年別アーカイブ: 2012年

ディープクランクがトレンド その2


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 前回、ストライクキングの10XDの話が出ましたが、タックルウェアハウスでは予注の受付が始まっていて、話題を集めています。FLWのサムレイバン戦の放送を見たら、欲しくなるのが釣り人の性ですが、その価格を見てビックリ。なんと14.99ドルです。
 ルアーが6インチサイズという特大クランクであることを加味しても、ストライクキングルアーといえば、どちらかと言えばつい数年前までは安物ブランドだったはずが、クランクベイトを1個15ドルで販売するとは、かなりの強気です。
 最近、ストライクキングから発売されたKVDジャークベイトも9.29ドルもしますし、アメリカのルアー業界はインフレ傾向が続いています。果たして、アメリカのマーケットはこのストライクキングの高級ブランド化への以降を受け入れるかどうか・・・。
 ちなみにこの10XDですが、重さは約2オンスもあって、14ポンドラインで25フィート以上を余裕で潜っていくそうです。個人的にはメキシコでぜひ使ってみたいですが、琵琶湖でも北湖で効くかもしれませんね。
http://www.tacklewarehouse.com/Strike_King_10XD_Crankbait/descpage-SK10XD.html

ディープクランクがトレンド その1


 毎年、この時期になるとシーズンを総括した話題となります。昨年の今頃は、アラバマリグの登場に話題が独占された感がありましたが、今年は昨年のようなトレンドや流行がなかったように見えます。
 ただ、実際は地味ですが、大きなトレンドがあったように思います。今年のアメリカの試合では、ディープクランクがキーとなる試合が多くありました。実際、数社から新しいディープクランクが発売されました。
 エリート・ブルショールズ戦ではブランドン・パラニュークのラパラDT16とストライクキング6XDがウィニングルアーとなりましたし、続くダグラスレイク戦では、優勝したジェレミー・スタークス以外にも多くの選手がルハージャンセンのホットリップス・クランクベイトを使い、ライニングというキャスト後リトリーブをすぐに開始せず、ラインを出しながらエレキで走り、より深く、より長くプロダクティブゾーンを引くテクニックが注目されました。
10xd FLWでもウィーラーレイク戦で優勝したマーク・ローズがディープクランクを使っていましたし、サムレイバン戦では、フィル・マークスが未発売の10XD(写真)のプロトタイプを使い、2位以下に大きく差を付けての優勝を飾りました。特に決勝でのウェイトは30ポンドを超え、その一部始終が放送されたことで、10XDの発売が注目されています。ボクもこの試合にはノンボーターで参戦しましたが、30ポンドなんてあり得ないウェイトです。
 日本ではディープクランクそのものがあまり注目されませんから、ほとんど話題にもなりませんでしたが、この時流は来シーズンにも続きそうな予感です。

これでいいのか滋賀県!


 久しぶりに学生時代からの友人の家に遊びに行ってきました。友人は滋賀県草津市に住んでいます。友人はかつてはバスフィッシングを楽しんでいましたが、今はすっかりご無沙汰のようです。
 小学校に通う長女、長男と話をすると、学校で先生からブラックバスは悪い魚だと教わっているそうです。滋賀県にはバスフィッシングガイドを生業とし、滋賀県に税金を納める県民がたくさんいますし、その他バスフィッシング関連の仕事をしている県民はたくさんいると思います。彼らにも子供がいて、学校に通って(これから通う)います。そんな子供たちの前で、ブラックバスは悪い魚、ブラックバスは琵琶湖にいてはいけない魚だと教えているんでしょうか? それが原因でいじめが起こったとしても、大津市の隠蔽事件のように、きっと「ガイドなんかやっている親が悪い」って開き直るんでしょうね。
 滋賀県を車で走りながら、総選挙のポスターを見て、ふと気がついたんですが、滋賀県には4つの小選挙区がありながら、嘉田知事が代表として旗揚げした未来の党は、一人の候補者も出していません。意味の分からない「びわこ宣言」を行い、近畿圏1450万人の命の水源を放射能汚染から守ると訴えながら、お膝元の滋賀県で候補者を一人も出していないのです。次の知事選で自民党や民主党に対抗馬を立てられるのが、そんなに怖いんでしょうか?
 ”もったいない”知事は、バス駆除なんて実現不可能な目的に半永久?に税金を無駄使いさせ、今度は自身の公務を投げ出して、選挙活動をし、ビジョンも示さず10年以内の卒原発なる、非現実な政策を掲げています。聞こえのいい再生可能エネルギーで今の日本の電力を支えるなんて、まだまだ先の話ですし、「火力でドンドンCO2を排出して、排出権を外国から買えばいい」ぐらいに思っているんでしょうか。日本の対岸、中国沿岸部には数多くの原発が計画&建設されていますが、日本の企業は安い電力の中国に行って物作りし、原発の事故が起これば、結局風に乗って日本に放射能が降ってくるわけで、なんともお粗末な話です。子供手当みたいなバラマキを公約にして、国民をバカにしすぎです。
 とにかく、この”もったいない”知事だけは、都合のいいように”びわこ”を悪用する滋賀県の恥。かつて、小沢一郎は「担ぐ神輿は軽くてパーがいい」と言ったそうですが、まさに適材か。

