フリーリグ その2


フリーリグの誘い方としては、ラインを張り気味でカーブフォールさせるのではなく、可能な限りラインテンションをフリーにして、落とすように心がけます。
シンカーだけを素早く落とし、ワームとの距離を可能な限り離し、時間差でノーシンカー状態で誘うのが狙いです。シンカー着底後はスローにききながら、ワームがシンカーまで来れば、再びリフト&フリーフォールの繰り返しです。
もちろん、ラインを張り気味で誘えば、ジカリグ風に誘うこともできます。
フリーリグにはストレートタイプから、クロー系、ホッグ系なんでも使えますが、よりフリーリグの有効性を高めるためにも、シンカーとワームが離れてフォールしやすい抵抗の大きなワームが向いていると思います。その一方で、シンカーが着底後は、スローでもよく動く方がバスを誘いやすいと思います。
カーリーテール等のパーツが付いたワームがピッタリな感じがしますが、スイートビーバーでも着底後にスローにグライドフォールが期待できます。その一方でセンコーのようなストレート系も面白いです。
最近になって好んで使っているのは、リング付きのオフセットフックです。リングがあることで、シンカーのスイベルのリング径がやや大きくてもラインアイがスイベルのリングに噛むこともなく、リングを介していることで、フックがシンカーに接する状態でもワームの自由度が高く、細かいシェイクなどの誘いが有効になります。

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フリーリグ その1


フェイスブックやら、いろいろなつながりがきっかけで、昨年から多くの韓国人バスアングラーと知り合うことができました。いつも書いていることですが、バスフィッシングは本当にボーダーレスです。先日行ったメキシコでもそうでしたが、バスフィッシングという共通の話題で、海外のアングラーと酒を飲むのは本当に楽しいひとときです。
韓国の話に戻りますが、昨年秋にバス釣りに出かけ、先月もソウルで行われたフィッシングショーを覗いてきました。そこで韓国のバスフィッシング事情についていろいろ見聞きしてきたのですが、特に興味深いのが、今韓国で流行しているフリーリグ(Free Rig)です。韓国といえば、かつてはジグヘッドワッキーが日本にやってきましたが、今ではこのフリーリグの方が人気みたいです。
フリーリグとは、テキサスリグのスリップシンカーの代わりにナス型や棒状のスイベル付きのシンカーを通すだけのシンプルな仕掛けです。シンカーストッパーは使いません。要はテキサスリグよりもフォール中にシンカーとワームを放しやすく、ワームだけが遅れてノーシンカー状態でフォールさせて誘うのが狙いです。
当然、テキサスリグに比べてすり抜けは悪いですが、シンカーがカバーの隙間に噛むような根掛かりは少ない利点もあります。ズル引くよりはリフト&フォールが基本の誘いですが、テキサスリグよりもより移動距離を抑えて探ることができます。イメージとしてはテキサスリグとジカリグを足して二で割ったようなイメージです。
魚がワームをくわえても、ダイレクトにシンカーの重みを感じないので、食い込みやすいメリットがある一方、フォール中のバイトは分かりづらい面もあります。
そんなフリーリグですが、興味が沸いたので、最近いろいろ試しています。海ではアイナメやアコウを釣りましたし、当然バスも釣りました。よく「ラインが(シンカー部分で)擦れない?」と聞かれますが、ベイトタックルで太めのフロロカーボンでやっている限りでは、まったく気になりません。まだまだ使い込んだと言えるほどではありませんが、いろいろ可能性が見えてきました。今シーズンはまじめにやりこんでみたいと思っています。

