年別アーカイブ: 2011年

メイド・イン・ジャパンの底力


P1040178  天秤などの仕掛けメーカーのセイコーからアラバマリグ風のシークレット・リグが発売されました。価格は800円でした。ネットで検索すると、700円を切る価格で売っているところもあるようです。しかもメイド・イン・ジャパンです。
 ヘッドはありませんが、スリーブ止めした部分は熱収縮チューブでキレイに処理されています。ワイヤーは4本が1.0mm径で、センターの1本は約2cm長く、1.2mm径という凝った作りになっています。
P1040179  さらに、ワイヤー先端部はすべてロウ付け処理されています。しかも、ロウ付け処理はローリングスイベルを通してからされています。これって、非常に面倒な作業で、ロウ付けしてからスプリットリングを介してスイベルを止める方が簡単ですが、妥協がありません。スイベルやスナップも丈夫なサイズが付いています。
 「安かろう、悪かろう」のはずが、文句の付けようがありません。さすがは仕掛けのプロです。自作するよりお手頃です。これから、続々とルアーメーカーから高いアラバマリグ風便乗商品が出てきます(噂ではトータルで軽く10万個を超えるそう)が、メーカーさんもショップさんも早く売り逃げないと、最終的にどこかがババを引くことになりそうですね。

アラバマリグブームを決定づけた試合


 FLWツアーオープン、ガンターズヴィル戦の翌週にケンタッキー・レイクで行われたエバースタート・チャンピオンシップのテレビ放送がFLWのサイト上でアップされました。年末年始のテレビがつまらないと思っている人は、暇つぶしにいかがでしょうか?
 アラバマリグを見たことも聞いたこともなかった人たちが、ポール・アライアスの優勝を聞いて、アラバマリグに翻弄され、結果的に上位陣をアラバマリグが占めるという結果になった試合です。
 ケンタッキーレイクはケンタッキー州とテネシー州の州境にあり、ケンタッキー州側では5本フックのアラバマリグが合法ですが、テネシー州側では5本フックは違法で、5本中フックは1本とするか、フック付きでトータル3本までしか使えないという変則ルールで行われた試合でもありました(テネシー州側で5本フックを誤ってキャストした人は失格になりました)。
http://www.flwoutdoors.com/flwondemand.cfm?vid=16901

ベル麻痺予防してますか?


 22日、大塚茂さんから突然メールをいただきました。内容は琵琶湖での釣行後、http://granbass-blog.teckellure.com/2010/06/post_e53f.html”>ベル麻痺になってしまったかも、というものでした。ボクのブログで過去にベル麻痺について書いたことがあり、それがきっかけでベル麻痺を知ったそうです。
 アメリカでは年間約4万人が発症しているというベル麻痺(ウォータースポーツ&レジャーが盛んだから?)ですが、日本ではほとんど耳にしません。大塚さんも最初に行った耳鼻科では原因不明と診断されたそうです。
 ”ベル麻痺”と検索しても、水際のスポーツとの関連に言及したサイトは見あたりませんが、英語でBell’s Palsyで検索すると、バス関係のフォーラムなどでも多くヒットしますし、http://granbass-blog.teckellure.com/2011/05/post_3f87.html”>耳栓が有効な予防方法であることは、よく知られているようです。
 ベル麻痺はほとんどの場合は自然に治癒するそうなので、それほど心配するようなことではなさそうですが、治るまでに何カ月も掛かることもあるそうなので、ならないにこしたことがありません。
 バスボートなどで強風(特に湿った空気)が直接耳に吹き込むような状況があまりよくないようなので、長時間走るようなときは、耳栓をする、バフなどを被って耳をカバーする、セイブフェイスマスクを被るなどの対策が必要だと思います。
大塚さんのブログ
http://www.bass.co.jp/blog.php?mode=permlink&uid=2809