フカシン・オススメライン


P1080455_640x480 前回、アメリカのプロの間ではスピニングタックルにブレイドラインが主流になりつつあるという話をしましたが、フカシンが愛用しているブレイドラインを手に入れました。
 フカシンが使っているのはよつあみのGソウルSS112というブレイドラインです。フカシンがチャートの目立つラインを使っていたので、以前から気になっていました。
 通常のPEラインはPE、すなわちダイニーマやスペクトラといった商標名の超高分子ポリエチレン繊維を編んだラインのことですが、このよつあみのラインは、PE素材4本とスーパーエステル素材4本の8本ヨリのハイブリッドPEラインだそうです。ちなみにアメリカではPEラインという呼び方ではほとんど通用しません。
 PE素材は強度がありますが、比重が0.97と水に浮き、風に弱い弱点がありますが、半分を比重の大きいスーパーエステル素材をブレンドすることで、全体の比重が1.12まで大きくなっているそうで、シンキングPEラインがうたい文句となっています。比重が1.12ということは、ナイロンラインの比重が1.14なので、ほぼナイロンラインと同じぐらいの比重ということになります。フカシンはこの水に沈む特性が、お気に入りなんだそうです。
 もちろん、このハイブリッド(シンキング)PEラインは、100%PE素材に比べると、強度は劣ってしまいますので、同じ強度を求めるなら号数は大きくなってしまいます。ちなみにフカシンが愛用しているのは1.5号(16ポンド)だそうです。これに7~8ポンドのフロロのリーダーを繋いでいるそうです。チャートのラインはワッキーなどのフォール中のラインの当たりが取りやすくアドバンテージが高いそうです。
http://www.finsntales.com/all/harnessing-the-power-of-finesse-with-shin-fukae/

スピニングにブレイドライン


 最近、アメリカ人と釣りをしてよく感じるのですが、スピニングタックルはフロロカーボンよりもブレイドラインが主流になりつつあります。日本でいうところのパワーフィネスですが、当然アメリカではそんなけったいな英語は通じません。ボクが一緒に釣りをするプロのほとんどはブレイドラインを使っていますし、バスマスターやFLWツアーの放送を見ても、かなりの頻度でブレイドラインを使っているのが、独特の糸鳴りでよく分かります。
 数人のプロになぜフロロではなく、ブレイドラインなのかと聞いたのですが、むしろ逆になぜフロロなのかと聞き返されたりしたこともありました。たいていは、「巻き替えの頻度が少なくて済むから」というちょっと意外な回答でした。
 年がら年中釣りをしているプロにとっては、ラインの経費はバカにならず、たとえスポンサーメーカーがいても、無限に供給されるわけではありません。また、フロロカーボンではラインがヨレたり、劣化による強度の不安から、頻繁にラインを巻き替える必要がありますが、この時間がもったいないというのです。
 続いて、フロロカーボンに比べて同じ径ならしなやかで強度があり、感度がいいという理由があげられます。その他、伸びがないのでしっかりフッキングが決まるという話もありました。アメリカの定番、シェイキーヘッドの釣りは桟橋奥へのスキッピングでよく狙いますが、ラインが細いと支柱に巻かれたりしてラインブレイクの心配がありますから、どうしても強いブレイドラインで強引にやりとりをしたいというわけです。
 ディープのドロップショットも、魚探の進歩によって、キャストして釣るスタイルから、バーチカルに釣るシューティングが主流になりつつあり、軽くて風による糸フケが出やすいブレイドラインの弱点があまり影響しにくくなっています。もちろん、その背景には日本のようにノーシンカーや極端に軽いリグを使わない点もありますが・・・。
 そんなわけで、ブレイドラインといっても日本のように0.6号とか0.8号といった極細のものではなく、1.2~1.5号ぐらいの、強度で言えば16~20ポンドの比較的太めのものを使っています。ラインブレイクを嫌い、バスを弱らせずに素早く取り込みたいという理由以外に、アメリカ人は日本人のように複雑な摩擦系ノットでリーダーを結べない点も影響しているかもしれませんが・・・。

