カテゴリー別アーカイブ: 裏技&アイデア

アラバマリグから何を学ぶ? 自作編 その2


P1030770  サンビキリグを紹介する前に、まずは一番簡単なクアトロリグの作り方を紹介します。5本リグを作るのは少し面倒ですが、4本なら、誰でも簡単に特別な道具無しで作れます。5本よりは集魚力は劣るかもしれませんが、個人的には3本の方がいいと思っているぐらいなので、4本以上の不便さ体感するにはピッタリでしょう。この不便を味わった人は、サンビキリグの使いやすさを実感できると思います。
P1030767  用意するのはステンレスバネ線の0.8mm、ダルマクリップのSサイズ(ヤマシタ製、タチウオコーナーやイシダイコーナーに売ってます)、ローリングスイベル(サイズは5番くらいが適当)、強度のありそうなスナップ(写真はデコイのエッグスナップを使用していますが、これではジグヘッドが装着できないことが判明)。全て釣具屋さんで揃います。釣具店でスナップ付きのローリングスイベルが売ってますが、スナップが弱くて伸ばされてします。自分で自作した方が無難です。ボールベアリングスイベルはスプリットリングが伸ばされやすく、強度的に不安です。特に回転性能を求める訳ではないので、強度的に安心で、ピカピカ光らないローリングスイベルがオススメです。
 必要な道具はラジオペンチ、ニッパー、ペンチの3つがあればOKです。所要時間はテレビを見ながら30分もあれば、1つは作れます。
①ステンレス線を2本、それぞれ真ん中の位置で写真のようにラジオペンチの先と親指を使って、直角に凸に曲げる。このとき、2本の凸のサイズが同じになるように注意

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②2本のワイヤーの片方だけ、写真のようにダルマクリップを通して、ニッパーで軽く挟み込んで仮止めしておく。

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③ペンチを使って、凸に曲げたワイヤーの角を2つ均等に力が掛かるように押さえ込むと、角が取れてΩ状になる。
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④ローリングスイベルを通して、もう一方もダルマクリップを通して閉じる。ニッパーでダルマクリップを挟み込んでしっかり止める。

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⑤ワイヤーアーム4本を均等に根本から曲げ広げる(これは釣り場でしてもOK)。

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⑥ワイヤーアーム4本が同じ長さになるようにカットする。

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⑦ワイヤーアームにダルマクリップを通してから、ラジオペンチの先と親指を使って写真のようにR状に曲げる。ダルマクリップを通し忘れることが多いので、先に通して、セロテープ等で止めておくとよい。

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⑨ペンチを使って、ワイヤーの直角の角を2つ均等に力が掛かるように押さえ込む。角が取れて丸く仕上がる。ローリングスイベルを通してからダルマクリップを通して、余った端をカットする。ニッパーでダルマクリップを挟み込んでしっかり止める。

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⑪スイベルにスナップを装着して完成(補足:写真はデコイのエッグスナップですが、よほど大きなアイの付いたジグヘッドでなければ、装着できないことが判明しました。エバーグリーンのスナップが良さそうです)

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アラバマリグから何を学ぶ? 自作編 その1


 あれから、いろいろ作ってみました。作っているうちに次のアイデアが浮かんで、また作るを繰り返し、やり始めると寝られないほどです。買ってきた材料を使い切って、ようやく就寝タイムです。昔、スピナーベイトやラバージグを自作したり、ワームのハンドポアを覚えた頃のような懐かしい感覚です。
 スイムテストもいろいろ試し、分かったこともありました。この点は今は触れません。いろいろな追随メーカーがどんな物を出すか、お手並み拝見です。
 そして、ボクなりに出した結論は、ルアーは3個までならギリギリセーフ。もちろん、数は多い方がよりベイトの群れっぽくていいですが、その分、いろいろ面倒なことが起こります。アピール力とその他の不便を天秤に掛け、さらにスマートさも追求して出した結論が3個というわけです。具体的な面倒とは、アームやルアーの数が増えるほど①抵抗が大きく、飛距離が落ちる、②ゴミを拾いやすく、根掛かりも多くなる、③ボートでの移動時に邪魔、収納が不便(バックシーターのボクには特に大問題)、④ルアー同士の絡みやライントラブルが多くなる、⑤キャッチしたバスへのダメージが大きくなる可能性がある、⑥フックを外す際のトラブルが多くなる、⑦キャスト時に同船者に危険が及ぶ可能性がある 等々が挙げられます。
 もちろん、5個を否定するつもりはありませんが、3個までならテネシー州やカリフォルニア州のレギュレーションでも問題ありません。3匹のベイトが泳ぐので、サビキリグと引っかけて、サンビキリグと呼ぶことにしました。サンビキリグは1号、2号、3号・・・といろいろありますが、作り方も含めて、少しずつ紹介していこうと思います。

