カテゴリー別アーカイブ: タックルネタ

ウォブルヘッドのススメ その3


ウォブルヘッドで重要なのがヘッドウェイトの選択です。元祖のジーンラルーのハードヘッドの場合は、少し変わっていて、3/16、5/16、7/16、11/16、1ozというバリエーションがあります。KVDは3/4ozが基本とも言っているように、まずは少し重いかなというぐらいのウェイトで、やはり少し速いかなぐらいのスピードから始め、ボトムにタッチするかしないかの微妙な感触をつかみます。
ヘッドがボトムにスタックしすぎない程度の一定のスピードでラインを張り続けていれば、そうそう根掛かりはしません。この要領はウィードに突っ込みすぎない程度にウィードトップをかすめるようにスイムジグを引くのと同じです。
スピードが速すぎると感じたら、ヘッドのウェイトを落としてスピードも落とします。逆に深くてうまくボトムタッチができなければ、スピードを落としたり、ヘッドウェイトを重くして対応します。もちろん、トレーラーのサイズを変えたり、ラインを少し細くして調整することも可能です。
リールはギア比の高いハイスピードモデルが向いています。ロッドは7ftぐらいのミディアムクラスが個人的には使いやすいと思います。ラインはフロロの14-16ポンドがいいと思います。
キャストしたら、あまりフリーフォールで着底させず、ラインを張って落とすか、すぐにリトリーブを開始します。ロッドはラインに対して一直線上になるように構えて、一定スピードでリトリーブします。ボトムに軽くスタックしたら、リールのハンドルを強く回して外します。ロッド操作で外したり、ロッドの弾性を利用しないのがコツです。
アタリはフッと軽くなったり、重みを感じるような感じだったり、クランクベイトのアタリに似ています。早合わせは厳禁で、スイープ気味に大きなストロークでフッキングします。

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ウォブルヘッドのススメ その2


なぜ、ウォブルヘッドなのか? これを理解せずにこの釣りを始めても、なかなかその有効性が見い出せません。この釣りに関しては以前にも紹介しましたが、元祖のトミー・ビッフルやKVDがYoutube動画で解説しているのが、分かりやすいです。
ウォブルヘッドはジグ系ではなく、巻物系のルアーです。フラット気味のハードボトムを広く探るために生まれました。クランクベイトのリップでボトムを叩くがごとく、リトリーブしてヘッドをボトムにゴツゴツ当てるのです。そして、クランクベイトよりも広く確実にボトムを叩くことができるのが利点です。
ただ、ボトムをズル引いたりステイさせるわけではありません。あくまでボトムを当てながらステディーリトリーブが基本です。ここがジグ系の釣りと違うところです。
フットボールヘッドなのは、浮き上がりを抑え、ボトムコンタクトのアタリを強くする狙いがあると思います。KVDがこの釣りに関してYoutube動画で、”The head is bouncing around, making a lot of noise, kicking around, and the body is jumping around behind it”と表現しているように、ヘッドがハードボトムにゴツゴツと音を立てながら当たり続けることで、ヘッドがイレギュラーにバウンドして、ジョイントで繋がったトレーラーが左右、上下に大きく揺れるというわけです。
そう聞くと根掛かりが多発しそうな気がしますし、実際ボク自身も最初は根掛かりしまくりました。ただ、根掛かりが多いのは、たいていの場合はリトリーブスピードが遅すぎるのが原因です。逆を言えば、根掛かりしないぐらいのスピードが正解なのです。
ちょうど琵琶湖のウィードフラットで、ウィードに突っ込みすぎない程度にウィードトップをかすめながらスイムジグを引くのと似ています。