太ラインのススメ その3


 最近の細糸志向に対する警鐘については、それなりに反応があります。まあ、これはバスフィッシングに限らず、いろいろな釣りで日本は細いラインに頼ろうとする傾向が強いように思います。アユ釣りなんかは、仕掛けが繊細になりすぎて、入門者にとって敷居の高い釣りとなり、結果的に廃れてしまいました。
 例えばブレイドライン(PEライン)の場合、日本人は「同じ強度で太さが半分」みたいな発想を持ちますが、アメリカ人は「同じ太さで強度が倍」みたいな発想を持ちます。この違いは両者の釣りスタイルにも大きく反映されています。
 先日、利根川で行われたバサーオールスタークラシックもアメリカ組の選手と日本組の選手のタックルの違いが顕著でした。日本人は「太いと食わない」という洗脳にも似た固定観念に支配されている感じです。
 特にJBの試合は総重量制ではなく、ポイント制を採用しているので、ビッグウェイトを出すことよりも、絶対に外さず無難に釣ることが求められていますから、プラクティスのスタイルから、無難な釣りを目指してしまい、これが選手のライトライン化に拍車をかけているように思います。
 選手にしてみれば、ルールだから仕方がないのでしょうが、スモラバやライトリグの試合ばかりされても、正直、外野のボクたちにとっては、あまり興味がわきませんし、業界のことを考えるなら、せめて総重量制にしてもいいと思うのですが、何が都合が悪いんでしょうか? アメリカの試合が面白いのは、ビッグウェイトを持ち込んで大逆転があるからだと思うのですが・・・。

やればできる・・・はず


 先日、初めて亀山ダムに行ってきました。関東では知らない人がいないメジャーレイクですが、イメージしていたのとはかなり違う釣り場でした。関西にはあまり見られないタイプのリザーバーで、ボート屋さんが7軒もあって、その盛況ぶりに驚かされました。
 亀山ダムと言えば、盛期にはレンタルボートが300以上も浮かぶハイプレッシャーレイクという印象が強いですが、意外に関東ではよく釣れる(魚影の濃い)釣り場のようです。
 というのは、いつまでもバスフィッシングが楽しめる釣り場を守ろうと様々な努力が行われている成果が実っているからだそうです。例えば、バスが減るとお客さんが減ってしまうという当たり前の危機感から、ボート屋さんが申し合わせて、スポーニング期の大会を禁止し、4月中旬から5月中旬の1カ月間、すべてのお客さんに対し、釣れたバスのキープを禁止し、釣れたバスはその場で速やかにリリースするように促しているそうです。その他、アラバマリグを禁止にしたりと、日本の釣り場の中では最先端を走っているという感じです。
 こういう成功例は、ぜひ大々的にアピールして、他の釣り場も見習ってほしいものです。その一方で、ルールを決めたら、誰もキープする人がいなくなるなら、いっそのことシーズンを通して、キープするのを禁止にする方向で進んでいけば、さらに釣り場の回復に繋がるはずです。
 とにかく、亀山ダムは素晴らしい釣り場でした。また、来シーズンぜひ遊びに行きたいです。