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コイノボリグ


P1030615  アラバマリグに感化されて即席リグを考えてみました。ドロップショットの要領でオフセットフックを2本結んでフラッシュJシャッド5インチをセットし、ドロップショットシンカーの代わりにリベンジヘッドにネットベイトのスイムベイトをセットしました。スイムベイトを3個までにしたのは、アメリカの州のレギュレーションに合わせたためです。
P1030618  一見複雑に見えますが、キャロライナリグをセットするよりも手間いらずで、特別なものは不要です。キャストも楽で、トラブルもほとんどありません。遠投も可能です。スイム姿勢はかなりリアルで、まさに鯉のぼり。だからコイノボリグ。
P1030620  シャレのつもりが、今日、琵琶湖で試して、ワンバイト。かなりいいサイズだったはずですが、ファイト中、20ポンドラインがプッツン。写真のようにトップのフラッシュJシャッドだけがノーシンカー状態で帰ってきました。どうやら、フックのアイ部の線材の切断面で擦れて切れたみたいです。ラインブレイクなんて、本当に久しぶり。バスには悪いことをしてしまいました。どうか、もう外れてますように・・・。
 たまたまヒットしただけなのか、コイノボリグの威力のおかげなのか・・・。食いついたのは一番下のリベンジヘッドだったのか、真ん中のフラッシュJシャッドだったのか・・・。それとも2匹掛かったのか。まだまだ改良の余地がありますが、個人的にはあんなブサイクなアラバマリグを投げるぐらいなら、コイノボリグを投げます。英語に訳すのがたいへんなリグ名ですが・・・。

バックスライドするセンコー


Gary  シャンプレーンネタが続きますが、今回の試合で2位でフィニッシュしたゲーリー・ヤマモト氏は4日間、ラージマウスのみをターゲットにした戦略で、初日の24ポンド4オンスというシャンプレーンでは驚異的なウェイトを含む、4日間のトータルで74ポンド12オンスを持ち帰ってきました。
 ゲーリーのラージマウスの戦略はボクが大森さんと同船した際のようなヘビーカバーのフリッピングではなく、数多くある桟橋(アメリカではドックと呼びます)をランガンするというものでした。桟橋といっても、その下をスキッピングで探るようなイメージの大きな据え置きタイプの桟橋ではなく、冬期は簡単に撤去が可能な小さなものがほとんどで、水深もほとんどありません。透明度も高く、正直あんまり釣れそうな気はしないのですが、ゲーリーはディスタンスをしっかりとって、センコーをバックスライドにフォールさせて釣ったというのです。
 「バックスライドならファットイカでいいんじゃない?」って思いましたが、そこはゲーリーのこだわりがあるんでしょう。ゲーリーは決勝のウェイインステージでそのリグに関してコメントしましたが、聞いている人はあんまりイメージできないのか、あまり理解しているような感じではありませんでした。そもそも、アメリカではファットイカなんてほとんど売っていませんし、バックスライドで使うなんて知らない人がほとんどですから・・・。FLWのサイト上でも記事になりましたが、詳細はキッチリとは説明されていません。
P1030514  ゲーリーのバックスライド・センコーのリグはがまかつのオクトパス・フックの4/Oサイズをセンコーのテール側からウィードレスになるようにセットし、センコーの頭部に3/4インチまたは1インチサイズの木ネジをネイルシンカーとして刺すというものでした。
 オクトパスフックといっても、日本では馴染みがないですが、海外ではまさに万能フックで、ルアー以外にライブベイト用、フライ用としても広く使 われているフックです。小さなサイズはパンフィッシュやウォールアイ、中型サイズはトラウトやサーモン、大型サイズはソルトの大物用としても使われています。フックはひねりが入っていて、少しネムリ気味のポイントが特徴です。日本ではオクトパスフックは手に入りにくいですが、エサ釣り用の管付きフックで代用できるものはありそうです。
P1030447  ボクはその日の晩、ゲーリーとデレックと3人でチャイニーズ・バッフェに夕食を食べに行ったのですが、その際にポケットに残っていた木ネジをゲーリーが見せてくれて、その写真を撮ってフェイスブックにアップしたところ、その写真がインサイドラインのオンラインマガジンでも掲載されました。
 ゲーリーは逆刺しのことを"backwards rigged"と、バックスライドフォールすることを"swim away from me on the fall"と表現していました。ゲーリーはこのリグを試し始めてからかなり調子がいいそうです。オクトパスフックは太軸で頑丈ですが、全体にコンパクトなので、早合わせは禁物だそうです。また、ゲーリーはブレイドラインにフロロのリーダーをつないでスピニングタックルで釣っていたそうです。ブレイドラインは水に浮くので、バックスライドするセンコーに対してちょうどいいテンションが張れるそうで、視認性の高いイエロータイプのブレイドラインを使うことでラインの変化によるバイトもとりやすいそうです。ボクもさっそく、日本で試してみたいと思います。
http://www.insideline.net/index.php/tournament-fishing/710-yamamotos-pursuit-of-design-perfection-pays-off-at-champlain

