月別アーカイブ: 2013年1月

テレスコピックの復権を


 最近、テレスコピック仕様のロッドがすっかり減ってしまったような気がします。特に長いフリッピングロッドは絶対にテレスコピックが便利だと思うのですが、「メーカーの開発担当者って本当に釣りしているんだろうか?」って思ってしまいます。
 特にパンチング用などの7フィート11インチクラスの超ロングロッドまでが、アメリカではワンピースがすっかり主流になっていますし、日本でもグリップ脱着が主流?になっているような気がします。
 ワンピースだと車に入れるのもたいへんだし、マンションやホテルのエレベーターに乗る際に折りそうになるし、部屋の天井にだってつっかえます。ボートのストレージなんて、20フィートクラスでないと入らないし、とにかく不便です。
 だからといって脱着タイプは、リグったままにするとワンピースと結局同じだし、脱着すると、グリップがどこか行ったりして困るし、同じブランドのロッドが複数あると、どれとどれがセットなのか分かりづらいこともあります。ありがたいのは飛行機に乗るときぐらいです。
 その点、テレスコピックは優秀です。リグったままでも移動が楽だし、小さなボートのストレージにだって入ります。バット部分が太くて安心感もあります。困ることなんて、隙間にゴミや水が入ったときに抜けにくいぐらいです。
 特に海外に釣りに行く人間にとっては、ロッドの仕舞寸法は非常に大事な問題です。例えば、ボクがよく使うユナイテッド航空は、3辺(縦、横、高)の合計が292cm以内に収まっていれば無料で預けられますが、太めのロッドケースの場合、縦、横の合計だけで、50cmぐらいはカウントされてしまいますし、ロッドケースの前後の遊びも加味すると、実質7フィートがいいところです。さらに旅程にアメリカ国内線のユナイテッドエクスプレス運航便が含まれている場合、長さが203cmを超えると預けることすら拒否されてしまいます。203cmに納めようとすると、6フィート6インチでもかなり厳しいです。
 それでなくてもロッドケースは短く収まるほど破損等のトラブルに遭う確率は低くなるので、テレスコピックのロッドは本当にありがたいです。まあ、世の中でロッドケースを持って飛行機に乗る人がどれだけいるかと聞かれると困ってしまいますが、そんな少数派の意見にも耳を傾けてほしいものです。

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テッケルの進む道


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 すでにフェイスブックで先行発表しましたが、テッケルからスワンプドンキーを復刻します。名前は変更しますが・・・。
 スワンプドンキーはボクにとってなくてはならないフロッグですし、アメリカでは今でも愛用者が多く、今やeBayで高値の取引されるほどです。友人からは復刻を望む声も多く、昨年のFLWの試合でパートナーとなったボーターもストレージにたくさんのスワンプドンキーを持っていました。そんなわけで、オリジナルモールド、オリジナルフックを使って、完全復刻を決意しました。ただし、クオリティーは良くなります。
 フェイスブックで発表しただけで、多くのアメリカ人から突然メッセージが入って、正直その反響に驚いているぐらいです。フェイスブックを通じて、多くのドンキーマニアと交流をしていきたいと思っています。
 ちなみにテッケルは小さな小さなインディーズブランドです。名品と呼ばれるフロッグを大事に地道に売っていきたいと思っています。そんなわけで、日本中のたくさんのショップに並ぶことは望みません。愛するルアーが量販店に並んで、叩き売られるなんて耐えられませんから・・・。
 そんなわけで、問屋さんのお世話にはならず、バスフィッシングが大好きで、その将来を危惧するプロショップさんに扱っていただきたいと思っています。可能な限り、取り扱いショップのスタッフさんと一緒に釣りに行って、フロッグの使い方をマスターしてもらいたいと思っています。
 ルアーの売り上げの一部はローカルの大会にレジュベネイドを配ったり、ウェインバッグを提供したりして、バスを守る活動に使っていきたいと思っています。

神様のジャークベイト


 2011年末、アメリカで大ブームとなったワンテンの丸パクリがラッキーストライクから”神様”リック・クランのシグネーチャーモデルとして、RC STXという名で発売され、大きな話題となりました。
 そっくりなのは形だけではなく、カラーリングやカラー名までそっくりですから、さすがにやり過ぎ感があり、日本ではほとんど見かけませんが、アメリカではそこそこ売れたようです。
P1080676_640x480 そのラッキーストライクから今度はダウンサイジングモデルのRC STX2が発売されました。全長は3-3/4インチ(約9cm)で3本フックでもフック同士が引っかからないように、ベリー部の2つのフックハンガーは横アイにする工夫をしています。サスペンド仕様でウェイトは1/4ozとなっています。オリジナルのワンテンと比べると、バランスよくスケールダウンしているのがよく分かります。
P1080725_640x480 寒くてテストに行く気がしませんが、オリジナルのワンテン並みにキレのある動きが出せるか、気になるところです。メガバスとしては先を越されてしまいましたね。それにしても、誰もリック・クランがデザインをしているなんて信じませんが、個人的にはリック・クランのイメージダウンです。

