html

無敵ブレット・ハイト


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 エリートシリーズ初戦レイク・セミノール戦で圧勝したブレット・ハイトの勢いが止まりません。
 ブレット・ハイトと聞けば、今はエバーグリーンの看板選手の1人であるので、日本でも知っている人がけっこういるかもしれません。西海岸のアリゾナ州出身のブレットは、けっこうベテランの風格があったりしますが、実はまだ35歳です。
 かつて2000年から2005年まではバスマスターツアーに参戦し、バスマスタークラシックにも2回出場しています。当時はアーロン・マーテンスと並ぶドロップショットマスターといったイメージが強かったと思います。
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 2006年、エリートが始まる年にFLWに転向し、昨年までFLWを中心に活躍していました。2008年にはFLWツアー(レイク・トホ)とFLWシリーズ(カリフォルニアデルタ)をチャターベイトを使い連続優勝し、話題になりました。
 2013年の昨シーズンはFLWツアー以外にB.A.S.S.セントラルオープンに参戦し、年間ポイントランキングで5位でフィニッシュし、今季はFLWツアーとB.A.S.S.エリートシリーズの掛け持ち参戦をしています。
 そしてFLWツアー開幕戦(レイク・オキチョビー)を得意のチャターベイトで優勝し、第2戦(レイク・ハートウェル)を6位でフィニッシュし、現在年間ポイントランキングで暫定1位。さらにエリート開幕戦(レイク・セミノール)で再びチャターベイトで優勝してしまいました。たった3戦で稼いだ賞金は24万3500ドルです。 
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 ブレットは自他共に認める”チャターベイトでもっとも稼いでいるアングラー”ですが、チャターベイトにグラスロッドを愛用しています。これは実はかなりのシークレットです。昨年のオキチョビーで一緒にプラをしたときはエバーグリーンのプロトのグラスロッドを使っていましたが、それが今使っている赤いヘラクレスなんだと思います。
 ちなみにブレットはかつてはフェニックス社のバイブレータージグを愛用していましたが、廃盤となった今はZ-MANのエリートシリーズ(がまかつフックバージョン)を使っているみたいです。

B.A.S.S.エリートシリーズ 開幕戦(レイク・セミノール)最終結果


1  Brett Hite  5 24-11 5 20-11 5 26- 5 5 25-15 20 97-10
2  Todd Faircloth  5 20-15 5 12- 4 5 23-12 5 27-11 20 84-10
3  Mark Davis  5 21- 0 5 20-13 5 20- 2 5 18-10 20 80- 9
4  Takahiro Omori  5 19-11 5 14-15 5 23-12 5 19-14 20 78- 4
5  Kevin Short  5 25- 9 5 17-10 5 17- 8 5 15-11 20 76- 6
6  Aaron Martens  5 17- 5 5 13- 0 5 29-11 4 12-11 19 72-11
7  Bernie Schultz  5 26-14 5 17-10 5 17- 2 3 10- 6 18 72- 0
8  Shaw Grigsby  5 30- 5 5 12- 5 5 16- 9 4 11- 9 19 70-12
9  Byron Velvick  5 16- 7 4 17- 4 5 24- 8 2 9- 3 16 67- 6
10  Justin Lucas  5 17- 8 5 25- 9 5 15- 3 2 4- 7 17 62-11
11  Andy Montgomery  5 15-10 5 15-11 5 23- 9 2 4-12 17 59-10
12  Charlie Hartley  5 19- 7 5 16- 1 5 20- 8 1 1- 7 16 57- 7
http://www.bassmaster.com/tournaments/bassmaster-elite-series-lake-seminole/leaderboard

