年別アーカイブ: 2015年

日本のバスフィッシングの将来 その2


ボクたちがいつまでもバスフィッシングを楽しむためには、そろそろ業界全体も目先の売り上げばかりに目を向けるのではなく、もっと真剣に将来について考える時期に来ていると思います。そう訴え続けて何年も経ってしまいましたが・・・。
バスフィッシングの将来にとって、最もダメージが大きいのはバスをキープすることです。心情的な部分もあって、サイトフィッシングの是非ばかりに議論が集まり気味ですが、見て釣ろうと、事故?で釣れてしまっても、結果としては同じバスです。すぐにその場でリリースすれば、バスはまたベッドやフライのもとに戻っていきますが、キープしてしまえば取り残されたベッドやフライは壊滅です。
つまり、毎週毎週行われているトーナメントこそが、バスフィッシングの将来を危うくしているのです。もちろん、すべてのトーナメントをやめろと言っているわけではありません。せめて、4-5月の開催を避けるなど、簡単にできることはあるはずです。たとえば、トーナメントをするにしても、キーパーサイズを上げるとか、リミットを少なくするとか、バスをキープする数を意図的に減らす工夫もあると思います。
トーナメントでもないのに、毎回バスをキープする人たちがいます。中には有名なプロアングラー?もいますが、彼らのスポンサーになっているメーカーもはっきり言って同罪です。バスフィッシングの将来よりも目先の利益が優先のクズメーカーです。中にはレンタルボート店やマリーナが宣伝のためにバスを持って帰ってこいというところもあるみたいですが、そう言う連中もまた目先のことしか見ていません。
社長や広報マンたち自身が毎回毎回バスをキープして、残酷な写真を宣伝に使う(使ってきた)メーカーやショップもありますが、ボクにとってはクズの中のクズです。バスフィッシングはもう金になりませんから、早々に会社や店をたたんでもらいたいものです。

第三のテッケルフロッグ、チョーカー その1


IMG_0079 (800x533) 名古屋のキープキャストで展示した第三のテッケルフロッグがいよいよ発売です。名前はCHOKER、チョーカーです。
ボディーやウェイトバランスはワッカーと同じで、レッグ部分がラウンドラバースカートからティンセルに変わったものです。カラーは厳選した6色です。
ティンセルのレッグに交換したフロッグは、個人的には10年ぐらい前から使っています。当時、スカートと言えば生ゴム系のラウンドラバーばかりだったので、何か違うものをといろいろ試しました。
シリコンスカートは見た目はきれいでカラーバリエーションを楽しむことができるのですが、水に沈むし、自発的なアクションはラウンドラバーにはかないません。ウェイトがあるので、着水音もやや大きくなる感じがしますし、プチプチよく切れてしまいます。鳥のフェザーはなかなかイケてましたが、作るのが非常に面倒でした。
そんな中、合格点を出したのがティンセルスカートでした。ラバースカートと使い分けることで、明らかに釣果アップに繋がる経験も数多くしました。
そんなチョーカーですが、全国のテッケル取り扱い店様で6月7日いっせい発売とさせていただきます。価格は1250円(税別)となります。ぜひ、皆さんのフロッグボックスのスタメンに加えてやってください。