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4月10日、テッケル”テイカー”全国同時発売 その2


テイカーはABS樹脂とアルミの複合一枚片ペラのバズベイトとなりました。独特の水カミ音と大きな飛沫(スプラッシュ)、アンバランスなペラの遠心力によって起こる大きなバイブレーションが特徴です。
ヘッドに内蔵したブラスボールにアルミペラが接触するようにすれば、カン高い大きなクラック音をたて、その衝撃によるヘッドのバイブレーションがスカートを不規則にフレアさせます。アルミペラが接触する部分のシャフトにはネジ切りをしていますので、その摩擦でスクイーク音も発生します。
飛行中はペラが回らず、抵抗が小さいので飛行姿勢が安定して、向かい風でもキャストがしやすいです。もちろん、ロングキャストがしやすいです。これは大きな武器になります。
もう一つ、これはボク自身、実際に使って初めて分かった意外な点だったのですが、テイカーは非常に直進性能が高いです。普通に考えたら、片ペラで大きく右や左にカーブして進むと想像しそうなんですが、本当に真っ直ぐリトリーブできます。狙いのトレースコースにしっかりリトリーブできるというのも、大きなアドバンテージとなります。
フックはあえて日本製を使用せず、マスタッドフック5/Oを使用しました。最近、マスタッドフックを使用したスピナーベイトやスイムジグなどを使うことが多く、以前よりもマスタッドフックに対する信頼度が上がったのもありますが、バーブが日本製のフックよりも若干大きめで、バラシが少ないように感じたからです。
最後に。テイカーは決して”ヤバイ”ルアーではありません。そんな安っぽい言葉では片付けてほしくありません。もちろん、世界一釣れるバズベイトでもありません。そんな発言をできるのは、世間知らずの経験の浅いアングラーでしかありません。ボクは違います。世の中にたくさんある名作と呼ぶに相応しいバズベイトをたくさん知っています。ただ、これだけは言えます。唯一無二の使って楽しいバズベイトです。手前味噌になりますが、面白いルアーができたと自負しています。

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4月10日、テッケル”テイカー”全国同時発売 その1


テッケル初のバズベイト、TAKER(テイカー)がいよいよ発売です。4月10日、全国同時発売となります。価格は税抜き1500円、カラーは6色用意しました。
テイカーは最初のプロトができたのが2014年の秋、なかなか時間が掛かってしまいました。きっかけは、皆さんの想像通りで、ワッパープロッパーでした。
1枚の片ペラによるイレギュラーなトルクのある回転に魅せられたボクはワッパープロッパーの虜になって、それこそフロッグを投げるのをときどき忘れてしまうぐらい、どこでも投げまくりました。
ワッパープロッパーはビッグフィッシュもよく反応するのですが、バイトの割にフッキングする率が低く、何度も悔しい思いをしました。さらに琵琶湖ではウィードのゴミなどを拾うと、すぐ回転しなくなってストレスもたまります。そんなわけで、ワッパープロッパーのようなペラが付いたバズベイトがあったら面白いのでは?と思うのは必然でした。
いろいろハンドメイドで試作したのですが、猿マネしてワッパープロッパーと同じPVCのソフトマテリアルで作るのは、過去にこのブログで何度もリバートゥシーをパクリメーカーと罵ったボクとしては、さすがに恥知らずで許されません。
バズベイトとしてのサイズ感では、思うようなサウンドもなかなか得られず、試行錯誤の結果、ABS樹脂とアルミの複合ペラにするアイデアに落ち着きました。この複合ペラは、前後をワイヤースルーにしてリベットで止めるのが、最もシンプルで簡単なんですが、ウィードレス性能を向上させるために、ペラを固定するパーツはABSボディ内に収めることにしました。おかげで金型代が非常に高くついてしまいました。

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エリートプロの収支と現実


先日、たいへん興味深い記事を読みました。それは昨シーズンでエリートプロを引退したケヴィン・ショートがエリートプロの収支に関して、かなり詳しく書いたものです。薄々分かっていましたが、エリートプロを続けることがいかにたいへんなことであるかを、ここまで赤裸々に書いたものを初めて目にしました。
以下、彼の記事を参考にエリートプロの現実について書いてみたいと思います。
エリートプロの年間の主な経費は、エントリーフィーが最大で43,000ドルで、それ以外にモーテル等の宿泊代4,500ドル(1泊平均75ドルで60泊と計算)、トラックのガソリン代7,500ドル(1シーズン25,000マイル走行で、燃費が10マイル/ガロン、ガソリン代が平均3ドル/ガロンで計算)、ボートのガソリン代3,600ドル(40日釣りして、1日平均30ガロン消費、ガソリン代が平均3ドル/ガロンで計算)、食費1,200ドル(60日間、1日平均20ドルで計算)、フィッシングライセンス代400ドル、トラックのローン6,000ドル(500ドル/月x12回)、トラックの保険1,200ドル、ボートの保険600ドル。これらを合計すると68,000ドルになります。1ドル=115円で計算すると、782万円となります。