Rayovac FLW Series サウスイースト(サンテークーパー)最終結果


1 LINDWOOD THORNHILL 23-12 (4) 24-07 (5) 24-01 (5) 72-04 (14)
2 BEN MOON               21-10 (5) 14-06 (4) 24-00 (5) 60-00 (14)
3 BRYAN THRIFT        13-07 (5) 24-00 (5) 20-11 (5) 58-02 (15)
4 CLENT DAVIS            31-01 (5) 8-01 (2) 16-08 (4) 55-10 (11)
5 TREVOR FITZGERALD   16-01 (5) 20-06 (5) 14-10 (5) 51-01 (15)
6 CHAD GRIGSBY          20-04 (5) 23-13 (5) 6-04 (2) 50-05 (12)
7 TODD AUTEN            26-04 (5) 18-08 (5) 2-06 (1) 47-02 (11)
8 LIONEL BOTHA         17-07 (4) 19-02 (5) 10-07 (3) 47-00 (12)
9 BRADFORD BEAVERS   13-02 (4) 32-00 (5) 0-00 (0) 45-02 (9)
10 BRETT MITCHELL      24-02 (5) 12-13 (3) 6-10 (2) 43-09 (10)
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B.A.S.S.エリートシリーズ 開幕戦(レイク・セミノール) 3日目結果


1  Brett Hite     5 24-11 5 20-11 5 26- 5 15 71-11
2  Mark Davis    5 21- 0 5 20-13 5 20- 2 15 61-15
3  Bernie Schultz  5 26-14 5 17-10 5 17- 2 15 61-10
4  Kevin Short    5 25- 9 5 17-10 5 17- 8 15 60-11
5  Aaron Martens  5 17- 5 5 13- 0 5 29-11 15 60- 0
6  Shaw Grigsby   5 30- 5 5 12- 5 5 16- 9 15 59- 3
7  Takahiro Omori  5 19-11 5 14-15 5 23-12 15 58- 6
8  Justin Lucas     5 17- 8 5 25- 9 5 15- 3 15 58- 4
9  Byron Velvick    5 16- 7 4 17- 4 5 24- 8 14 58- 3
10  Todd Faircloth   5 20-15 5 12- 4 5 23-12 15 56-15
11  Charlie Hartley   5 19- 7 5 16- 1 5 20- 8 15 56- 0
12  Andy Montgomery  5 15-10 5 15-11 5 23- 9 15 54-14
25  Morizo Shimizu   5 19- 2 5 17- 6 4 13- 1 14 49- 9
33  Kotaro Kiriyama   5 12- 3 5 15-13 5 16- 2 15 44- 2
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Rayovac FLW Series サウスイースト(サンテークーパー)2日目結果


1  LINDWOOD THORNHILL 23-12 (4)  24-07 (5)  48-03 (9)
2  BRADFORD BEAVERS   13-02 (4)  32-00 (5)  45-02 (9)
3  TODD AUTEN         26-04 (5)  18-08 (5)  44-12 (10)
4  CHAD GRIGSBY       20-04 (5)  23-13 (5)  44-01 (10)
5  CLENT DAVIS        31-01 (5)  8-01 (2)  39-02 (7)
6  BRYAN THRIFT       13-07 (5)  24-00 (5)  37-07 (10)
7  BRETT MITCHELL    24-02 (5)  12-13 (3)  36-15 (8)
8  LIONEL BOTHA       17-07 (4)  19-02 (5)  36-09 (9)
9  TREVOR FITZGERALD   16-01 (5)  20-06 (5)  36-07 (10)
10  BEN MOON            21-10 (5)  14-06 (4)  36-00 (9)
37  KAZUNORI OKUMA    15-12 (5)  9-10 (3)  25-06 (8)
41  SHINICHI FUKAE      21-02 (5)  2-14 (1)  24-00 (6)
143  HIROSHI KOJIMA       1-14 (1)  2-11 (1)  4-09 (2)
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B.A.S.S.エリートシリーズ 開幕戦(レイク・セミノール) 2日目結果


1  Brett Hite      5 24-11 5 20-11 10 45- 6
2  Bernie Schultz  5 26-14 5 17-10 10 44- 8
3  Kevin Short    5 25- 9 5 17-10 10 43- 3
4  Justin Lucas     5 17- 8 5 25- 9 10 43- 1
5  Chad Morgenthaler  5 20-10 5 22- 6 10 43- 0
6  Shaw E Grigsby  5 30- 5 5 12- 5 10 42-10
7  Mark Davis     5 21- 0 5 20-13 10 41-13
8  Hank Cherry    5 23- 3 5 14-10 10 37-13
9  James Niggemeyer  5 19- 7 4 18- 2 9 37- 9
10  Randall Tharp   5 17- 0 5 20- 7 10 37- 7
11  Nate Wellman   5 15- 5 5 21- 5 10 36-10
12  Morizo Shimizu  5 19- 2 5 17- 6 10 36- 8
18  Takahiro Omori   5 19-11 5 14-15 10 34-10
46  Kotaro Kiriyama  5 12- 3 5 15-13 10 28- 0
79  Yusuke Miyazaki   5 15-15 3 4- 5 8 20- 4
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バスマスタークラシックのウィニングルアー