日本のバスフィッシングの将来 その1


先日、琵琶湖で釣りをしていると、非常に残念というか不愉快というか、やるせない気持ちになりました。ちょうど、ボクがフロッグを投げているアシのバンクを挟み撃ちにする格好で2艇の漁師のボートがやってきて、2人一組でアシ際のバスのフライ(稚魚)をすくっていきました。
電気ショッカーの恐怖から逃れ、釣り人からの攻撃も逃れ、なんとか生まれてきた将来の希望たちを根こそぎです。悲しかったです。漁師の人たちは、ボクに捨てゼリフを吐きながら、したり顔で過ぎ去っていきました。
日本のバスフィッシングを取り巻く環境は最悪です。ボクはいつまでもバスフィッシングを楽しみたいと願っていますが、正気なところ、毎年釣りは難しくなる一方です。
ボクはベッドのバスもフライを守るバスも、見えているバスをわざわざ狙いません。たとえトーナメントでもです。もちろん、結果として釣れてしまっていることは否定しません。ただ、心情的に見えているバスは狙いません。釣っても虚しいだけで、感動がありません。たとえば、その釣り場に生き残っているバスがオスメス最後の1匹ずつだけだとして、そのペアを見つけたときに、それを釣ろうとする人がどれだけいるでしょうか? たいていの人は、自分1人ぐらい釣ったって、どうってことないって思っているから見えているバスまで容赦なく無慈悲に釣ってしまうんじゃないでしょうか。ところが実際はその釣り人1人1人の行為によっても、釣り場の環境は年々悪くなっていることを自覚しなければなりません。

悔しいけど止められない


またまた、久しぶりです。アメリカの試合から帰国し、今は中国からのブログ更新です。
意気揚々で望んだデルタの試合でしたが、結果から言えば、箸にも棒にもかからない悲惨な結果でした。おかげで、意気消沈して、ブログの更新すらできずにいました。
たった1度だけの贅沢で無謀な挑戦だったデルタでのボーター参戦ですが、その味が忘れられず、3回目となった今回、プラクティスは今まで以上の手応えでした。
ノンボーター時代から、デルタのこの時期のセオリー的な釣り方は理解しているつもりだったので、よりビッグウェイトが出せる可能性が高い釣りをメインに、エリアを絞らずに、広範囲に見て回りました。借りたボートのエンジンがEFIだったこともあって、おかげでプラクティスと本戦で、ガソリン代だけで6万円ぐらいは使ったと思います。
本命エリアの一つでは初日からテッケル・ワッカーで特大のバスがヒットし、それ以外にバイトがあるので、早々にエリア温存のために退散しました。
2日目以降はワッパープロッパー等のトップパターン、クランクやチャターの巻物、マットのパンチングの3パターンを試し、パンチングで面白いぐらいバイトがとれ、ほとんどフッキングをせずにGPSでマーキングだけして、魚のいるマットをチェックして回りました。おかげでマークできたマットは20カ所以上で、中にはどうしても放さないバスをサイズ確認のつもりでフッキングしたら、3匹も6-7ポンドクラスのバスをキャッチしたぐらいです。
ちなみにヒットしたのは濁りがあるエリアでは、パンチスカートにオキチョビークローのスイートビーバー、濁りがないエリアではパンチスカートにベビーDボムがよく、ワームが足りなくなるのが心配で、湖上から通販でワームを注文したぐらいです。
そんなわけで、試合前には「決勝残れるかも」ぐらいの勢いで、試合当日が楽しみで仕方なかったんですが、結局は状況は激変&試合当日のタイドの読み間違い(誤算だったのは帰着時間が例年より早かったこと)で、完全な空回り状態で、自分でも何が起こったのか理解できないまま試合を終えてしまいました。完全な経験不足です。
正直、使ったお金はハンパないです。エントリフィーが1500ドル。飛行機代だけで約15万円、その他ガソリン代やボートのレンタル代、ホテル代等のもろもろの経費を合計すると、優勝でもしないと割に合わないです。しかもこんな成績しか残せないと、やってられなくなりますが、これがトーナメントの魔力なんでしょうか、止められません。

