月別アーカイブ: 2008年11月

スプロのワンテン


Pgmikemcclelland3  今季、マイク・マクリーランドは絶好調でした。ワンシーズンを通しての総重量で競うヘビーウェイトランキングではKVDを抜いてトップでした。初戦のハリスチェイン戦では見事優勝(エリート戦3勝目)し、第4戦終了時点ではAOYレースもトップ(最終的には3位でフィニッシュ)を走っていました。このとき、話題となったのが彼が使っていたというプロトのジャークベイトでした。
Mcstick_mcstick_bluebandit_400  その後、そのジャークベイトはマイク・マクリーランドのシグネイチャーモデルとして、マクスティック110(ワンテン)という名でスプロから発売されました。かなりメガバスのワンテンを連想させるボディーデザインですね。
 ワンテンは珍しくメガバスの中ではアメリカでも認知されたルアーで、ボクのタックルボックスにも唯一入っています。一時はオークションで高値で取引されるほどでしたが、最近は普通に買えるようになりつつあります。ただ、今でも人気カラーは品薄ですが・・・。そんなワンテンに目をつけたのがスプロだったというわけですね。正直、マクリーランドは名前を貸しただけで、彼自身がデザインをしたわけではないでしょう。
 気になるのはそのアクションですが、果たしてワンテンを超えているでしょうか。価格は約14ドルなので、日本に入ってくれば、ワンテンよりも高くなりそうな感じです。それにしても他のサミーもどきやライズバッカーもどきが8ドルを切る値段で出せるのに、ジョン・クルーズのリトルジョンやマクスティックがお高いのは、エリートプロのロイヤリティーって、やっぱり高いんでしょうか?

ヴィクセンの秘密 その4


Imgp7476  ヴィクセンの命はそのポリカーボネイト製のボディーが奏でるラトル音なので、ボーンカラーでも中身はクリアボディーで、ナチュラルABSを使用していません。最近は日本でもボーン素材の持つ隠れた有効性が見直されていますが、軽いナチュラルABSが必ずどんな場合でも優れているというわけではありません。

 そもそも、メーカーがカラー別にクリアボディーとボーンボディを使い分けてきた理由は、ナチュラルABSの方が安価で、しかもクローム系のメッキ処理をするのに適していたからです。ただし、それはプラドコ等の大きなメーカーが一度に大量にルアーを作るから素材を使い分けてコストダウンができるわけで、1回に数千個単位から1万個程度しか作らないようなメーカーでは、むしろ同じ素材で作った方が製産効率がよくなります。そして、何よりも同じ素材で作った方が同じバランスでクオリティーが均一になります。考えてみれば、同じルアーでカラーによって深度やアクションが違う方が不自然です。

Img_0768  アメリカではヴィクセンのボーンカラーは人気カラーの一つで、ボクも大好きなカラーです。白でもパールホワイトでもなく、ゴースト系でもない乳白色のこのカラーは、クリアウォーターからマッディウォーターまで、ローライトからハイライトコンディションまで、不思議とよく釣れます。日本ではボーン素材ばかりがクローズアップされていますが、ボーンカラーもそろそろ流行ってきそうな気がするのですが・・・。

ヴィクセンの秘密 その3


Sany0002  ヴィクセンはテール部に大きなウェイトボールがあるのみなので、サミーのような立ち浮き姿勢を想像する人がいるでしょうが、実は水平浮きのペンシルベイトです。水平に浮くのはフックが3つ付いているので、ベリー部のフックの重みと、ポリカーボネイトの厚い壁でできた重いボディのおかげです。浮きすぎず、沈みすぎずの絶妙なフローティングレベルで、着水時に水中に突っ込みすぎず、跳ねることもなく、シャローのブッシュカバー狙いでも根掛かりすることなく完璧にキャストが決まります。
 ヴィクセンのサイズは4番サイズのトリプルフックが3個取り付けられる最小のサイズです。互いにフックが絡み合わないギリギリのセッティングです。仮にフックハンガーが横向きでなく、縦向きになっていれば、フック同士が絡んでしまうぐらいの微妙な距離です。バイトの際に跳ね飛ばされることも少なく、どこにバイトしてきても、フッキング率が高いのが利点です。
Sany0017  ヴィクセンはグラスロッドで操作するのと、カーボンロッドで操作するのとで、アクションの切れに違いがあって、ラトル音にも違いが出ます。言葉ではうまく説明できないのですが、グラスロッドでゆっくり力強くアクションを加えたときに発生する音が、本当によく釣れる気がします。言い換えれば、この音がしないと釣れる気がしないぐらいです。うまく動かすと、移動距離を抑えて、左右に大きく首を振らせることができ、フロントのフックがボディを削って、フックマークがくっきりと出てきます。過去には最終的に穴が空くまで使い込んだものもあります。

アメリカのニューブーム その2


Imgp7498  ビッグブレイクの兆しがあるリップレス・ジョイント・スイムベイトですが、何も最近出てきた新タイプのルアーというわけではありません。カリフォルニアでは以前からトリプルトラウト(写真)をはじめとして、ビッグベイトの1ジャンルとして確立されていました。ウッド製または発泡ウレタン製のインディーズものがほとんどで値段も高く、広く全米で受け入れられるものではありませんでした。それが昨今の使いやすい食べ頃サイズのスイムベイトブームで、小型で使いやすく、20ドルを切るお手頃価格のマジックスイマーが注目され、見事エリート戦でバッチリはまってしまったというわけです。
Imgp7501  ところが、最近の流行のお手頃食べ頃のプラスチックものも、実はずっと以前からあったのを覚えているでしょうか? それが世界中で100万個を売ったという”テレビでお馴染み”シリーズのキックテールです。キックテールはリップ付きとリップ無しがあって、ボクも初めてテレビで見たときは衝撃を覚えたもので、リアクションバイトで通販で買ったしまいました。その後、日本でもショップで売られるようになりましたが、なぜか大きなブームになることなく、数年が経ち、その後、なぜかキャステイクソフトベイトとのコラボで、プラチナ・キックテール(写真下)という名で、リアル?なカラーになって再び日本のショップにも並びました。それでも、なぜか定着することなく今に至っています。スプロのBBZ-1シャッドなんか、キックテールの欠点でもあったジョイント部を補強し、折れやすかったテール部をソフトなボディに変えたぐらいで、基本的な部分はキックテールそっくりです。もちろん、ルックスも全体的によくなっていますが・・・。
 キックテールって、当時から毎号のようにありとあらゆる雑誌に広告を出していたにも関わらず、実際に釣り場で投げている人に出会ったことは未だかつて一度もありません。100万個も売ったという割には、どこで使われているのか本当に疑問です。今回のマジックスイマーはたまたまタイミングが良かっただけで、キックテールは登場するのが早すぎて、ようやく時代が追いついたということでしょうか。