エレクトロニック・フィーディング・スティムレーター


Img_2240 ハイドロウェイブは以前、日本でも少し話題となったバイオソニックBSXのシステムを買い取り、新たにスタートしたニューブランドです(BSXはもうありません)。
 ハイドロウェイブは本体を小型化し、インターフェイスもシンプルになって、アメリカの小売価格も400ドルを切る価格で、BSXよりもお手頃価格となっています。
 実は今年のバスマスタークラシックで、優勝したKVDがこれを使っていたのですが、KVDクランクが話題先行となって、ハイドロウェイブはそれほど大きな話題にはなりませんでした。実際、KVDはいつも勝った試合で、BSXやハイドロウェイブのおかげとコメントしていますし・・・。
 今年のICASTではブースが出ていたので、直接メーカーの方から使い方等をいろいろ教えてもらいました。プレインストールされているサウンドは6種類で、BSXに比べて使いやすい印象を受けました。
P1040021  そんなハイドロウェイブですが、アラバマリグで話題となったFLWオープンのガンターズヴィル戦のTVでポール・アライアスが使っているシーンがあります。ポール・アライアスがハイドロウェイブのスイッチを入れて、一投目でいきなりキッカーフィッシュを釣ってしまいます。でき過ぎなぐらいのプロモーションです。ちゅうど、放送開始から33分13秒のところです。興味のある方は注意して見てください。
 ちなみに、先日会ったフカシンも最近導入したと言っていました。
http://www.flwoutdoors.com/fishing-articles/153143/lake-guntersville-tv-show-alabama-rig-insanity/
http://www.hydrowave.com/

2011年流行語大賞は・・・


 毎年、この時期になると流行語大賞を決めていますが、今年は文句なしにアラバマリグでしょう。登場こそシーズン終盤でしたが、インパクトでは他を圧倒しています。
 先日、とある忘年会で”アラバマ”という単語を禁句にするゲームをしましたが、ついつい口を滑らせて、5000円も罰金を払わされてしまったほどです。
 来年はアラバマリグスタイルがトーナメントで禁止になるかどうかも注目です。個人的には署名もしましたし、ぜひ、そうなってほしいものです。わざわざアメリカまで行って、試合であれを投げるのだけは勘弁してほしいです。
 流行語大賞のその他の候補としては、スクエアビルやワンテンでしょうか。いずれも流行りましたが、アラバマリグでかき消された感じです。
2009年の流行語大賞
http://granbass-blog.teckellure.com/2009/12/2009_in_usa_54b.html”>http://granbass.blog.ocn.ne.jp/granbass/2009/12/2009_in_usa_54b.html
2010年の流行語大賞
http://granbass-blog.teckellure.com/2010/12/2010_in_usa_d28.html”>http://granbass.blog.ocn.ne.jp/granbass/2010/12/2010_in_usa_d28.html

アラバマリグの集魚力


 FLWオープンのガンターズヴィル戦のTV放送はもう、オンラインで見ましたか? この放送はいろいろなヒントをボク達に教えてくれます。
 中でも興味深いのがこの試合6位でフィニッシュしたトロイ・モローです。彼は3日目に19ポンド6オンスを持ち込み、3位で決勝を迎えているのですが、決勝では全員がアラバマリグを使って入れ替えを繰り返す中、唯一リミットメイクすらできず、3匹11ポンド2オンスという結果で順位を落としてしまいます。
 その理由が放送内容で明らかになります。実はトロイ・モローはアラバマリグを1個しか持っておらず、酷使した結果と根掛かりなどの影響もあって、ワイヤーが折れて、4本、3本となり、最終的には2本になってしまうのです。そして、本数が減ってからはキャッチできていないとコメントしています。
 実はボクも何度かサンビキリグを試してみましたが、アラバマリグスタイルのような爆釣経験はできずにいます。もちろん、単体で引っ張るよりは効果を実感していますが・・・。
 つまり、アラバマリグの集魚力は残念ながら5匹と3匹では効果が大きく違うということになります。集魚力とベイトの数が比例するなら、6匹以上にすれば、さらなる集魚効果があることが予想できます。
 冷え込んだ影響もあるのか、みんなが投げすぎた影響なのか、最近の琵琶湖ではアラバマリグにバスがスレつつあるなんていう話を耳にしますが、思い切って10匹ぐらい泳がせたらどうなるか、誰か試してみてはいかがでしょうか? もちろん、フックは本命の1本でお願いしますが・・・。

