ますますハイテク合戦


 今回のバスマスタークラシックで、個人的に気になったのがローランスのレーダーです。B.A.S.S.のウェブサイトのフォトギャラリーを見て、多くの選手のバックデッキに巨大なローランスの何かが取り付けられているのに気が付いた人もいるでしょう。そういうボクも「なんじゃ、あれ?」と思った次第です。よくよく調べると、あれってレーダーだったんですね。
 今回のルイジアナ・デルタは朝に濃霧が発生し、毎朝スタートが遅れ、2日目には2時間45分も遅れてのスタートとなりました。結果的にはこの濃霧が勝敗を大きく分けました。具体的にはスタート地点近くを釣った選手が上位を独占し、片道2時間以上もボートドライブが必要なベニス等の遠いエリアを釣った選手は大きな代償を払うことになりました。
 ただ、面白いのは両者はともに濃霧を予想し、その判断の仕方がカギとなった点です。濃霧が出るのを分かっていても、どうしてもベニスで勝負をしたいと思った選手は、濃霧対策としてレーダーを搭載して試合に臨んだわけです。ローランスのHDSはレーダーにも対応した機能があるそうです。
 このレーダーは波長が極めて短いマイクロ波を発射し、その反射波(エコー)をキャッチすることで、水上の他船などの障害物をとらえ、その位置や距離を教えてくれる仕組みです。大きな船の往航が多いミシシッピーリバー・ルイジアナデルタでは、たとえGPSがあっても、このレーダーがなければ、濃霧で先が全く見えない状態ではバスボートをドライブすることはできなかったはずです。
 とはいえ、流木やブイ、クイや立ち木まで正確に捉えるのか、不安はないんでしょうか? 実際に画面を見たわけではないですが、あの真っ白の中を走るなんて、ほとんど度胸比べのチキンレースみたいです。隣りに乗ったプレスやマーシャルは生きた心地がしなかったでしょうね。
 結果的にはこのレーダーさえなければ、ベニスへ走る選択肢はなかったわけで、策に溺れた感が否めません。

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