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この計算はあくまでベーシックな平均値を見積もったもので、プラクティス以外にプリプラをするとなると、ボートやトラックのガソリン代がさらに加算されてしまいますし、近くに帰る家がない人は、モーテルの宿泊日数は60泊では足りません。もちろん、モーテル代を浮かしてキャンパーを利用する人もいますが・・・。1日の平均の食費を20ドルとしたもの興味深いです。一日3食の食費を20ドルで抑えようと思えば、かなり質素な食生活になります。缶ビール1本飲むのもたいへんです。正直、羨ましいような華やかな生活とはかけ離れています。
もちろん、これはあくまでエリートシリーズを全戦参加するための経費であって、合間にオープン戦などを出場するとなると、その分はさらに加算されることになります。
この経費以外に忘れてはいけないのが、タックル代とボート代(ボート装備も含む)です。エリートプロともなれば、タックルメーカーのスポンサーが付くとはいえ、1シーズンにルアーやタックル類には相当のお金を費やしているはずです。実際、エリートプロが来日した際に、買い物するルアーの量のすさまじいこと・・・。公式にはスポンサーメーカーのルアー等を使用したとアナウンスしていても、実際は違うことは多々あります。大金の掛かったトーナメントでは、彼らは妥協なんかしてられません。
エリートプロはバスボートをタダで乗っていると思っている人がいますが、現実はそんなに甘くありません。毎年新艇を提供されるようなプロはトップの中のトップです。多くのプロは、ボートを割引き価格で購入し、シーズン後にそのボートを売って、それを資金に新しいボートを購入するを繰り返しています。
つまり、実際は68,000ドル以外に、さらに多くの予算がエリート参戦には必要というわけです。
今回のケヴィン・ショートの記事で最も興味深い点が、次に紹介されたエリートプロの2014シーズンと2015年シーズンの純粋な獲得賞金の年間マネーランキングトップ39位とその金額です。

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これによると昨シーズン、レギュラーのエリート戦のみで最も多くの賞金を稼いだプロの総額が385,000ドルで、2014年シーズンは365,000ドルだったそうです。これだけ見れば、日本のプロトーナメントよりもはるかに夢はありますが、注目すべきは先に述べた68,000ドル以上賞金を稼いだプロが、2015年では34人、2014年では39人しかいないということです。それ以下の選手は全米をトレールして、ハードなスケジュールをこなして、結果赤字ということになります。下位の選手に至っては数百万円単位の大赤字です。仮に2015年34位でフィニッシュした選手でも、プラスマイナスゼロですから、ギリギリやれただけにすぎません。さらに、実際の賞金は税金を引かれていますから、額面通りもらっているわけではありません。エリートシリーズのエントリーフィーは前払いですから、ギリギリの収支では翌年のエントリフィーが払えません。
エリートプロもシーズンオフでも飲み食いしなければなりませんから、その食費も家のローンや家賃も払わなければなりません。家族がいれば、養うための費用も必要です。1シーズンやりきって、お金がまったく残らない状態では、家族どころか、自分1人食っていけません。これがエリートプロの現実です。
もちろん、スポンサーから契約金をもらったり、シグネーチャーモデルのルアーのロイヤリティー収入があるエリートプロもいますが、そんなプロはやはりトップの中のトップです。それ以外はもともと大金持ちか、ビジネスで大きく成功しているか、お金を稼いでくれる奥さんがいるかでもないと、エリートプロを長年続けるのは非常に困難というわけです。
華やかで、憧れの舞台であるアメリカ最高峰のトーナメントプロも、現実はかなり厳しいですね。
http://bassblaster.bassgold.com/bidness-expenses 

ハードカバーに強いチャター


今回のメキシコ釣行は、フロッグとバズベイトの動画撮影が目的でしたが、バイトが遠くなると合間にKTWコブラチャターを投げて、楽しんでました。たぶん、どんなチャターを投げても釣れたとは思いますが・・・。
昨年、塚本さんと一緒に釣りをした際に、「ハードカバーに強い」チャターベイトであることを強調されていたので、あえて立ち木&ブッシュだらけのピカチョスで沈めてガンガン攻めてみたんですが、ほんとうに根掛かりが少なく、結果的にロストゼロで生還しました。何度かは立ち木のY字のところでスタックしたんですが、よくある立ち木をすり抜けた際にフックが引っ掛かってしまう事象は本当に少なかったように思います。
チャターベイトといえば、根掛かりが非常に多いルアーですが、独特のヘッド形状のおかげなのか、確かにハードカバーに強いチャターベイトであることが実感できました。ブレードも厚めのブリブリ系のアクションで、個人的に好みのアクションでした。今後はアディと使い分けてみたいと思います。

