月別アーカイブ: 2009年11月

今さらな発見


 久しぶりの更新です。昨日は久しぶりにダム湖に釣りに行ったのですが、ビックリ・うれしい発見がありました。何年も愛用しているザップのインチワッキー・ジグヘッドですが、ヘッドにウェイト表示があるなんて、今まで全く知りませんでした。
 今までフックケースの中でごちゃ混ぜになったジグヘッドのウェイトが分からなくなり、1.8gだと思って釣っていたら、2.2gだったなんてことがよくありました。今まではいろいろ大きさを見比べて確認していたので苦労していたのですが、灯台下暗しというか、そんなことをしなくても一目瞭然で分かるようにウェイトが表示されていたんですね。一目瞭然といっても、本当に本当に小さな文字です。今日、教えてもらえなかったら、たぶん、今後も気づかずに、ずっと感覚で使い分けていたことでしょう。ところで、これってみんなの中では常識だったんでしょうか? 知らなかったはボクだけなんでしょうか? アメリカ人は絶対知らないはずです。今度自慢して教えてやろうっと・・・。
 それにしても小さな文字です。最近、老眼を意識し始めたボクにはかなり厳しいサイズです。中国人が米粒に書く文字のサイズなみです。樹脂タンの生計技術って恐ろしいですね。今さらながら感動してしまいました。

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シーアンカーの有効性


17064194  シーアンカーはパラシュートアンカーとかドリフトアンカーとも呼ばれます。ボクが最初にこのシーアンカーを知ったのは、たしか6年前、レイク・セントクレアやデトロイトリバーでスモールマウスのガイドフィッシングを楽しんだときでした。
 この釣り場は五大湖の一部でヒューロン湖からセントクレアリバー、レイク・セントクレア、デトロイトリバー、エリー湖と繋がっていて、全体に押しの強いカレントがあります。スモールマウスはカレントの上流を向いていて、底を這うゴビーをエサにしています。定番の釣りはボートをカレントと同調させ、ドリフトしながらチューブワームのジグヘッドをドラッギング気味に底を這わせる方法です。このとき、エレキを踏んでカレントに逆らいながらダウンストリームでキャストをすると、流れに押されてチューブワームは浮き上がって全く底を取ることができません。反対にアップストリームにキャストしても、ラインが押されてたるんでしまい、底を繊細に探ることができず、根掛かりが多発してしまいます。そこで活躍したのがシーアンカーだったというわけです。風が吹いてボートが上流から下流側へ流されたり、反対に下流から上流へ押されたりするときに、ボートにブレーキをかけて、カレントと同調させることができました。
 シーアンカーは最近は琵琶湖でもちょくちょく使っている人を見かけるようになりました。風がよく吹き、ウィードフラットが広がる琵琶湖はシーアンカーが活躍しやすい釣り場だと言えます。そんな釣り場はアメリカでも珍しいです。シーアンカーを使えば、風が強く吹いてボートが流されて釣りにならないような状況下でも、ブレーキをかけて快適に釣りをすることができます。

Imgp0144  ボートをゆっくり流すことで、例えばドラッギングする場合、より軽いシンカーでもしっかり底を取ることができたり、または、より太いラインでも底を取りやすくなります。写真は今年の夏、シーアンカーのおかげでキャッチできた1匹です。
 ボートを一定速度で流すことで、クランクベイト等の巻き物をする際も、エレキに気を遣わない分、わずかな変化やバイトに集中することもできます。一定速度でリトリーブすることができ、レンジコントロールがしやすく、ウィードをかわしたりといった繊細なトレースが可能となります。

水深100ftも射程


Imgp0693  前回のクリアレイクのトーナメントで一部のアングラー(有名アングラーを含む)がキャストしていたのがバスターのドレッジャーでした。バスターといえば、昨年の今頃に巨大なトップウォータールアーをリリースしてデビューしたメーカーですが、その後も変わったアイテムをリリースしています。
 このドレッジャーは同メーカーのディープクランクベイト”ディープ・ランナー”のシンキングバージョンで、リップには鉛の”バンパー”が取り付けられています。ボディー形状はラパラのDTシリーズにそっくりです。
Imgp0695  内部構造は重心移動となっていて、1.25オンスの自重も手伝ってぶっ飛びます。着水後はリップを真っ直ぐ下にして、すごい勢いで沈んでいきます。引き心地はさすがアメリカンクランク、強烈です。ボクは引き倒す体力がありませんでした。アクションうんぬんよりも、他のどのメーカーのクランクよりも深く潜ることをウリにしています。このルアーは水深40-60フィートを狙うのに適しているそうです。ただ、ドラッギングをすれば水深100ftを狙うことも可能だそうです。
Imgp0697  ローテーティング・フックシステムといって、ボディーにはベアリングスイベルがフックハンガーとして内蔵されていて、フックがクルクル回り、フッキング後のバラシを軽減する効果があるそうです。
 価格は17.99ドルと日本製クランクを超える価格ですので、ルアーリトリーバーは必携です。カラーはレッドクロー、チャートリュースシャッド、ファイアータイガーの3色しかありません。
 

Taste of AOY


 先月のクリアレイクの試合は、なかなか思い出深いものとなりました。全4試合、プラクティスを共にし、部屋もシェアをし合ったザック・トンプソンが見事ウェスタンシリーズのAOYを勝ち取ったからです。本当はボクもコアングラーで、ダブル受賞を狙ったのですが、その夢は叶いませんでした。ただ、ザックのAOYは本当に自分のことのように嬉しかったです。
 ザックは9月に結婚したばかりで、9月のデルタの試合には奥さんのカサンドラは出場者全員に自分で焼いたバスの形のクッキーを配り、最終戦のクリアレイク戦では、ザックのママと2人がかりで1日かけて特製のケーキを焼いてやって来ました。ザックはそれに応えて見事AOYを獲ったというわけです。試合後はケーキをみんなに切り分けて振る舞ったのですが、こんなほのぼのとしたシーンもアメリカのトーナメントの魅力です。