カリフォルニア・デルタへ


久々の更新です。しばらく慌ただしい日々を送っていました。そして、今日からカリフォルニア・デルタに向けて出発です。と言っても、今現在、まだパッキングは完了しておりませんが・・・。
今週は2010年以来、久しぶりのエリート戦がデルタで開催されます。といっても、今回はスタート地点がカリフォルニア州都のサクラメントからとなって、各選手はロングランを強いられることになります。タイドのタイミングによって釣り方が大きく変わるデルタで、実質釣りをする時間が短くなる中、エリート選手たちがどこに向かい、どんな釣りをするのか、興味深いです。
この週末はロコの試合があって、上位2チームが29ポンド超えというウェイトが出ています。全31チーム中、16チームが20ポンド、24位でも18ポンド超えという恐ろしいほどのハイウェイト合戦となっています。エリート戦ではどんなウェイトが飛び出すか、楽しみです。
そして、翌週はRayovacシリーズにボーターとして参戦します。当初、1回キリのつもりで、ボートを借りてのボーター参戦でしたが、ついつい欲が出て、3度目の正直、今度こそ賞金圏でフィニッシュしたいともくろんでいます。
デルタはバスフィッシングの奥深さ、面白さを教えてくれた、ボクにとっては非常に重要な釣り場です。そのデルタで、自分のスタイルを貫いて、デルタのロコたちと張り合ってきたいと思います。

ウォブルヘッドのススメ その5


tbb ウォブルヘッドのオススメトレーラーをいろいろ考えてみましょう。
まずはご存じ、元祖ともいうべきビッフルバグ。まさにこの釣りのためにデザインされた専用ワームです。扁平の中空ボディーが特徴で、フッキング率を高める工夫があります。やや硬めのマテリアルで、スローな動きではツインテールの動きが少し悪いのが難点です。中空ボディーの中にはガラスラトルを挿入して誘うこともできます。
最近、マイブームなのがストライクキングのレイジテールシリーズのストラクチャーバグ(上)とシェルクラッカー(下)です。ともにツインテールが特徴で、スローリトリーブでもテールがピリピリと小気味よく動きます。レイジテールはアピール系として、シェルクラッカーはギルっぽいシルエットでナチュラル系として使い分けます。ボディーがソフトなのでフッキング率もビッフルバグよりいいです。というか、最近はこの2つしか使っていません。
ストラクチャーバグはフリッピングベイトとしてもよくできていますし、シェルクラッカーはチャターの縦刺しにしてチャターのトレーラーとして使うのもいいです。

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ウォブルヘッドのススメ その4


ウォブルヘッドは最適なハードボトムを見つけることができれば、非常に面白い釣りです。ボトムの様子も手に取るようによく分かります。
難点はフッキング率が少し悪いような気がします。まだまだボク自身の練習が足りないと思いますが・・・。オフセットフックでトレーラーをセットして、ラインは常に張っているのでアタリがあっても弾かれたり放されたり、フッキングしてもすっぽ抜けたり・・・。
そこで重要なのがトレーラー選びとフックのセット方法です。ビッフルやKVDなどのいろいろな動画やサイトを見ていると、ウォブルヘッドのトレーラーは扁平ボディタイプを横刺しするのが定番のようです。理由の一つにはフッキング率を上げるためがあると思います。体高のあるバルキーなボディだと、フッキング率がさらに悪くなってしまいますから・・・。
扁平でコンパクトなボディだと、ヘッドがゴツゴツとボトムを叩く度に、機敏に反応して左右上下に大きく揺れる効果も期待できます。さらにカーリーテールなどの水流の抵抗を受けて自発的に動くパーツが付いている方が向いていると思います。
フックのセット方法ですが、基本はハードボトムですし、フックポイントは常に上を向く(フックとヘッドをスプリットリングを介せずにジョイントする理由の一つ)ので、根掛かりはあまり気にせずフックポイントはむき出し気味でいいです。根掛かりはヘッドがボトムの隙間にはまるケースがほとんどですから。ただし、ブラッシュパイルなどが絡むスポットでは、フックポイントはむき出しにしません。