 アメリカのバスマスタークラシックやICASTなどに行った人なら同感だと思いますが、ショーの中でここ最近、一際目立ったバブリーなブースがリビングストン・ルアーズです。あの勢いを見ると、「どんだけ流行ってんねん!」って錯覚するぐらいです。
 金はあるみたいでプロモーションは大々的です。バスマスターのスポンサーでもあり、豪華なプロスタッフ陣を見ると、いつかのトゥルータングステンを思い出します。
 知らない人もいるかと思いますので、ここでリビングストン・ルアーズを簡単に紹介します。このルアーは電池と回路が内蔵のハードルアーで、水中に入ると、前後のフックハンガーを通して電流が流れ、スピーカーからベイトフィッシュが出すサウンドを発するというものです。要はバイオソニックやハイドロウェイブ付きのルアーというわけです。
 実際に音を聞いたことがありますが、これがどう聞いてもベイトフィッシュが出す音には聞こえず、カエルが鳴いているような”ゲコ、ゲコ”に聞こえるんですが、リビングストン・ルアーズのデザイナーと直接話をしたんですが、ベイトフィッシュの音だと断言していました。
 そんな凝ったルアーなので、見た目がチープな作りのわりに10ドルオーバーの高めのルアーです。バスプロショップなんかに行くと売っているのは見たことがありますが、実際に誰かが投げているのは見たことがありません。
 そんなリビングストン・ルアーズですが、今回プロスタッフの1人でもあるランディー・ハウェルがプロトのクランクを使って優勝したと大々的に宣伝して、かなり鼻息が荒いです。そのプロトももうすぐ発売されるそうです。
 ところで、ランディー・ハウェルがクラシックの最終日のGoProで撮影された動画がYouTubeでアップされていますが、面白いぐらいにラパラのDT6でキャッチしています。あれほどのギャラリーの前での爆釣ですから、明日アメリカでTV放送されるクラシックの模様が早くネット配信されないか今から楽しみです。もちろん、ランディーが本当に例のプロトを使っているのかも要チェックです。



Rayovac FLW Series サウスイースト(サンテークーパー)初日結果


1   CLENT DAVIS              31-01 (5)
2   TODD AUTEN              26-04 (5)
3   DAVID HENDRICK        25-08 (5)
4   RONNIE MCCOY          25-02 (4)
5   BRETT MITCHELL        24-02 (5)
6   LINDWOOD THORNHILL  23-12 (4)
7   THOMAS HELTON        21-13 (5)
8   BEN MOON                21-10 (5)
9   CRAIG TAYLOR           21-09 (3)
10   SHINICHI FUKAE        21-02 (5)
23   KAZUNORI OKUMA     15-12 (5) 
139   HIROSHI KOJIMA        1-14 (1)
http://www.flwoutdoors.com/bassfishing/afs/tournament/2014/7137/santee-cooper-professional-results/?dpl=1&all=1&sr=1&rpp=50&&sort=pl

B.A.S.S.エリートシリーズ 開幕戦(レイク・セミノール) 初日結果


1  Shaw E Grigsby     5 30- 5
2  Bernie Schultz      5 26-14 
3  Kevin Short        5 25- 9 
4  Brett Hite          5 24-11
5  Tommy Biffle      5 23-13 
6  Hank Cherry       5 23- 3 
7  David Walker       5 21- 4 
8  Mark Davis        5 21- 0
9  Todd Faircloth      5 20-15
10  Chad Morgenthaler  5 20-10 
11  Brian Snowden    5 20- 3 
12  Takahiro Omori    5 19-11 
17  Morizo Shimizu    5 19- 2
41  Yusuke Miyazaki   5 15-15
71  Kotaro Kiriyama     5 12- 3
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