太ラインのススメ その2


 確かにラインは細くなればなるほど、飛距離は伸び、風や水流の影響を受けにくく、より自然にルアーを送り込むことができ、バスからもラインが見えにくいので、バイトは得られやすくなります。これは水深があればあるほど、透明度が高くなればなるほど、アドバンテージを発揮します。
 しかし、一方でラインが細くなればなるほど、ラインを切られるリスクが高くなります。また、仮にランディングできたとしても、取り込みに時間を掛けるすぎるために、バスが弱ってしまい、キープするとすぐに死んでしまうケースも出てきます。また、ラインが太ければ外れたかもしれないルアーまでも、軽く根掛かっただけでラインが切れてしまいます。
 ボクはいつも不思議なんですが、獲れる確率が低くても、極端に細いラインを使う人がいます。獲れたとしてもラッキーなだけで、自慢にはなりません。たいていそういう人は、悪びれることもなく、平気で切られたと言っています。ラインを切って逃げたバスはその後どうなるか考えたら、無神経に毎度毎度、切られたなんて言えないはずです。掛けた魚は確実に獲れるラインで、バスと対峙するのが最低限のマナーだと思います。
 ボクは今シーズン、ラインブレイクは1回(55ポンドのブレイドラインを根ズレで切られました)。昨シーズンもラインブレイクは1回(20ポンドのフロロを切られました)です。ラインブレイクのことを思い出すと、今でも苦い思いですし、来シーズンこそはラインブレイクをゼロで終えたいです。
 そこで来シーズンは普段使っているラインよりも1ランクでも2ランクでも太いラインを使うように心がけてはいかがでしょうか? JB等のトーナメントでも本気で環境問題を考えているなら、使用できるラインの最低基準をせめて4ポンドくらいまでにしてもらいたいものです。

ズームのクロステール


Zoomzdropworm 安心&低価格ブランド、ズームからまたまた新作の発表です。Zドロップワームという名で、名前のごとくドロップショット用にデザインされています。
 サイズは4インチで、ミートヘッドボディーにクロステールがくっついたような形状です。15本入りで3.79ドルだそうです。
 正直、このジャンルはハンドポアワームには勝てないと思うのですが、ズームのお膝元、レイク・レニアでの2度のフォレストウッドカップで、ロボワームが大人気となったのが、どうにも我慢ならんのでしょうか? 
 ただ、琵琶湖で流行っているジャコビーのジグヘッドみたいな使い方をすると、意外にイケているかもしれませんね。

太ラインのススメ その1


 いよいよ12月。もう釣り納めという方も多いと思います。今シーズンの釣りはいかがだったでしょうか? いい釣りができた人、そうでない人、いろいろな方がいると思います。
 それでは来シーズンの目標はいかがでしょうか? 自己記録の更新やトーナメントで好成績を残すなどの具体的な目標を掲げるのもいいですが、ボクの提案、「ラインを一回り以上太くする」という目標はいかがでしょうか?
 最近の日本は、ますますラインが細くなる傾向にあり、これもバスへの負担、釣り場の衰退に拍車をかけているような気がします。細いラインは”禁断の果実”で、慣れてしまうとなかなか太いラインに戻れません。
 日本のバスアングラーの最高峰のトップトーナメンターは、今ではあり得ないぐらい細いラインが常識になりつつあります。スモールマウス戦で1.5ポンドのラインを使うとか、ベイトフィネスで3.5ポンドを使うとか、よくまあ、恥ずかしくもなく平気で言えるものです。
 日本のバスアングラーの手本となるべきプロの中のプロが、これでは将来が不安です。そもそも、「よい子(素人)はマネしないでね」というなら、そんなプロは必要ありません。
 村田基さんのように太いラインを推奨する人が最近ではほとんどいなくなってしまい、「細いラインで釣るのがカッコイイ」みたいな空気さえ感じます。極端な話、ラインを細くすれば、誰でもヒットさせやすくなりますが、それでは自慢になりません。誰よりも太いラインで、ヒットさせてこそ、プロといえるのではないでしょうか?
 ボクはこれまで、スピニングタックルはフロロの場合、最低でも5ポンド、最大7ポンドまでを使っていましたが、今シーズンから8ポンドラインを導入しました。確かに、最初はかなり釣りづらかったですが、ラインメンディングやキャストコース等、いろいろ工夫していくうちにかなりストレスなく釣りができるようになってきました。ラインを太くすることで分かる真実もあるものです。安易に「3ポンドラインじゃないと食わない」と決めつける前に、6ポンドラインで食わせる努力や工夫もまた、バスフィシングの面白さだと思うのですが・・・。