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ウォブルヘッドのススメ その3


ウォブルヘッドで重要なのがヘッドウェイトの選択です。元祖のジーンラルーのハードヘッドの場合は、少し変わっていて、3/16、5/16、7/16、11/16、1ozというバリエーションがあります。KVDは3/4ozが基本とも言っているように、まずは少し重いかなというぐらいのウェイトで、やはり少し速いかなぐらいのスピードから始め、ボトムにタッチするかしないかの微妙な感触をつかみます。
ヘッドがボトムにスタックしすぎない程度の一定のスピードでラインを張り続けていれば、そうそう根掛かりはしません。この要領はウィードに突っ込みすぎない程度にウィードトップをかすめるようにスイムジグを引くのと同じです。
スピードが速すぎると感じたら、ヘッドのウェイトを落としてスピードも落とします。逆に深くてうまくボトムタッチができなければ、スピードを落としたり、ヘッドウェイトを重くして対応します。もちろん、トレーラーのサイズを変えたり、ラインを少し細くして調整することも可能です。
リールはギア比の高いハイスピードモデルが向いています。ロッドは7ftぐらいのミディアムクラスが個人的には使いやすいと思います。ラインはフロロの14-16ポンドがいいと思います。
キャストしたら、あまりフリーフォールで着底させず、ラインを張って落とすか、すぐにリトリーブを開始します。ロッドはラインに対して一直線上になるように構えて、一定スピードでリトリーブします。ボトムに軽くスタックしたら、リールのハンドルを強く回して外します。ロッド操作で外したり、ロッドの弾性を利用しないのがコツです。
アタリはフッと軽くなったり、重みを感じるような感じだったり、クランクベイトのアタリに似ています。早合わせは厳禁で、スイープ気味に大きなストロークでフッキングします。

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ウォブルヘッドのススメ その2


なぜ、ウォブルヘッドなのか? これを理解せずにこの釣りを始めても、なかなかその有効性が見い出せません。この釣りに関しては以前にも紹介しましたが、元祖のトミー・ビッフルやKVDがYoutube動画で解説しているのが、分かりやすいです。
ウォブルヘッドはジグ系ではなく、巻物系のルアーです。フラット気味のハードボトムを広く探るために生まれました。クランクベイトのリップでボトムを叩くがごとく、リトリーブしてヘッドをボトムにゴツゴツ当てるのです。そして、クランクベイトよりも広く確実にボトムを叩くことができるのが利点です。
ただ、ボトムをズル引いたりステイさせるわけではありません。あくまでボトムを当てながらステディーリトリーブが基本です。ここがジグ系の釣りと違うところです。
フットボールヘッドなのは、浮き上がりを抑え、ボトムコンタクトのアタリを強くする狙いがあると思います。KVDがこの釣りに関してYoutube動画で、”The head is bouncing around, making a lot of noise, kicking around, and the body is jumping around behind it”と表現しているように、ヘッドがハードボトムにゴツゴツと音を立てながら当たり続けることで、ヘッドがイレギュラーにバウンドして、ジョイントで繋がったトレーラーが左右、上下に大きく揺れるというわけです。
そう聞くと根掛かりが多発しそうな気がしますし、実際ボク自身も最初は根掛かりしまくりました。ただ、根掛かりが多いのは、たいていの場合はリトリーブスピードが遅すぎるのが原因です。逆を言えば、根掛かりしないぐらいのスピードが正解なのです。
ちょうど琵琶湖のウィードフラットで、ウィードに突っ込みすぎない程度にウィードトップをかすめながらスイムジグを引くのと似ています。

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ウォブルヘッドのススメ その1


このブログでも何度か紹介しているジョイント式フットボールヘッド。ジーン・ラルーのオリジナルはハードヘッドという商品名ですが、今やアメリカの定番メソッドになりつつあって、各メーカーが似たようなヘッドを販売していて、一般にはウォブルヘッドとかスウィングヘッドと呼ばれるようになってきました。
実はボクもこの釣りの有効性を探ろうと、昨年あたりから試しているんですけど、最初は根掛かりばかりするし、テキサスリグとの違い、またはノーマルのフットボールジグとの違いを見い出せずにいたんですが、最近になって、なんとなくこの釣りのキモが分かったような気がしてきました。
どんな釣りもそうですが、やり込むと奥が深く、今ではちょっとしたマイブームです。欠点は日本ではあまり売っていないことですけど・・・。そんなわけで、しばらく、ウォブルヘッドについて書いてみたいと思います。

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