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次のトレンドはヘアージグ? その1


これまでアメリカのトーナメントシーンから数多くのトレンドが生まれてきました。最近だけでもアラバマリグやウルトラディープダイビングクランク、マグナムスプーンなど、ちょっと前ならチャターベイトやパンチングなど。これらって、不思議とバスマスターではなく、すべてFLWが発信源となっています。B.A.S.S.発信ならウォブルヘッドがありますが・・・。
実は昨年、マグナムスプーンの強烈なインパクトで、陰に隠れてしまったもう一つのトレンドがあります。それがヘアージグです。ヘアージグと聞いても、他のトレンドと違って、昔からあったルアーだけに、インパクトは薄いですが、あえて言うならビッグヘアージグです。ヘッドウェイトは1/2~3/4オンスで、全長は6インチ近くにもなります。バックテールジグやプリーチャージグ、フェザード・バックテールジグなんて呼び方もあります。
このビッグヘアージグですが、マグナムスプーンと同じくテネシーリバー水系が発信源となります。この水系に多く生息するギザードシャッドを補食しているバスにスイッチを入れるキーがあるようです。
昨年のFWツアーでは、ピクウィック・レイク戦やケンタッキー・レイク戦、B.A.S.S.エリートシリーズの特別オープン試合となったバスフェスタが開催されたチカムーガ・レイク戦でビッグヘアージグが使われました。特にチカムーガ戦では優勝したFLWツアープロのジェイコブ・ウィーラーの他、KVDも使っていたことで一気に注目度が上がりました。
すでにアメリカでは多くのメーカーからこのタイプのビッグヘアージグがリリースされ始めています。といってもローカル色の強いルアーであることに違いありません。マグナムスプーン同様、全米でトレンドになるようなことはなさそうですが、意外にマグナムスプーンが威力を発揮した琵琶湖では、ビッグヘアージグが効くかもしれません。

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違いの分かる男


P1130942 (640x479)   花粉で花がムズムズし始め、いよいよ春の到来を感じるようになってきました。春といえば、個人的にはシャロークランクです。まだ、ボクの背中をポンッと押してくれるほどの陽気が続かないので、完全な釣りモードというわけには行きませんが、そろそろ準備だけでもと、ルアーをいろいろいじり始めました。
ここ2年ぐらいは気に入ってローテーション入りしているミブロのバレットヘッドですが、よく見るとラインアイの位置というか、角度というか、微妙にポジションの違うのがボクのボックスの中に存在します。
ツカケンさんのブログによると、何度もマイナーチェンジを繰り返しているそうなのですが、ボクの持っているのは、たぶん2014年のマイナーチェンジ前とマイナーチェンジ後の2タイプだと思われます。
このあたりを詳しく説明しないところは、ツカケンさんの憎い戦略というか、クランクオタクのツボをよく突いているところでしょう。そんなツカケンさんの「気付いてね」というオタク心をくすぐる演出を、得意気にブログで披露してしまうボクって、デリカシーのないヤツなんでしょうね。
写真で比べると明らかですが、マイナーチェンジ前のラインアイはボディに少し埋まっているのに対して、マイナーチェンジ後のラインアイは少し飛び出して角度も少し上向きになっているような感じです。
ツカケンさんのブログによると、マイナーチェンジ後は”ステディリトリーブ時における限界スピードを大幅にアップ”させたそうなので、高速リトリーブ向きということになります。
次回の釣行の際は、このあたりの違いを確認しながら、使い比べてみたいと思います。

マイナーチェンジ前

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マイナーチェンジ後

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ブレードジグの秘密 その2


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ブレードジグにとっての命は、まさに文字通りブレードです。ブレードの形状は、ほとんどの場合、オリジナルのチャターベイトの六角形の形状をコピーしています。中にはその六角形の形状が少し違うものもありますが、たいていはほぼ近い形です。そんな中、実は大きく違うのがその厚みです。
いろいろなブレイドジグのブレイドの厚みを測ってみると、いろいろ面白いことが分かります。元祖のオリジナルチャターベイトが極薄素材で、日本のメーカーの多くが、極薄系で追従したのに対して、最近発売されているブレイドジグはブレイドが厚めになる傾向にあります。これは偶然でしょうか?
0.25mmと0.5mmでは厚みは2倍も違い、当然重量も2倍違うことになります。一般にブレードは薄くなるほど水切れがよく、アクションがハイピッチになって、バイブレーションのような微振動になるのに対して、ブレードが厚くなるほど、トルクフルなクランクベイトのような強振動になります。また、同じヘッド重量、同じトレーラーなら、ハイピッチなアクションほど、浮き上がりやすく、レンジが浅くなるような気がします。
どちらが絶対に釣れるとは言えませんが、これらの特徴を理解して使い分けるのは非常に面白いと思います。