ブランドコンセプト


 自身のブランド、Teckel(テッケル)を立ち上げると発表してから、3週間経ってしまいました。その間、ゆっくりではありますが、地道に準備を進めています。まずはブランドのコンセプトとも言える重要なイラストができたので、発表します。
 この2つのイメージイラストはパッケージに大きく使う予定で、将来はTシャツやステッカーなんかも作れたらいいなと思っています。そもそも、ボクがブランドを始めようと思い立った動機こそがこのコンセプトなのです。

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 Catch, Kiss & Releaseというキャッチコピーは、別に本当にキスをしてからリリースをしようと訴えたいわけではありません。もちろん、キスしてもOKですが・・・。要はキスするぐらい愛情を込めて優しくリリースをする人は、バスをむやみにキープして、乱暴に扱ったりできないはずという意味が込められています。
 ここでいう乱暴な扱いとは、下品なフンガー持ちだけを指すわけではありません。熱いカーペットやコンクリート、砂地の上にバスを置いたり、いつまでもバスを持ったままビデオカメラの前で講釈をたれたり、ウェイインバッグも持たずに大会に参加したりするような行為すべてを指しています。
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 Do NOT Mistreat Bass!!は、文字通り&見た通り、「バスを虐待しないで!!」という意味です。今日、久しぶりに部屋の大掃除をしたんですが、10年ぐらい前の古い雑誌がいっぱい出てきました。久しぶりにパラパラとめくると、まあ、下品な写真の多いこと・・・。そういう意味では、ここ最近ではずいぶん、改善されたように思いますが、それでも一部の”裸の王様”は相変わらず、何が何でもバスを虐待しないと気が済まないようです。
 キャッチ&リリースの精神は、「素晴らしいバスフィッシングが将来も楽しめるように」という願いです。半殺しにしてポイ捨てするのはReleaseではなくてDumpです。微力ではありますが、これからはブランドを通しても、正しいキャッチ&リリースを啓蒙していきたいと思っていますので、共感していただける方は、ぜひご協力ください。

時代の先を行く?


Micro_plus_dvr_875x490_536x488 タブレットやスマートフォンが次々と新しいのが登場するように、最近の魚探の進歩もめまぐるしい昨今です。発売が遅れているハミンバードの360イメージングも春には登場しそうです。釣り人の水中の様子を見たいという衝動はリミットレスです。
 魚探の著しい進歩で、登場当時はそれなりに話題となったAqua-Vuの水中カメラはその後、すっかり影が薄くなってしまいましたが、久しぶりにサイトを見るとビックリするぐらい進歩して、値段もお手頃価格になっていました。
Micro_plus_case3_875x490 最新モデルのAV Micro Plus with DVRはポケットサイズで、小売価格が499.99ドル。DVR付きじゃなければ、小売価格は399.99ドルであります。リール1個やロッド1本分の値段で買えます。効果があるのかないのか、イマイチ実感がしにくいハイドロウェイブを買うよりは、こっちの方が”おもちゃ”としてもいろいろ遊べそうです。
 釣りをしていて、釣れないときって、結局魚がいて食わないのか、いるけど食わないのか、けっこう考える性分ですが、これさえあれば、永遠の課題がスッキリ解消するかもしれません。
http://www.aquavu.com/Whats-New/AVMicroPlusDVR.html

不死身のクランク


 最近のバス業界は日本もアメリカもパクリ合戦ばかりで、あっと驚くようなものが本当に少なくなってしまいました。まあ、いろいろ考えて試行錯誤するより、流行に便乗する方が手っ取り早いのは分かりますが、度が過ぎます。
 そんな中、イギリスから面白いチャレンジャーを見つけました。フロートバックルアーズという名のディープクランクですが、ラインスルー構造になっていて、たとえ根掛かりでラインが切れても、ルアーは浮いてきて回収ができるというものです。もちろん、ボート釣りが前提ですが・・・。
 ラインスルー構造自体は、まったく新しいものではなく、今までもバレにくいという観点でいろいろありましたが、たいていはトリプルフック1個で、2個をラインスルーで繋ぐ方法はなかなかのアイデアだと思います。デザインがラパラのパクリなのは残念ではありますが・・・。
 根掛かりを恐れず、ボトムをガンガンとノッキングできるというのは、大きなアドバンテージとなります。もちろん、フッキング後は完全にフリーとなるので、バラシは軽減できます。
 セットの仕方は少しややこしいので興味のある方は動画を見てください。それにしても、バスがいないイギリスからこんな面白いルアーが出てくるんですから、日本もアメリカも負けてられません。
http://www.floatbacklures.com/index.html