アーロンな新色


P1040062_496x640 ボクがどうしても1匹を釣りたいときに、最後の手段で取り出す奥の手”ロボワームの6インチストレート”にナイスな新色が出ていたので、さっそく買ってみました。
 1色目はアーロンズ・モーニングドーン。2色目はアーロンズ・プロシャッド。どっちもクリアウォーター系の釣り場で効きそうないい感じです。
 先日、さっそくアーロンズ・モーニングドーンをドロップショットで試して、小型ながらスポッツを釣ることができました。ヘビーローテーション入り決定です。

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チャターベイトとアラバマリグ


Mannarside_2 アラバマリグ旋風で各メーカーが醜いパクリ合戦のの昨今ですが、2006年初頭にも同じようなことがありました。今回のアラバマリグほどの衝撃ではありませんでしたが、チャターベイトの登場は当時の大きなトレンドとなって、コピー合戦を起こしました。さらにルアーパーツメーカーがブレードを作ってメーカーに卸したものですから、ジグが作れるメーカーは次々といとも簡単にコピー商品をリリースしました。
 ガレージメーカーだったラドルアーズから販売権を買ったZ-manは、約4年経った2009年12月にようやくパテントを正式に取得しました。しかし、その後もアメリカのマーケットからチャターベイト系が消えることはありませんでした。
 ところが、今年の6-7月あたりにチャターベイト系のルアーを販売している各メーカーには日本でいうところの内容証明が届いたようで、各メーカーはチャターベイト系の製産・販売をストップしたようです。現在各ショップに残っている在庫がなくなると、今後は本家本物のチャターベイトしか手に入らなくなるというわけです。

 アラバマリグは現在、パテント申請中で、アラバマリグの販売権を買ったマンズが今後どんなアクションを起こすか興味深いですが、いずれにしても時間が掛かるのは間違いがなく、その間は赤信号みんなで渡ればなんとやら・・・、という状況のようです。ワイヤーを束ねてスナップ付きスイベルを付けただけで、20ドル超で飛ぶように売れるわけですから、メーカーは今のうちに儲け逃げというわけです。
 ちなみにZ-man社が取得しているパテントはUSパテントだそうで、日本の市場には効力がないようです。

禁断の果実 その4


 そもそも、アメリカのようにゲームフィッシングに規制のない日本では、何も5本バリにこだわる必要もありません。アラバマリグが登場するやいなや、テストもろくにしないで全く同じ仕様を猿マネするのは芸がなさすぎです。よく日本のテレビが中国の最近のパクリ事情を面白おかしく報道しますが、「目くそ鼻くそを笑う」とはまさにこのことです。
 バスのダメージを考慮してフックを1本にするなら、他のティーザー同士がキャスト時に絡む心配も少ないわけですから、ティーザーは5本だって、6本だって、10本だっていいはずです。バスがベイトの群れに反応するなら、ルアーは多いほど集魚効果が大きいはずです。
 そして、投げやすさや収納面など、いろいろ考慮して、一番汎用性の高い方向に落ち着いた結果が5本なら仕方がありませんが・・・。
 もちろん、フックを1本にして、100%そこへバイトさせることはできませんが、スピナーベイトだって、ブレードにバイトすることだってありますし、ルアーのフッキング率なんて実は低いものです。それがゲームってものです。より確率よく真ん中にバイトさせるために創意工夫するのがバスフィッシングの醍醐味ってものです。
 フック付きをセンターの後方に大きくずらせば、群れからはぐれ気味のベイトを演出できるので、バイトさせる確率はかなり高くなるはずです。さらにフック付きだけラトルを挿入してみたり、テールをチャートにディッピングダイで染めてみたり、エラのあたりを赤く塗って弱ったベイトを演出したり、カラーを変えてみたり、テールアクションの違うベイトを使ったり、サイズを変えてみたり、スクラウンジャーやチャターベイトにしてみたり・・・。試してみるパターンはいろいろあります。