ブレード厚
オリジナルチャターベイト 0.25mm
オリジナルチャターベイト・エリート 0.4mm
フェニックス・バイブレーティングジグ 0.4mm
モグラチャター 0.25mm
DKチャター 0.2mm
ブレイクブレード 0.3mm
ワイルドヘッダー 0.25mm
Bカスタムチャター 0.3mm
トライクチャター 0.35mm
ピュアポイズン 0.25mm
リベンジ・バイブレーター 0.5mm
アディー 0.5mm
モザイクチャター 0.5mm

ブレードジグの秘密 その1


Z-Manがチャターベイトのパテントを取得しても、どこ吹く風よと日米でブレードジグ(ここではあえて、チャターベイトとは呼びません)がいろいろ発売されています。赤信号みんなで渡れば怖くないというわけですが、Z-Manがここだけは許せないとばかりに、見せしめというか生け贄になったのがフェニックスのバイブレーティングジグでした。

フィニックスのバイブレーティングジグは、ブレット・ハイトが好んで使い、多くの試合で好成績を残し、チャターベイトの最大の驚異となりました。そんなわけで、今は廃盤となって入手困難となった今も、バイブレーティングジグは釣れるという神話はますます大きくなっています。

そんなバイブレーティングジグに対抗してZ-Manが作ったのが、チャターベイト・エリートでした。ブレット・ハイトが昨年のレイク・セミノールで開催されたエリート戦で優勝した際に使用したルアーは、公式にはこのチャターベイト・エリートだったと発表されていますが、実際はバイブレーティングジグを使っています。ブレット・ハイトは一生分のバイブレーティングジグのストックを持っているそうです。

一見すると、どこのチャターベイトも似たような感じですが、なぜ、バイブレーティングジグが釣れるのでしょうか・・・。日本ではチドることばかりに注目がされていますが、もっと単純なところに秘密があるような気がします。 P1130922 (800x551)

ラパラのワンテン


ラパラが今月発売予定のシャドーラップの正体がが分かりました。”Most dangerous moves ever.” なんか思わせぶりなバナーが登場し、ネット上でどんなルアーなのかと期待させられましたが、ただのミノータイプのルアーでした。正直ちょっとガッカリしました。ついにラパラもワンテンに勝負です。

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ヤマモトさんちの新顔


GYCBの新タイプベイツが発表されました。一つは3.75インチのバジングフロッグ系、ヤマフロッグです。いわゆるホニートードのようなカマ状のウルトラバイブテールではなく、厚めのツインカーリーテールとなっています。ただ、スローリトリーブでもしっかり動くように、テールの一部を薄くする工夫がされています。
GYCBの塩たっぷりのマテリアルって、キャスト&リトリーブを繰り返すような釣りは不向きな気がするんですが、このヤマフロッグはどうなんでしょうか? 5本入りで7.19ドルと、ちょっとお高めです。
もう一つ興味深いのはカリフォルニアロールという名のスペードテールワームです。5インチサイズのリーパー状のスペードテールが付いた珍しいタイプのワームです。10本入りで6.39ドルだそうです。129-968california-roll

 

