スピニングにブレイドライン


 最近、アメリカ人と釣りをしてよく感じるのですが、スピニングタックルはフロロカーボンよりもブレイドラインが主流になりつつあります。日本でいうところのパワーフィネスですが、当然アメリカではそんなけったいな英語は通じません。ボクが一緒に釣りをするプロのほとんどはブレイドラインを使っていますし、バスマスターやFLWツアーの放送を見ても、かなりの頻度でブレイドラインを使っているのが、独特の糸鳴りでよく分かります。
 数人のプロになぜフロロではなく、ブレイドラインなのかと聞いたのですが、むしろ逆になぜフロロなのかと聞き返されたりしたこともありました。たいていは、「巻き替えの頻度が少なくて済むから」というちょっと意外な回答でした。
 年がら年中釣りをしているプロにとっては、ラインの経費はバカにならず、たとえスポンサーメーカーがいても、無限に供給されるわけではありません。また、フロロカーボンではラインがヨレたり、劣化による強度の不安から、頻繁にラインを巻き替える必要がありますが、この時間がもったいないというのです。
 続いて、フロロカーボンに比べて同じ径ならしなやかで強度があり、感度がいいという理由があげられます。その他、伸びがないのでしっかりフッキングが決まるという話もありました。アメリカの定番、シェイキーヘッドの釣りは桟橋奥へのスキッピングでよく狙いますが、ラインが細いと支柱に巻かれたりしてラインブレイクの心配がありますから、どうしても強いブレイドラインで強引にやりとりをしたいというわけです。
 ディープのドロップショットも、魚探の進歩によって、キャストして釣るスタイルから、バーチカルに釣るシューティングが主流になりつつあり、軽くて風による糸フケが出やすいブレイドラインの弱点があまり影響しにくくなっています。もちろん、その背景には日本のようにノーシンカーや極端に軽いリグを使わない点もありますが・・・。
 そんなわけで、ブレイドラインといっても日本のように0.6号とか0.8号といった極細のものではなく、1.2~1.5号ぐらいの、強度で言えば16~20ポンドの比較的太めのものを使っています。ラインブレイクを嫌い、バスを弱らせずに素早く取り込みたいという理由以外に、アメリカ人は日本人のように複雑な摩擦系ノットでリーダーを結べない点も影響しているかもしれませんが・・・。

スピニングにブレイドライン」への3件のフィードバック

  1. 木本

    僕もここ数年はブレイデッドラインにリーダーの組み合わせでスピニングを使っています。(というかこの組み合わせでしか使っていません。)
    リーダーの太さ、素材を換える事で様々なルアーに対応出来ますし、メインラインの巻き替えの頻度は年一程度。多めに巻いていますので、ささくれ立ったらカットして使えば相当持ちます。
    ちなみにブレイデッドラインによっては糸ヨレが酷くて使い物になりませんが。

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  2. 匿名

    1.2~1.5っていうと、大型のシーバスやヒラスズキに使われる太さですね。これにショックリーダー30ポンドとか。
    アメリカのプロの方はリーダーなしの直結なんですか?滑って抜けないんですかね?

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  3. 読者B

    アメリカでブレイドラインを使う意味合いは納得です。
    さらに詳しく、、、アメリカでも日本と同じくブレイドラインにリーダーをつけて使いますよね?カバーフィッシングではブレイドとフックは直結でもいいと思いますが。オープンウォーターでは、ルアーはブレイドライン直結ではなく、魚からもカモフラージュのためリーダー(フロロかな?)をつけてるのがアメリカでも同じでしょうか?

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