FLWツアーオープン、ガンターズヴィル戦のテレビ放送はオンラインでご覧になりましたか? とんでもない釣れっぷりでしたが、全員が同じリグで、ヘビーなタックルで釣る大味な内容に、個人的にはあまり興味をそそられませんでした。そこにはスポーツやゲームとしてのバスフィッシングの姿は感じられません。正直、こんな魅力のない試合には出たくないものです(出場しなくてよかった)。できれば、アメリカのトーナメントでは禁止になるか、使用を制限をされる方向に進んでほしいものです。
日本のファンフィッシングにおいても、琵琶湖を中心にアラバマリグスタイルが大人気です。例年の12月とは思えないような釣果が続いているようで、多くの人が「今まで口を使わなかったであろうバスが反応する」と口をそろえます。ガイドの人たちも次々とたまらず”禁断の果実”に手を出してしまったようです。一方でその釣れっぷりにむなしさを覚える人も出始めているようです。
ガイドにとってはまさにジレンマとの戦いです。お客様のリクエストには応えるのが仕事ですが、簡単に釣れすぎてはガイドとしての技量、価値が損なわれます。また、将来のバスの個体数にも影響を及ぼす懸念も出てきます。業界にとっても、短期的に見ればシャッドテールワームやジグヘッドが売れて、売り上げが伸びますが、一方で猫も杓子もアラバマリグスタイルでは、他のルアーが売れなくなってしまい、バスフィッシングを単調なものにしてしまいます。釣りの雑誌もアラバマリグばかりではネタが持ちませんし、広告が減ってしまえば廃刊です。結局は自分たちで自分の首を絞めているような感じがしないでもないです。パンドラの箱が開けられた今となっては、アラバマリグが登場する前の過去に戻ることはできません。願わくば、バスが賢 くて、1日も早くアラバマリグにもスレてほしいものです。