ミーンマウスバス?


 スポッツとスモールマウスのハイブリッド、ミーンマウスバスというバスがいるのをご存じですか? もともとミーンマウスバスというのは、ラージマウスとスモールマウスの人為的交配によって作り出したバスに名付けられたそうですが、今ではスポッツとスモールマウスのハイブリッドをそう呼ぶそうです。スポッツとスモールマウスは別種ですが、生物学的には類縁関係が近い種同士で、スポーニング期も同じなので自然交配がまれに起こりうるそうです。一方、資料によるとラージマウスはスポッツやスモールマウスとは類縁関係が遠く、自然交配は起こらない(起こりにくい)とされています。
 ミーンマウスバスは毎年FLWツアーが開催されるビーバーレイクで特によくキャッチされています。ビーバーレイクのキーパーサイズはラージマウス&スモールマウスは15インチ以上、スポッツ&ミーンマウスは12インチ以上となっています。ミーンマウスは外見はスモールマウスに近く、判別方法はいわゆるTeeth on Tongue、舌にザラザラの歯が少しでもあればミーンマウス、なければスモールマウスと判断されるらしいです。つまり、歯があるかないかでキープできるかできないか、大きな違いがあるのです。
 自然交配が起こりうる近い種同士とはいえ、本来の自然環境化では、そう簡単に異種交配が起こるものではありません。だからこそ、スポッツとスモールマウスは自然分布域が重なっていても、長い年月の中それぞれ違う進化を経て今に至っているわけです。では、なぜ最近になってミーンマウスが釣れるようになったのでしょうか? ここからはボクの推論です。本来スポッツとスモールマウスが同じ水系にいたとしても、棲み分けができたり、よりその環境に適した種の方が優占種となっていたはずです。ところがダム湖という人工的な器の中、人為的に大量に両種が定期的に放流されることで、自然交配が起こりやすい不自然に過密な環境を人間が作り出してしまったのでしょう。特にビーバーレイクはスモールマウス、スポッツともにバランスよく釣れる珍しい釣り場です。たいていの釣り場はスポッツかスモールのどちらかが多い(よく釣れる)特徴があります。そのために、特にビーバーレイクではミーンマウスが釣れるようになったのだと思います。

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