月別アーカイブ: 2017年4月

This is Sprinker その5


いよいよ、スプリンカーの日本国内での販売店様の予約受付が開始となりました。受付終了は4月26日となります。期間内に予約をしていただいた分は、すべて販売店様に納品できるように数を確保しますので、慌てて予約をしなくてもOKです。ただし、初回の納品後は、しばらく入荷はないかもしれません。
テッケルは今年からアメリカでの販売をラッキークラフトUSAにお願いすることになりました。その公式なアナウンスをした後に、スプリンカーの動画を発表したところ、想像以上の反響があり、毎日のように多くのメッセージがアメリカから寄せられています。正直、どれだけ作ればいいのやら、全く見当がつかない状態です。そんなわけで、初回製産分は、発注をもらった分以外は、ほぼアメリカに出荷されることになると思います。
しかも、ダブルフックの在庫はそれほどたっぷりありませんし、発注しても納期は1年掛かってしまいます。定番の物作りをモットーにしているテッケルとしては、本当に心苦しいのですが、確実に手に入れるなら、予約をオススメします。よろしくお願いします。

This is Sprinker その4


スプリンカーの使い方ですが、ストレートリトリーブが基本です。テールが回るギリギリのスピードか、ややそれよりも速めのスピードで巻くのが基本です。PEラインを使っていますし、バイトしたらダイレクトにアタリが伝わって、弾かれやすいので、バイト後ロッドを倒してラインスラックを作りやすいように、ロッドは立て気味にリトリーブしてみてください。止めても浮いているので、バイトの間を与えてやるのも効果的です。
変則技としては、ボディにあえて水を入れて、サスペンド気味にして水面直下を引き波立てて引くのも面白いです。テールは完全に水中に入った方がスローでもキッチリ回ります。いわば新種のスイムベイトです。
出しどころとしては、ヒシモやハスなどの葉が水面からチラホラ顔を出し始めたタイミングとか、カナダモやエビモなどが水面まで顔を出しているエリアなど、バスベイトやワッパープロッパーでは、釣りにくい状況が面白いです。ウィードレス性能を生かして、パラアシやブッシュ周りも有効です。
ただし、トロロ状のモスが浮いているエリアはスプリンカーは苦手です。どうしても回転するテールがモスをキャッチして、スイベル周りに絡みついてしまうからです。スイベルにカップ状のカバーを付ける等の対応策も考えましたが、絡みつくのを防ぐことができない上に、カバーを付けるとスイベル周りに絡んだときに、掃除するのがかえって厄介となるので、シンプルな構造にしました。
フッキングがうまく決まらないと感じたら、ダブルフックを左右に少し開いてみるのも有効です。その分、若干ウィードレス性能は落ちますが、ヘビーカバーでない限りは、それほどストレスを感じないはずです。

This is Sprinker その3


スプリンカーの開発で、もう一つ悩んだのがテールの接続方法です。
スプリンカーのテールはPVC、いわゆるワーム素材でできています。エラストマー素材では浮力が大きくて水カミが悪く、硬い素材でも理想のアクションや独特のチョッパーサウンドが得られませんでした。そのため、テールの強度に問題があります。早い話がテールがちぎれてなくなる可能性があります。特にライギョなんかにテールだけ噛みつかれて、フッキングしてしまったら、ひとたまりもありません。
テストでは、なんとかちぎれない方法はないか、接続方法も含めて、マテリアルの硬度も調整しながら試行錯誤しました。しかし、残念ながら、解決策は最後まで見つけることができませんでした。結果的にテールは交換が可能な方法を選択しました。
スプリンカーのテールはオーナー製のツイストロックのばねを使って接続しています。スペアテールも1つ付属しています。テールがなくなった場合は、簡単に取り付け可能です。将来的にはテールのみの販売も考えていますので、テールカラーをいろいろ組み合わせて楽しんでもらいたいと考えています。また、純正テール以外もいろいろなワームやブレードを付けて楽しんでもらうことも可能です。

This is Sprinker その2


OLYMPUS DIGITAL CAMERA

スプリンカーの開発で苦労したのがフックアップ率です。この手のルアーは正直、フッキング率が悪い印象は拭えません。ホンカーもストレートリトリーブでは、なかなかフッキングさせるのが難しいです。いくらバイトがあっても、ミスフッキングばかりでは楽しくありませんし、フラストレーションばかり溜まってしまいます。本場アメリカのトーナメンターは使ってくれません。そこで、いかに満足できるフックアップ率を確保できるか、このテーマの下に微調整を繰り返し、テールの金型は4回、ボディーの金型を5回も作り直しました。
そして、1日1バイトや2バイトが普通の日本では、なかなか思い通りのテストができないので、昨年は韓国に4回、メキシコに2回、アメリカに1回テスト釣行しました。そして、ようやく納得できるフックアップ率を確保できるようになりました。正直、ホニートードやリビット等のソフトベイト系バジングフロッグに比べても遜色ないフックアップ率です。むしろ、止めても浮くので、食わせるタイミングを与えやすい分、フックアップ率はより高いかもしれません。
フックのセッティング位置はワッカーやホンカーよりも緩く、フックポイントも後方にズラしてフックが180度ひっくり返りやすくしています。ワッカーのようにヘビーカバーの奥の奥に撃ち込むような釣りではないので、ウィードレス性よりもフックアップ率を優先させました。テールは立ち上がり良く、いかにスローに巻いても回転するよう、飛沫と音のバランスを見ながら、テールの角度や大きさの調整を繰り返しました。
もちろん、それでもスプリンカーは中空フロッグルアーです。誰でも、どんなタックルでも簡単にフッキングが決まるわけではありません。PEラインは絶対ですし、ロッドはやや長め、やや柔らかめをオススメします。個人的には昨年テストした中では、レジットデザインのWSC72Mが使いやすかったです。

 

This is Sprinker その1


テッケルから新作フロッグ”Sprinker(スプリンカー)”をリリースします。発売は5月末から6月初旬を予定しています。全国のテッケル取り扱い店様には発注書を案内していますので、早いところでは4月20日には予約を開始すると思います。
テッケルの製品は常に在庫するようにして、ほしいときに買えってもらえるよう努めてきましたが、今回のスプリンカーはアメリカで予想通りの大反響で、初回分は十分な在庫が日本向けに確保できない可能性があります。そんなわけで、確実に手に入れるには、予約を入れるか、発売後、なるべく早く手に入れるようお願いします。
さて、スプリンカーですが、シングルテールのニューボディで、シャッドテール状のソフトテールがローリングスイベルで接続されています。リトリーブすると、テールが回転し、スイムベイト系というよりはバジング系のカテゴリーに入るルアーです。
回転時の飛沫とソフトに水をたたくチョッパーサウンドが独特で、アメリカではワッパープロッパーのウィードレス版と表現されています。とにかく、使って楽しいルアーです。リトリーブしているだけで、ドキドキ、ワクワクさせる、バスフィッシングの楽しさを再認識させてくれる自信作となりました。
実釣可能な初期サンプルは、1年以上前にはありまして、昨年のキープキャストでは、実はボディだけは展示しておりました。ただ、テール部分の核心部分は、非公開とさせていただきましたが・・・。正直、最初にサンプルが上がってきて、テストしたときは、本当に鳥肌が立ったぐらいの感動でした。大げさじゃなく、これは大ヒット間違いないと確信しました。そこからは本当に身近な人にしか見せず、まさに極秘テストを繰り返し、サンプルの修正を繰り返し、ブラッシュアップを重ねて、ついにリリースできる運びとなりました。