ルアーオブザイヤー2014


 さて、2014年最後の更新は、毎年恒例のルアーオブザイヤーです。個人的に大活躍したルアー、記憶に残るキャッチをもたらしてくれたルアーを選んでいるわけですが、今年はちょっといつもと違う視点で2つのルアーを選びました。
 一つはデプスのマツバズ、もう一つはアイマのUSバズです。実は個人的には、昨年に続き、今年も腱鞘炎になるぐらいワッパープロッパーを投げすぎたせいで、これらの2つのバズを投げる機会を逃してしまい、それほど釣果に恵まれたわけではありませんでした。ただ、この2つは久しぶりに登場した名品バズだと思うので、ルアーオブザイヤーに選出しました。
 世の中にはたくさんのシングルバズベイトがありますが、ほとんどのバズは市販の同じペラを付けたものばかりで、それはそれで使えないわけではないですが、オリジナリティにおいては物足りないものがほとんどです
 今年発売されたこれら2つのバズは、まさに甲乙付けがたいよくできたバズベイトです。2つのバズベイトに共通して言えることは、釣れる”音”にこだわって作られている点です。共に琵琶湖のビッグバスをターゲットにしているだけに大きめのフックが付いている点もボク好みです。
 そもそもバズベイトの命はプロップです。2つのバズベイトが興味深いのはともに左右非対称のオリジナルプロップを採用している点です。ともにメッキではなく、アルマイト処理をしているのも音にこだわった結果でしょう。
 マツバズは一見するとセンターバランスのノーマルタイプのプロップですが、厚みが0.7mm、左右非対称の形状でさらに大きい方のペラに鉛シールを貼ることでトルクフルな遠心力を生み、大きい方のペラだけシャフトに接触します。
 オリジナルのリベットやバズベイトでは異例の1.8mmワイヤを採用し、プロップの摩擦係数を大きくして、スクイーク音を発生させます。
 USバズはオフセットタイプの0.7mm厚の左右対称形状、マツバズよりも一回り大きめのプロップとなっています。やはり大きい方のペラだけが1.2mmのシャフトに接触します。廃盤ながら一部のマニアの間では名品として愛用されているエクスキャリバーのバズベイトをリファインしたような感じですが、オリジナルのリベットで、リベットとペラの接触面を大きくする”目から鱗”のアイデアが素晴らしいです。
 面白いのはマツバズが左回り、USバズが右回りなので、これら2つをセットして用意すれば、かなりマニアックな攻略が可能となると思います。
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小さな爆音


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 今シーズンもたいへんお世話になったワッパープロッパーですが、レギュラーサイズの130に続いて、ようやく90サイズが発売されました。アメリカでは昨年のICASTから出ると聞いていたので、ずいぶん時間が掛かったものです。
 個人的には待ちに待ったという感じなので、さっそく手に入れたのですが、なかなか忙しく1回オカッパリで使ったぐらいでシーズン終了になったしまいました。願わくば、あと1か月ぐらい早く発売されていたら面白い釣りができたかもしれません。実はオカッパリで記念すべき第一号をキャッチしたんですが、慣れないスマホで写真を撮ろうと戸惑っていると、逃げられてしまいました。
 この90サイズですが、実際に手にすると、想像以上にコンパクトでかなり小さいです。ウェイトも11gしかありませんから、普通のタックルで楽々キャストできます。プロップ部分がスケールダウンした分、130サイズほどの爆音はありませんが、ワッパープロッパー独特のサウンドはいい感じです。これなら、場所を選ばず、どこでも使えそうです。
 130サイズをそのままスケールダウンしたわけではなく、ボディはお腹側が膨らんだファットボディーになっていて、ボディ全体が回転しやすい130サイズの欠点を解消しているような感じがしました。時間が掛かっただけあって、非常に良くできています。

 補足ですが、以前にも書きましたが、Whopperをホッパーと表記しているサイトをよく目にします。英語の正しい発音を正確に日本語で表記するのは不可能ですが、ワッパーの方が正解というか近いと思います。実際、アメリカでホッパーとかウォッパーと発音してもほとんど通じません。バーガーキングのWhopperもバーガーキングジャパンはワッパーと表記してます。できれば、ワッパーまたはウァッパーと表記してほしいと思うのですが・・・。https://www.burgerkingjapan.co.jp/company/whopper.html

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%83%E3%83%91%E3%83%BC