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メキシコに行ってきました


先週はメキシコまで釣りに行っておりまして、昨日帰国しました。今回はレイク・エルサルトが2日半、レイク・ピカチョスが2日で、撮影がメインの釣行でした。

迫力のあるシーンをたくさん撮ろうとがんばったんですが、状況があまりトップウォーター向きではなく、かなり苦戦しました。それでも、面白い画がいくつか獲れたと思います、ぼちぼち、Youtubeやフェイスブックで公開していきたいと思っています。

日本もすっかり暖かくなっていて、いよいよ春って感じですね。新作のバズベイト”TAKER”テイカーも4月には発売したいと思っています。

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キープキャストでお会いしましょう その4


要望の多かったステッカーを作ってみました。毎年、作ろうと思いながら、”気が付けば時間切れ”を繰り返していたんですが、今年こそはと、キープキャストに間に合わせることができました。
フェイスブックにステッカーの写真を上げたところ、なかなか反応もいいです。自分たちのフィールドは自分たちで守るためにも、”ノーフンガー”活動をもっともっと広げていきたいと思っています。
このステッカーですが、キープキャストではご自由に持って行けるようにと考えています。ただ、お願いがあります。横に募金箱を置いておきますので、募金をお願いできますでしょうか。
集まったお金はそのままキープキャストの主催”中部プロショップ友の会”に寄付したいと考えています。お金は今年から始まるキープフィールド・プロジェクトの放流資金に役立ててもらいたいと思っています。バスを放流するわけではないですが、釣り場の漁協等と話し合って、ワカサギやフナなどを放流する活動です。
とにかく、釣り場を一つでも多く残したい、釣り場を一つでもよくしたいという”中部プロショップ友の会”の熱い気持ちに、少しでもお応えできたらと思っています。と同時に、この活動が身を結ぶことを切に願っています。

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キープキャストでお会いしましょう その3


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テッケルブースでは昨年、プロトを発表したバズベイトの最終サンプルを展示します。昨シーズンは多くのアングラーにもテストに参加していただき、改良点を修正し、ようやく完成しました。4月には発売できそうです。名前はTAKER、テイカーといいます。
金型を複数個も起こし、思った以上にコストが上がってしまいましたが、面白いルアーができあがったと自負しています。
開発をするきっかけはワッパー・プロッパーです。このルアーにインスピレーションを受け、片ペラのバズベイトを作りたいと思うようになりました。ただ、ワッパープロッパーと同じPVC素材の一体化ペラを作るのでは芸がないので、自分なりに試行錯誤してできたのが、このABS&アルミの複合ペラです。
当初、かなり浮き上がりが遅く、扱いづらいルアーだったのですが、細かい調整で、それほどストレスなく使えるようになりました。
ペラとシャフトを止めるパーツは通常、むき出しでリベットを使用しますが、そうすると、リベット周りにウィードが巻き付いてしまう宿命があります。テイカーは留め具をABSのペラボディの内部に収めたので、ウィード絡みを軽減することができました。
片ペラのバズベイトは、今までのバズベイトと違う有効な点がいくつかあります。アクションやサウンド、飛沫はYOUTUBE動画を見ていただきたいのですが、1枚のトルクのある回転がヘッドにバイブレーションを伝えます。飛行中はペラが回転しないので、飛行姿勢がよく向かい風でもキャストがしやすいほか、これは意外だったのですが、右や左にカーブすることなく、真っ直ぐ一直線上にリトリーブできます。
まあ、「これでしか釣れないバスがいる」とか、「神の飛沫」、「奇跡のサウンド」なんて言うつもりはありませんが、使って楽しいルアーができたと思っています。
https://www.youtube.com/watch?v=C8F0VCdbmzc&feature=youtu.be

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キープキャストでお会いしましょう その2


キープキャストのテッケルブースでは今年もオリジナルTシャツを販売します。ボクも釣りに行くときはよく着ているさらさらドライ素材の半袖と長袖です。サイズはS、M、L、XLを用意しています。価格は半袖が3800円(税込み)で長袖が5000円(税込み)です。
今年はTシャツを買ってくれた方に今春発売予定のバズベイト”TAKER”の最終サンプルをプレゼントしたいと思います。ただし、数に限りがあります。まあ、バズベイトシーズンインまでには発売しますので、ご安心ください。
いろいろなメジャーブランドがたくさんある中、わざわざこんなマイナーなブランドのTシャツを着ていただけるなんて、本当にいつも感謝しております。テッケルのTシャツを着た人が、恥ずかしい思いをしないよう、ボク自身も気を引き締めて、がんばりたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。

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