日別アーカイブ: 2011年10月26日

アラバマリグ騒動?


044522  今季のトーナメントシーズンももうほぼ終わりですが、とんでもないリグが登場したものです。FLWツアーオープンの最終戦、レイク・ガンターズヴィルでは最終的に決勝に進んだトップ10の選手、全員がアラバマリグをキャストしたそうです。コアングラーで優勝したアングラーも、アラバマリグを使ったみたいです。
 今やネット上でもアラバマリグの話題で持ちきりで、かつてのチャターベイトの登場を思い出す勢いです。アラバマリグを製造・販売するメーカーには電話&注文が殺到したみたいで、いまや入手困難となっています。ホームページを覗くと、カラー限定でバックオーダーを受け付けている状態で、納期は約5週間となっています。
 すでにアラバマリグを手に入れたアングラーが今週行われるPAAのTTBC(トヨタ・テキサス・バス・クラシック)(レイク・コンロー)やエバースタートのチャンピオンシップ(ケンタッキーレイク)のプラで結果を出しているという噂も聞こえてきます。
 ところがネット上では、あれは禁止にするべき、なんて言う声も上がって賛否両論あるのが現状です。トーナメントのルールで、規制できなくても、州のレギュレーションによっては使用ができない湖も出てきそうです。実際、FLWは急遽10月25日に正式にアラバマリグに対する文書を発表しました。それによると、今週行われるケンタッキーレイクでは、テネシー州のレギュレーションが適用されるのですが、このレギュレーションに問題が出てきそうなのです。
 テネシー州のレギュレーションでは、アンブレラリグに関する記載があって要約すると下記の通りだそうです。
・アンブレラリグとは4個以上のルアーまたはエサを同時に一組のロッド&リールで使用するリグ
・アンブレラリグはシングルフックのみ使用できる
・フックサイズが6番以上の場合、アンブレラリグではフックは1本しか使用できない
 つまり、アラバマリグをケンタッキーレイクで使用するには5本のスイムベイトの内、フック付きは1本、フック無しが4本(つまり集魚効果のみ)とするか、スイムベイトを3本(フック付き)までとするか、または6番未満の小さなフックの付いたジグヘッドを使うか、という3通りの制限付き使用が認められることになります。この中で、現実的な選択はスイムベイトを3本までにする方法となってしまいます。
 その凄まじいアンビリーバボーな釣果は本物ですが、チャターベイトのブームとの大きな違いは、アラバマリグ自体に対する肯定派と否定派の意見が大きく分かれる点です。ボク自身、正直アラバマリグには否定的な立場です。というよりもショックです。あんなシャンデリアというか、傘の骨みたいな大雑把なワイヤー仕掛け(アンブレラリグとも言う)に、スイベルを介して直付けされたルアーをバスが食ってしまうなんて・・・。ボクの知っているバスという魚はもっと賢いはずだったのに・・・。
 ルアーを複数付けること自体には反対はしませんが、限度ぐらいあるでしょう。いくらなんでも、アラバマリグは酷すぎます。キャストなんてたいへんです(ロングキャストなんて無理)し、スマートさに欠けます。ヒットした魚には他のルアーのフックが刺さってしまうし、魚にも優しくありません。リグが重くて、魚とのファイトも楽しめません。とにかく、今週の2試合の結果がどうなるか注目です。