日別アーカイブ: 2011年11月2日

アラバマリグから何を学ぶ? その2


 ポール・アライアスがアラバマリグで持ち込んだ100ポンドオーバー(4日間)は、この時期のガンターズヴィルでは驚愕のウェイトでした。同じくガンターズヴィル戦で7位でフィニッシュしたジェイ・イェラスがアラバマリグを使用したのはトーナメント3日目になってからだったそうです。この日、ジェイは自身のベストエリアで単体のスイムベイトをキャストして、約11ポンドのリミットメイクをした後、アラバマリグを初めて試し、21ポンド8オンスまでウェイトを伸ばしたとコメントしています。つまり、アラバマリグは今までそこにいても口を使わなかったバスにスイッチを入れ、バイトに持ち込む何か(アメリカではトリガーと呼んだりします)があるということになります。
 あんな不細工な巨大な傘の骨のようなリグがルアーの真ん前にあっても賢いはずのバスが食ってしまうわけですから、バスにはワイヤーなんか見えていないということになります。または、見えていても気にならないほどのバスを本気にさせて盲目にバイトさせてしまう何かがあるということになります。
 つまり、バスはスクールするベイトをより本物のエサと認識する習性または本能があるということでしょうか? 実際、自然界ではエサとなるベイトが1匹で泳いでいる状況ってあまり見かけませんし、バスにとってもそんな”独りぼっち君”に出くわすチャンスって多くないのではないでしょうか? つまり、バスにとってベイトとは”群れで泳いでいるもの”という刷り込みがされているなら、単体で泳ぐルアーには違和感があるのかもしれません。
 アラバマリグはリアクション系の釣りではなく、見せて食わせる釣りだと思います。つまり、遠くからでもバスがルアーに気が付いて、バスからルアーに近づいてきてもらわなくてはいけません。単体のスイムベイトよりも複数のスイムベイトの方が水を攪拌する波動が大きいわけですから、遠くのバスにも気が付いてもらいやすいとも言えるでしょう。ただ、ビッグベイトが登場した頃は、ファーストインパクトのおかげで多くのバスが浮いてきたように、アラバマリグもファーストインパクトで釣れているだけで、アピール度が大きい分、みんなが使うと、あっという間にスレてしまうかもしれません。