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トーナメンターの食事


Imgp0600  ちょっと古くなりましたが、先月のFLWウェスタンシリーズ・クリアレイク戦の初日の朝のワンショットです。パートナーは友人のマット・ニューマンでした。ペアを組んだのはこれが初めてです。
 朝のスタートを待つ時間って、釣り人それぞれです。日焼け止めを塗ったり、スタートギリギリまで他のアングラーにタックルを見られないように、直前にロッドストレージからタックルを出したり、ワームをセットしたり・・・。
 マットはというと、クーラーから食パンと古そうなジャムとピーナッツバターを取り出し、昼食の準備です。食パンを夜露で湿ったカーペットの上に直に並べ、ナイフでペタペタと塗りたくってPB&Jの完成です。マットは親切にもボクにまで「作ってやるぞ」と言ってくれましたが、丁重にノー・サンキューしました。トーナメンターって、タフでないと務まりませんね。

”スワンプ”に強敵


Imgp0656  ネットベイトの勢いが止まりません。次々と新作をリリースしていますが、ついにスワンプクローラー系のスリムシェイクをリリースしました。
 数年前ならスワンプクローラーなんて、日本では人気でもアメリカでは存在すら知られておらず、ズームもアメリカマーケットには3色しか作っていないぐらいの不人気商品でしたが、年々ワッキー系での実力が認められ、今ではけっこうな店で見かけるようになりました。また、カラーも豊富になり、わざわざ日本から持って行く必要がなくなりました。
Imgp0654  今回のスリムシェイクはそんなアメリカマーケットを見込んでなのか、それとも日本マーケット狙いなのか、ほとんどスワンプクローラー(写真上:スリムシェイク、写真下:スワンプクローラー)そっくりです。ワーム一本の重さもほとんど同じですが、マテリアルはほんの少しスリムシェイクの方が硬めです。1パックの入り数も同じで値段もほぼ同じです。興味深いのはアメリカではレギュラーカラーにないスカッパノンがある点です。やっぱり日本狙いなのかも?
 その他にもスワンプクローラーにないカラーがあるので、使い分けてみるのも面白そうです。長い間更新されていなかったホームページも近々リニューアルされそうなので楽しみです。

ギルパターン


  日本ではすっかりチャターベイトが第二次ブームに突入した感じです。といっても、第一次ブームは使ったこともほとんどない人たちがアメリカのブームに便乗して煽って生まれたブームでしたので、今回のブームが本物のブームといったところでしょうか?
 チャターベイトのトレーラーって、人それぞれで、どれが正解でどれが不正解といったものはないと思います。個人的にはヘッドがふらつきやすい抵抗感のないツインテールトレーラーがお気に入りですが、大きくテールを振る中空(ホロー)系のシャッドテールも好きです。ブレードのウォブリングのピッチとテールのウォブリングのピッチがズレたりシンクロしたりとイレギュラーなアクションがバイトを誘発します。前回のクリアレイクの試合では、これが活躍しました。
Imgp0678  また、最近のマイブームなのが写真のスイートビーバーの縦刺しです。といっても、ボクのオリジナルではなく、秘かに一部のアングラーの間で流行っているのです。FLWシリーズ・デルタ戦で優勝したラスティー・サリュースキーが使っていたのがきっかけで、クリアレイク戦のプラでは今回AOYを獲ったザック・トンプソンも使っていました。
 このビーバー縦刺しは、テールをスプリットして使います。フラットなボディーがギルっぽく、テールも細かいバイブレーションをして、二枚に割れたテールが交互によく動きます。とにかく、想像よりも実際のアクションは本当に釣れそうです。試してみようという人は、真っ直ぐセンターに刺さないと、アクションが乱れるので注意してください。

心のこもったリリース


 バスではありませんが、カリフォルニア・デルタでジョー・トーマスがフィッシングガイドもしているボビー・バラック(フロッグの神様)とプラスチック版ランカーパンカーで巨大なストライパーを釣るテレビ番組です。ボビーは最後に巨大なストライパーをキャッチします。
 見ていて危なっかしいですが、ネットを使わないのは魚体を傷つけないためのボビーなりのこだわりでしょうか? 最後に時間を掛けて優しくリリースするシーンがありますが、魚への愛情がこちらにも伝わってきます。これぞ、プロのガイドといった姿です。

光輪ヘッド


B_prod_amhalojig_365x267  個人的に非常に興味深いジグがアメリカで発売されます。その名はA&Mベイツ社のハロジグです。ハロ(HALO)とは後光とか光輪という意味で、名前のごとくヘッドには土星の輪のようなものが取り付けられています。ザクの顔にも見えなくもないです。
 このハロは写真では分かりにくいですが、フレキシブルなプラスチックでできているんだそうです。面白いのはラインの結び方です。ウィードエリアではハロよりも前にラインが来るようにアイに結び、ロックエリアではハロよりも後ろにラインが来るようにアイを結ぶのが正しいのだそうです。つまり、ウィードエリアではハロはウィードガードのためのウィードガードといった役目を果たし、ロックエリアではハロはヘッドが岩の隙間に落ち込んで根掛かるのを防ぐロックバンパーの役目を果たすというわけです。
 その他、キーパーのズレ防止のワイヤーキーパーが付いていたりと、アメリカ製ジグにしては非常に手の込んだ作りとなっています。値段はまだ分かりませんが、ぜひ使ってみたいです。

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