格安インラインスイムベイト


P1030489 昨年のエリートシリーズでジェリーレゴのインラインタイプの小型スイムベイトがウィニングルアーになったり、最近でもカリフォルニア州クリアレイクで開催されたエバースタート戦でリトルクリーパーベイツのトラッシュ・フィッシュ・スイムベイトがウィニングルアーになったりと、アメリカではこの手のルアーは定番化していますが、日本ではスイムベイトブームが去って、スイムベイト自体が手に入りにくくなっています。仮に売っていても、1匹あたりいい値段です。
 そこで格安のインラインタイプ・スイムベイトの作り方を紹介します。フィッシュアローのフラッシュJシャッド5インチは目玉が付いていて、1本あたりも200円以下なのでお手頃なスイムベイトになります。
P1030493_2  ステンレスワイヤー(使わなくなったスピナーベイトでOK)を頭部から指して、真っ直ぐセンターを通るように腹部に抜きます。さらにエサ釣りコーナーで売っている仕掛け絡み止めパイプをステンレスワイヤーに沿って通して、ワイヤーのみを抜いて、パイプの両端をカットして完成です。
 ラインは頭部から通し、スプリットリング付きのトリプルフックに結び、フックを1本フックに刺して使います。頭部の刺し位置によって動きがやや変化するので、バランスを取るにはネイルシンカーを刺したり、スプリットリングのすぐ上にガン玉を打って調整します。スローリトリーブでも水面直下をしっかり泳ぎ、アルミホイルのフラッシングがかなり釣れそうです。

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こんなマツラバもあり?


 ここ最近の2週間、ボクのブログの検索キーワードのランキングは”マツラバ”がダントツの1位です。世間でのマツラバの注目度の高さがよく分かります。ただ、”スイムジグ”は圏外です。つまり、マツラバをスイムジグ(スイミングジグではない)という新しいカテゴリーの釣りとは認識できていない証拠ですね。
 マツラバ人気に便乗して、今日はマツラバが登場です。スイムジグの使い方をいろいろ動画を含めて紹介していますが、多くのアメリカのプロが、「スピナーベイトのように使えばいい」と解説しているので、それならば、よりスピナーベイトっぽく使ってやろうということで、ワームのトレーラーの代わりにツインブレードを付けてみてはどうでしょうか? これなら、少々濁ったエリアでもフラッシングとブレードの接触音でアピールしそうです。
P1020757  松下君にもらったヘッドにシャッドっぽいゼブラ模様のスカートを巻いてみました。巻き方はマツラバ同様に”ウォーイーグル巻き”です。ティンセルも巻いてみました。さらに赤いエラのイメージで、赤いモールもアクセントで巻いてみました。
 スキッピングするには向いてなさそうですが、普通に巻いて使うなら、バジング風に使うのも面白そうです。今度試してみます。