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ディープクランクがトレンド その4


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 アメリカに釣りに行くと、何度となくその威力を思い知らされるルアーがいくつかあります。ノーマンルアーズのDD22もそんなルアーの一つで、これがハマると他のディープクランクではなかなか歯が立ちません。
 ディープダイビングクランクの代名詞的な存在で、そのカラーラインナップの豊富さも魅力です。DD22という名前から22フィート潜ると信じている人も多いですが、実際はノーマルの使い方ではそこまでは潜りません。
 DD22は日本では今や売っているのすらほとんど見かけなくなってしまいました。不人気の原因はその強烈な引き抵抗だと思いますが、他にもロングキャストが難しい点も挙げられると思います。このルアーは飛行姿勢が悪いというか、上手に投げないとクルクル回って、本当にストレスを感じます。
P1080681_640x469 この度発売されたDD22HDはヘヴィーダイバーモデル?ということで、ウェイトバランスを調整して、オリジナルよりも飛行姿勢が安定して、ロングキャストが可能になったそうです。ロングキャストができれば、先行深度も伸びますし、プロダクティブゾーンをより長く引くことができますから、釣果アップが望めるというわけです。
 外観はオリジナルとまったく同じで、お尻のHDという表記以外に見分けることはできません。メーカーの表記ではノーマルは5/8オンスで、HDは1ozとなっていますが、実際に量るとノーマルは27g、HDは30gでほとんど変わりません。とにかく、逆風時にストレスなく投げられるなら、せっかくストックしているノーマルタイプはお払い箱になってしまいそうです。

パクリじゃないよね?


P1080665_640x480 クランクベイトの老舗メーカー、ノーマンルアーズから新作が登場です。最近は変なルアーばかりを発表し、奇行が目立ちましたが、久しぶりに正統派?のクランクで勝負です。まだ、ホームページにはアップされていませんが、バスプロショップで購入できます。名前はN XSというやや適当感が感じられます。せめて、●●●Nぐらいの名前を付けてほしかったです。
P1080672_603x640 このN XSはボディーサイズはディープリトルNですが、リップも幅広でボディーもファットな感じになっています。パッケージによると、DD22とディープリトルNの間を埋める位置づけのようで、12~16ft潜るそうです。ゴロゴロとしっかり鳴るラトリンモデルです。
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 リップはストライクキングのXDシリーズに採用されている上反り形状で、まさにストライクキングの5XDのボディーをファットしたような感じです。ノーマンルアーズ(かつての一流)がまさかストライクキング(かつての2流)をパクッたりしませんよね?
 サイズは5/8oz。全11色が先行リリースで、価格は6.29ドル。ノーマンルアーも高くなったものです。Made in U.S.A.は堅持していますが、個人的にはノーマンのクランクはペイントアイを守ってほしいところです。 
http://www.basspro.com/Norman-Lures-N-XS/product/1210300627307/

ディープクランクがトレンド その3


P1080655_640x479 昨年、FLWツアーオープン、サムレイバン戦のプラクティスに同船させてもらった際、大森さんが秘かにテスト中で、爆釣していたディープダイビングクランクベイトが発売されました。名前はRTO3.5XDです。そのときは撮影NGだったのですが、発売が楽しみだったので、さっそく手に入れました。
P1080658_640x477 ラッキークラフトはリック・クランとの契約終了で、旧RCモデルはLCまたはRTO(Respect Takahiro Omori)モデルとして改名されましたので、非常にややこしいですが、旧RC3.5XDはLC3.5XDとなり、今回のRTO3.5XD はまったく新しいデザインの新モデルとなります。間違えないようご注意ください。サイズは3.25インチ、7/8 ozです。現在はバスプロショップでしか手に入りません。日本で店頭に並ぶかどうかは、バスプロショップとの契約があるので分かりませんが、ハピネットでは販売予定があるようです。
P1080661_527x640 写真で比較すると、よく分かりますが、LC3.5XD(LC3.5DDもあるので要注意)はスリムなデザインが特徴でサイレントモデル。ラウンドリップに急角度で潜行を促すウェイトが内蔵されています。RTO3.5XDはファットなボディに幅広の扇子状のリップが特徴です。あの名作クランクをイメージさせますが、リップが極限まで薄く仕上がっているので、これがアクションにどんなキレを生むか楽しみです。最大潜行深度は18ftだそうです。
 ちなみにこのRTO3.5XDは、パッケージの表にはSilentと表示されていますが、実際はラトリンモデルです。まあ、これだけたくさんあると、メーカーの人でも間違ったりするんでしょう。
http://www.basspro.com/Lucky-Craft-RTO-3-5-XD-Extra-Deep-Diver-Crankbaits/product/12081405323612/