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アラバマリグから何を学ぶ? 自作編 その1
あれから、いろいろ作ってみました。作っているうちに次のアイデアが浮かんで、また作るを繰り返し、やり始めると寝られないほどです。買ってきた材料を使い切って、ようやく就寝タイムです。昔、スピナーベイトやラバージグを自作したり、ワームのハンドポアを覚えた頃のような懐かしい感覚です。
スイムテストもいろいろ試し、分かったこともありました。この点は今は触れません。いろいろな追随メーカーがどんな物を出すか、お手並み拝見です。
そして、ボクなりに出した結論は、ルアーは3個までならギリギリセーフ。もちろん、数は多い方がよりベイトの群れっぽくていいですが、その分、いろいろ面倒なことが起こります。アピール力とその他の不便を天秤に掛け、さらにスマートさも追求して出した結論が3個というわけです。具体的な面倒とは、アームやルアーの数が増えるほど①抵抗が大きく、飛距離が落ちる、②ゴミを拾いやすく、根掛かりも多くなる、③ボートでの移動時に邪魔、収納が不便(バックシーターのボクには特に大問題)、④ルアー同士の絡みやライントラブルが多くなる、⑤キャッチしたバスへのダメージが大きくなる可能性がある、⑥フックを外す際のトラブルが多くなる、⑦キャスト時に同船者に危険が及ぶ可能性がある 等々が挙げられます。
もちろん、5個を否定するつもりはありませんが、3個までならテネシー州やカリフォルニア州のレギュレーションでも問題ありません。3匹のベイトが泳ぐので、サビキリグと引っかけて、サンビキリグと呼ぶことにしました。サンビキリグは1号、2号、3号・・・といろいろありますが、作り方も含めて、少しずつ紹介していこうと思います。
コイノボリグ
バックスライドするセンコー
シャンプレーンネタが続きますが、今回の試合で2位でフィニッシュしたゲーリー・ヤマモト氏は4日間、ラージマウスのみをターゲットにした戦略で、初日の24ポンド4オンスというシャンプレーンでは驚異的なウェイトを含む、4日間のトータルで74ポンド12オンスを持ち帰ってきました。
ゲーリーのラージマウスの戦略はボクが大森さんと同船した際のようなヘビーカバーのフリッピングではなく、数多くある桟橋(アメリカではドックと呼びます)をランガンするというものでした。桟橋といっても、その下をスキッピングで探るようなイメージの大きな据え置きタイプの桟橋ではなく、冬期は簡単に撤去が可能な小さなものがほとんどで、水深もほとんどありません。透明度も高く、正直あんまり釣れそうな気はしないのですが、ゲーリーはディスタンスをしっかりとって、センコーをバックスライドにフォールさせて釣ったというのです。
「バックスライドならファットイカでいいんじゃない?」って思いましたが、そこはゲーリーのこだわりがあるんでしょう。ゲーリーは決勝のウェイインステージでそのリグに関してコメントしましたが、聞いている人はあんまりイメージできないのか、あまり理解しているような感じではありませんでした。そもそも、アメリカではファットイカなんてほとんど売っていませんし、バックスライドで使うなんて知らない人がほとんどですから・・・。FLWのサイト上でも記事になりましたが、詳細はキッチリとは説明されていません。
ゲーリーのバックスライド・センコーのリグはがまかつのオクトパス・フックの4/Oサイズをセンコーのテール側からウィードレスになるようにセットし、センコーの頭部に3/4インチまたは1インチサイズの木ネジをネイルシンカーとして刺すというものでした。
オクトパスフックといっても、日本では馴染みがないですが、海外ではまさに万能フックで、ルアー以外にライブベイト用、フライ用としても広く使 われているフックです。小さなサイズはパンフィッシュやウォールアイ、中型サイズはトラウトやサーモン、大型サイズはソルトの大物用としても使われています。フックはひねりが入っていて、少しネムリ気味のポイントが特徴です。日本ではオクトパスフックは手に入りにくいですが、エサ釣り用の管付きフックで代用できるものはありそうです。
ボクはその日の晩、ゲーリーとデレックと3人でチャイニーズ・バッフェに夕食を食べに行ったのですが、その際にポケットに残っていた木ネジをゲーリーが見せてくれて、その写真を撮ってフェイスブックにアップしたところ、その写真がインサイドラインのオンラインマガジンでも掲載されました。
ゲーリーは逆刺しのことを"backwards rigged"と、バックスライドフォールすることを"swim away from me on the fall"と表現していました。ゲーリーはこのリグを試し始めてからかなり調子がいいそうです。オクトパスフックは太軸で頑丈ですが、全体にコンパクトなので、早合わせは禁物だそうです。また、ゲーリーはブレイドラインにフロロのリーダーをつないでスピニングタックルで釣っていたそうです。ブレイドラインは水に浮くので、バックスライドするセンコーに対してちょうどいいテンションが張れるそうで、視認性の高いイエロータイプのブレイドラインを使うことでラインの変化によるバイトもとりやすいそうです。ボクもさっそく、日本で試してみたいと思います。
http://www.insideline.net/index.php/tournament-fishing/710-yamamotos-pursuit-of-design-perfection-pays-off-at-champlain