秘密の暴露 その3


P1010766  前回http://granbass-blog.teckellure.com/2011/02/post_3db6.html”>、”やばい”秘密を暴露しましたが、ボクは昨年、この秘密を知って、さっそくプロワームのリーチを購入して、マネをしようとしました。ところが上手くいかず困ってしまいました。というのも、このリーチは写真のようにかなり薄くて、カットするのが非常に難しいのです。
P1010770  最初はカッターやカミソリでアジのゼイゴを削ぐようにしたんですが、ガタガタになって上手くできません。いろいろ試行錯誤の結果、一番簡単だったのは、フライタイイング用の先が曲がったハサミを使用する方法でした。このハサミは刃も薄くて、リーチの薄いボディでも問題ありません。ハサミの刃をテールに強く押しつけるようにしながらカットするのがコツです。たぶん、鼻毛切り用のハサミでも上手くいくと思います。
P1010767  ボクは実際にどんな風に釣っていたかをこの目で見たわけではないですが、薄いフラットな部分を上にしてドロップショットでリグるのが基本だと思います。マスバリちょん掛けでもウィードレスにしてもどちらでもいいですが、例の彼はマスバリちょん掛けだったようです。ロッドアクションを加えると、フラットなテール部分はゆっくりとした動きで、ピンテール部分はピリピリと細かく早い動きで振動します。そして、両者がくっついてアクションがピタッと止まる。この複数のアクションのコンビネーションが効くのだと思います。興味がある人は、ぜひ試してください。といっても、このワームが売ってないか・・・。

秘密の暴露 その2


 このhttp://granbass-blog.teckellure.com/2011/02/post_06c1.html”>秘密のワームを使っていた人は、USオープンを過去3度も優勝経験のある、西海岸では知らない人がいないトッププロです。これだけ言えば、分かる人なら誰かはピンとくるはずですが、名前は伏せておきます。だからコメントでも名前は書かないでください。アメリカでもボクのブログを見ている人がいるので・・・。
Imgp2590  ボクはそのワームを触って、ある秘密を発見してしまったのでした。それが写真の通りです。彼はテール側のスジをちょっとだけ写真のように丁寧に一本一本カットして使っていたのです。もちろん、製品はくっついています。このようにカットすることで、ドロップショットで複雑なアクションをコンビネーションさせることを狙っているのでした。実際、レイクミードで一緒に乗ったコアングラーいわく、彼は驚くほどキーパーをキャッチしたそうです。
 本当はこの秘密、誰にも黙っておこうと隠しておいたんですが、http://granbass-blog.teckellure.com/2011/02/etc_c889.html”>スピード違反で捕まって、ムシャクシャしながら勢いで暴露してしまいました。http://granbass-blog.teckellure.com/2010/04/post_fc34.html”>ボクは”やばい”という言葉をあんまり使いたくないですが、これは本当にやばいネタです。

秘密の暴露


 実は前回のブログでhttp://granbass-blog.teckellure.com/2011/02/or_f613.html”>リーチ(リーパー)について触れたのは、今回の内容がきっかけです。ボクは長年、コ・アングラーでトーナメントを楽しんでいますが、コ・アングラーはプロの真剣モードの釣りを嘘偽りなく、間近で見ることができる魅力があります。実はトーナメンターの公式のコメントなんて、半分は信用できません。特にテレビが回っていないと嘘が当たり前です。「本当のことはシークレットとして守りたい」という理由以外に「スポンサーとの契約で他社の製品を言えない」、「嫌いなライバルのシグネーチャーモデルなんて宣伝したくない」などいろいろですが・・・。
Imgp2588  昨年のFLWシリーズ、レイクミード戦で、あるとても有名なプロが使っていて、そして試合後はボートデッキに散らばった残骸をきれいに拾って、誰にも見られないようにしていたのが写真のワームです。このプロと乗ったコ・アングラー(ボクじゃないです)が、1本くすねた物を見せてもらったのでした。くすねたと言っても盗んだわけではありません。釣れたバスが暴れて、ワームが切れてバックシートの方まで飛んで、プロが拾い忘れたものです。
 このワームはロボのリーチとは形状が違いますが、アメリカではこちらもリーチと呼ばれ、昔からあるハンドポアワームの定番です。残念ながらメーカーは特定できません。日本ではほとんど馴染みがないですが・・・。そのプロはロボワームのプロスタッフとしても有名で、最初見たときは「へぇー、ロボ・ストレートじゃないんだ」ぐらいの軽い驚きでしたが、その後、彼が隠したがっていたある秘密をボクは発見してしまったのでした。つづく。

激落ちくん


P1010532  年末になると、始まる大掃除。”激落ちくん”で磨くと、色んな汚れが面白いようによく落ちます。そこで、古くなって光沢が落ちて、マットゴールドになってしまったブレードを、”激落ちくん”で磨くと、簡単に光沢が戻りました。なかなか面白いです。クセになりそうな感じ。
P1010533  これで、ヒマなお正月はコタツに入って、テレビでも見ながら、大量の古いスピナーベイトのブレード磨きでもしようかな・・・。激落ちくんを小さく切って、タックルボックスに忍ばせておくのもいいでしょう。